筆者は神奈川県在住なので、基本的には関東地方+山梨・静岡がホームグラウンドとなる。
このページの「身近な食材」というコンセプトからすると、できれば神奈川県内の平野部で採れる食材を中心としたいが、それに絞ってしまうとすぐにネタ切れとなってしまう。
なので、日帰りできる範囲はOKとさせていただき、それ以上は「遠征」として特別枠で考えたいと思っている。
さて、というわけでゴールデンウィークは“近場”のみを巡って食材集めを行った。結論から言うとどれも失敗であったが、今後へ生かすことが出来る教訓をいくつか得ることが出来た。
基本的に、毒物を食らってしまわない限りはセーフだと考えているので、それ以外の失敗はいくつあってもノーカウントとし、前向きに生きていきたいと思う。
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5月の4日、天気は不安定ながらも晴れ間が見られる好天気。
前夜の暴風雨も納まり、絶好の野食日和となった。
いろいろ行きたいところはあったのだが、春先の大潮ということで、2年前から行きたいと思っていたギンポ釣りに決定した。
しかし決定したのが前の夜の11時だったので、家にあったものだけで準備をすることになった。
あまり大した釣り道具は持っていないのだが、なんでもギンポ釣りは数10センチの棒状のものとハリス、針さえあれば十分らしい。
参考にしたページ⇒http://portal.nifty.com/2008/06/17/c/
今回は竹製の菜箸と割り箸を用意し、針は流線の7号、餌は大トロなんて大仰なものは使えないので、冷蔵庫で朽ち果てようとしていたぶりの白子を使ってみることにした。
翌日、無事に晴れているのを確認し、横須賀線で鎌倉に向かう。
そこから飯島の交差点へ向かい、小走りで海岸へ向かうとそこには地続きとなった和賀江嶋が!
あれっ…
…完全に島じゃん。海に囲まれた島じゃん。
おかしい。今日は春先の大潮の干潮、潮位は27㎝のはずだ。
磯・投げ情報によると潮位60㎝以下で渡礁が出来るはずなのに。
実は水をかぶっているだけで、深さは20㎝くらいしかないのか…?
と思い、念のためにと持って行っていたバカ長を履いてわたり始めるが、普通にふとももまで水につかってしまう。
どうやら強い南風のせいで潮が引かないでいるようだ。
周りの潮干狩り客も呆然としている。
それでもせっかく来たのだからと、股間をぬらしながら根性で渡り、いざ挑戦。
竿(と呼んでいいのか)の先に10cmほどのハリスをつけ、餌をつけて石の間に差し込む。
ギンポが食いつくと竿が動き、あたりがわかるという寸法だ。
穴釣りを極めたようなものといってもいいかもしれない。
さて、実際に差し込んでみると、ばっちり浮き上がってしまう。
あれ、調べたときはみんな竹でやってたはずなんだが…
どうやら潮位が高すぎて、いい隙間に餌が入り込む前に浮力に負けてしまっていたようだ。
普通に考えたら当たり前だ。
なぜガン玉を持ってこなかったのか…
それでもしばらくすると、竿が動いた。
すわ本命か!!と思い竿を引き抜こうとすると、引っかかってしまって抜けない。
ハリスは5㎝位でよかったのかもしれない。
逆の手を突っ込み、引っ張り上げると…
ケヤリムシ。
でかいゴカイです。頭ひらひらしてるのが綺麗。
…
とりあえず足元のイソスジエビたちのご飯にして、気を取り直して再投入。
…するもアタリはなし。
しかもふと見ると、潮が満ち始めている。
全然引かないのに、満ちるときはしっかりと満ちていく。
急いで荷物を片付け、胸元まで水につかりながら浜辺へ帰還。
あと10分水中で苦戦してたら、入水自殺と間違われて通報されていたかもしれない。
鎌倉駅に到着するや否や、東急スーパーでTシャツとズボンとパンツを買ったのは言うまでもない。
悔しいから鎌倉観光でもして帰ろうかと思ったが、GW真っ最中の鎌倉は身動きすら取れないほどの人出で、ふてくされての帰宅となった。
いっそのことケヤリムシを持って帰って食べればよかったかと思ったが、イソメの仲間には毒をもつものが多いので断念して正解だったと思い直す。
2週間後の大潮は、竹の菜箸ではなく鉄製の棒で再挑戦するつもりだ。
今回のまとめ
・潮見表だけでなく気圧の配置図も考慮に入れるべき
・潮が引いていないときはその場で断念する
・アルキメデスの発見を無駄にしない
・ケヤリムシは塩漬けにして釣り餌にすればよかった
次回、富士山でも失敗しましたの巻。
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