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「野食のススメ ー東京自給自足生活ー」刊行記念!野食のハナシ
2018年1月6日(土)
OPEN 18:00 / START 19:00
前売1,800円/当日2,300円 (共に飲食代別、要500円以上オーダー)
前売り券はイープラスにて12/20(水)12時〜発売開始!
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先日の茨城淡水ハントでハクレン、ヘラブナなどとともに確保された
オオタナゴ。
魚体が大きく、鰭はさらに大きく、銀白色が美しい日本最大のタナゴです。
……日本最大の、といったけど、図鑑を見ると基本的には日本最大のタナゴはカネヒラだとされています。
なぜかというと、オオタナゴは近年中国より霞ヶ浦周辺水域に定着が確認されたばかりで、日本の魚とは言い難いところがあるからですね。
霞ヶ浦周辺では最大でも12㎝程しかなりませんが(それでもタナゴとしてはかなり大型)中国においては25cmを超えることもあるそうです。それもうフナみたいなもんやんけ。
現在わが国にいる外来魚は、そのほとんどが食用に輸入され、放流ののちに定着してしまったものです。
ブラックバスやライギョのように、その後さらにゲームフィッシュとして各地に放流が続けられたような例もありますが、基本的には「そのものを必要とされた結果日本に入ってきた」ものです。
一方でオオタナゴは大きいとはいえ所詮タナゴ、小型淡水魚で著しく側偏し、あまり食用に向いているとは言い難いです。
ではなぜ入ってきたのか。
その経路は、淡水真珠の養殖貝だったとされています。
海水真珠の栽培ではアコヤガイが用いられるように、淡水真珠ではイケチョウガイという貝が利用されるのですが、そのイケチョウガイを中国から輸入した結果、なかにタナゴ類の卵が産み付けられており、一緒に霞ヶ浦に広がってしまったのではないか、と考えられているのです。
なのでまあ、人間にとってもどちらかというとインベーダー的存在ではあるのですが、そもそも装飾品の真珠を大量に生産するために中国から生きた貝を輸入したのは人間なので、やっぱり悪いのは我々です。
いかなる理由があろうとも、ある生物をそれまでいなかった環境に放流するのはやめるべき、ということが分かります。
オオタナゴが侵入した水域では、在来種のタナゴはもうほとんど見かけられなくなったといいます。
この責はだれが負うべきか。それを決めない限り日本の生物多様性はどんどん失われていくのでしょう……
とか難しいこと書いたけど、まああれだ「外来種で駆除対象だし、食っても問題ないっすよ」ってことをワイは言いたい。
食べりゃあいいんすよ食べりゃあ(˘౪˘)
オオタナゴをフナ飯風にして食べてみた
オオタナゴは上記のとおり身が薄く、骨が多い。
そのため普通の調理法をしようとしても、美味しくはなりません。
すずめ焼き、いかだ焼きなど佃煮風の食べ方は有名ですが、今回はもう少し違う方面から攻めてみましょう。
ということで鱗を落とし
鰭、頭も切り落として、細かく刻みます。
ミンチ状になるまで。
……ちょっと肉が少ないのでヘラブナの卵も混ぜちゃえ。
これをごま油でよーく炒めて、川臭さを揮発させます。
そこにニンジン、ゴボウなどの根菜を細かく刻んで投入。
酒、白だし、砂糖などで煮て、
炊きあがったご飯にざばーっとかけます。
……そう、鮒飯の応用ですね。
タナゴだからタナゴ飯か……でもフナの卵も乗ってるし……うーん……
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_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ `´ \
(‘A`)
ノヽノヽ
くく
たなごかけごはん、でいいじゃん!
たまごかけごはんっぽいし。
というわけでいただきマース
……(`・〰・´)
うん、タナゴ、ちゃんと出汁出てるね!
大きさの問題か、あるいは頭を捨ててしまったためか、ゼラチン質はフナよりは少ないように思うけど、味は悪くない。
骨もそんなに硬くなく、出刃包丁で丁寧に刻んだので全く舌に障りません。
でもね……やっぱりそれ以上に、卵が美味しい。
完全に主役は卵。
上手に煮られた真子(マダラの卵巣)のように、ほろほろと崩れてきゅっきゅとした歯ごたえ、旨味もたくさん。
言い方はあれですが「川魚離れした味」って感じです。
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
フナ寿司でも、オスと子持ちのメスでは値段が倍以上違うこともあるので、やっぱりフナの魅力の半分は卵にあるのでしょう。
タナゴも卵持っている時期なら、丸ごと煮たり揚げたりしてちょっとした珍味になりそう。
オオタナゴの卵巣なら食べるときの罪悪感もないしね。。
コメント
もしかして「骨ごとミンチにした魚肉練り製品」には向いているのでしょうか?
向いてないということはない、という感じですかね……加工するなら骨ごとでないと、ロスが大きすぎますね。。
完全に横やりですが「放逐」は大辞林によれば「追い払うこと」とあるので、外来種を放つのは「放流」では?
完全に間違えてました……ご指摘ありがとうございます!