サバイバル食研究家の永野さんから、房総産のヒバカリを送ってもらいました。
ヒバカリとは「(その)日ばかり」の意味。
あまりに毒が強く、噛まれたら“その日ばかりの命”というところから名付けられました。
ということで試しに咬まれてみましょう。
ぎゃああああああ
……
………(`🐍ω🐍´)
わたしはネオ茸本。
ヘビの毒で死んだ茸本の代わりにブログを更新し、インターネッツ野食ポリスどもを地獄の火の中に投げ込む者である……
茶番はここまでにして、実際はこのヘビ、無毒です。噛まれたところでその日ばかりの命どころか、いまこの瞬間すらダメージを受けることはありません。
いちおう牙はあるようで、指を咬ませるとマジックテープくらいの引っ掛かりを感じますが、血が出ることはありません。
さらにこの個体は、こう見えて立派な成体。
大きくなっても60cmくらいにしかならないヒバカリは、日本で最小のヘビのひとつです。
仮に毒を持ったところで、ヒトに対して致死的な被害をもたらすことはできないでしょう。
ヘビを手に絡ませて「アスクレビオスの名のもとに……」ってやる癖が抜けない
中2のぼくに中二病漫画を読ませた週刊マガジンの罪は重い pic.twitter.com/2hcEtLUtnJ— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) June 12, 2019
水辺に多く、河川敷のあるところなら都心でもよく見かけます。
日暮れ時に土手をうろうろするのが出会うコツ。
アオダイショウを小さくしたような見た目ですが、アオダイショウの場合はこのサイズの頃はマムシに似た模様がある(擬態しているといわれる)ので区別が可能です。
ヒバカリを食べてみた
さてこのヒバカリ、なぜ送ってもらったのかというと「美味しい」という噂を聞いたから。
永野さん曰く、小型のヘビであるヒバカリは骨が柔らかく食べやすいそうなのです。
確かに普通のヘビは、肉こそ美味なものの、全身にみっちり張り巡らされた骨が非常に厄介。
叩いたりすりつぶしたり、干したり揚げたりしてなんとか食べられるようになるのですが、もしその処理の必要がないのならとても良いです。
試してみましょう。
まずは心を鬼にして頭を落とし、皮をぺりぺり剥いていきます。
あくまで神経の反応によるもので「生命力」ではないんだけど、それはそれとして剥き身に動かれると「ヘビは生命力が強い」という言葉に納得させられてしまう pic.twitter.com/S0jLSaENJL
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) June 12, 2019
剥き身になっても動きまくるのはさすがヘビ。生命力の塊のような存在です。
中尾彬の首のアレみたいになった。。
一口サイズに切り出して、焼いてみましょう。
ウナギ風にくりからにして……
いただきまーす。
…(`・~・´)ナルホド
確かに骨、障らないですね。大きめの煮干しをばりばり食べてるような感じで、歯が丈夫なら全く気にならないと思います。
これなら処理せず食えるね。
ということで、簡単なスープにして見ることにしました。
肉、湯引きして表皮と鱗をとった皮、心臓と
一緒に入ってた寄生虫を、ことこと煮込んで……
臭み消しは土手で採れた野生のニラ。
味付けは塩のみで試してみよう。
いただきまーす
……(≧~≦)美味い!
あんまり味は濃くないけど、しっかりとしたコクのある出汁が出ています。
ニラなくても臭みは感じなかっただろうな。。
皮が厚みのわりに食感よく、存在感があってよかったです。
でかいヘビの皮で煮こごりとか作ったら美味そう。。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
コメント
田舎の年寄がヒバカリに噛まれたらその日のうちに死んでしまうと言っていましたが、記憶によるとヤマカガシだったような・・・。
黒い体に朱色~オレンジの斑点とマムシ様模様があったのでアオダイショウの幼体だったのかも?
なんせ10cm以上の蛇と対面したら後ろへ全速前進する性質なのでじっくり観察するなんてのは恐怖以外の何物でもなかった。
孵ったばかりの仔ヘビが大きなカエルに食べられてるのを見てキャッキャ、キャッキャとはしゃいでたり。
でもケース等に入ってて絶対こっちに来ないと判っていたらそうでも無いという複雑な性格。
ウツボに噛まれた傷跡が無いからこれは噛まれる前からネオ茸本氏ですねw