○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
●茸本朗 初の単著「野食のススメ -東京自給自足生活-」が発売されました!!
購入へのリンクはこちらの画像をクリック!
リアル書店でも、紀伊国屋さま、丸善さま、三省堂さま、八重洲ブックセンターさまなどの各店舗で目立つところに並べていただいています。
よろしければぜひ一度、手に取ってみてくださいませ。(ジセダイサイト内で試し読みも可能です)
●トークショーもやります!
「野食のススメ ー東京自給自足生活ー」刊行記念!野食のハナシ
2018年1月6日(土)
OPEN 18:00 / START 19:00
前売1,800円/当日2,300円 (共に飲食代別、要500円以上オーダー)
前売り券はイープラスにて12/20(水)12時〜発売開始!
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
※2017.12.28追記 ミナミアナゴみたいです! Hibino Yさんありがとうございます!
基本的に、野食をやるときは名前の知らないものは食べちゃダメです。
毒を持っているかもしれないんだから、当然です。
もちろんある程度以上の知識があれば「この魚は○○属だから無毒っぽい」「このキノコは○○の近縁種だから美味だろうし、もし有毒でもひどいことにはならないだろう」みたいな推測はできるっちゃできますが、オススメできません。海原雄山に怒られるぞ?
なんですけど、時々その誘惑に負けてつい食べちゃうんですよね。
で、時にすごい美味しいものに出会ってしまう。
今回もそんな感じのことがありました。
長兼丸さんのグソクムシ漁のお手伝い中に、時々遭遇するレアキャラがいくつかありました。
筒をひっくり返したとき、本命のオオグソクムシは「ぼとぼとっ」クロヌタウナギやコンゴウアナゴは「にゅるん♪」って感じで出てくるのですが、こういったレアキャラはだいたいデカく
「ドロンぼたっ! バタバタバタバタ!!!」
みたいな感じで登場するので、漁で疲れた頭がシャキッと冴えます。
今回はそういうものが4匹おりまして、ひとつは体側の斑点が特徴的なみんな大好きマアナゴ、それからつぶらな瞳がかわいいイナカウミヘビ、深海釣りではおなじみイラコアナゴ、ここまでは分かったのですが……
……君は、だれ?
一見するとイラコアナゴのようにも見えますが、ゴブリンみたいな顔つきに違和感が。
イラコアナゴを含むホラアナゴ科は上あごと下あごの長さがほぼ同じですが、こいつは明らかに上あご(吻)のほうが長いです。
体色もホラアナゴ科と比べると明らかに薄いし、何より明らかに体が肉厚で断面が丸に近い。
アナゴ類では比較的側偏(体がぺたんこ)するホラアナゴ科と比べると、その違いは一目瞭然です。
そもそもアナゴ類なのか……? こう見えてウミヘビ類ではないのか……?
いったい何者なんだ……?
わかりません、わかりませんが……一つだけ言えることが。
美味そう!
なんだこの深海アナゴ、美味しいぞ!?
目打ちをして、開いてみます。
ホラアナゴ科の魚は、腹膜が体表と同じように黒く、この色素が身に移ってしまわないように配慮しないといけないのですが……
この謎深海アナゴ(アナゴかわからないけど)、腹膜に特に色はありません。
マアナゴっぽい。
生臭みもなく、これならだいぶん楽です。
さらに……
写真じゃわかりにくいと思うけど、相当な脂ののりです。
大型マアナゴと比べても全く引けを取らないですね。
期待が高まる……
皮を引いてみましょう。
……美しい……船上で血抜きできなかったんで大丈夫かなと思ったけど、全然大丈夫そうです。
とりあえず刺身で食べてみよう……
……Σ(≧〰≦*)
うンまーい!!! うひゃーこれは期待以上!!
甘く上質な脂がのり、歯ごたえが強靭で心地よく、なによりホラアナゴ科では薄づくりにしても多少気になる小骨が、この深海アナゴでは全然当たらない!
えっなにこれ、並みのしょぼいマアナゴ・ウナギより全然上やんけ……
こ、これは湯引きでも食べたいッ!!
ということで一緒に採れたマアナゴと合わせて、骨切りして湯引きにし、氷水で締めました。
……骨切りが下手くそすぎてちぎれとる……
まあいいや、いただきますー
やっぱりうめぇぇええ!
これはヘタなハモより上だ!!
当然、蒲焼も
美味し!!
味:★★★★★
価格:★★★★☆
美味しいんだけど、名前が分からず素性も不明なのでモヤモヤします。
もしかしてあれかな、回転ずしの「あなご」に使われているという深海性のウミヘビ「マルアナゴ」と近縁だったりしないかな。
深海アナゴに自信ニキの登場が切実に待たれます。。
名前が分かったら追記していきたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
コメント
https://www.retochan.com/column/archives/163
以前コメントで壱岐対馬の深海アナゴの話を思い出しました。
だけど、この壱岐対馬の深海アナゴは深海生ってだけで種類としては
マアナゴっぽいんですよね・・・謎です。
自身ニキではないけど
http://bp.shogakukan.co.jp/z_sakana/vol21.html
純粋に顔つきだけで、ユキホラアナゴに一票
美味しそうで何よりです。
気になって「ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑」でミナミアナゴを調べると、
「単純に塩焼きにしてみた。あまり脂がなくうま味に欠ける」とのことでしたが、こちらでは真逆の評価ですね。
個体差でしょうか?あちらもそう何回も召し上がっているわけではないようですし。