先週末、川崎の某釣り公園にスズキ・カレイを釣りに行った。
これらの魚を釣るときは、動きで魚にアピールする青イソメとあらゆる魚に聞く蠱惑的なニオイを持つイワイソメの2種類の餌を用意し、竿を数本出して遠近探り分けるのが基本となる。
安価な青イソメは特にボリュームを持たせることができるので、10cm以上もあるような大型のものを選んでもらい、多めに購入した。
大量の餌に万全の仕掛け、潮もよく動く悪くない日だったのだが…
残念ながら丸ボウズ。
外道のアタリすらない最悪の日で、強烈な向かい風もあり、すっかり心を折られた状態で納竿となった。
そして手元に大量の虫エサが残ったのだった…
虫エサの処分問題
自宅まで搬送されてきた虫エサたち。
この内、ニオイがアピールポイントのイワイソメは塩漬けにすることで次回まで保存できる。
というか、保存しないともったいなさ過ぎる。
100グラムで2000円ですよ…どこの松阪牛ですか…(今回は25gの購入)
対して、動きが売りの青イソメは活きの良さが身上なので、塩漬け保存には向いていない。
じゃあ釣り場で逃がしてくればいいじゃないかと言う人もいるかもしれないが、実は彼らは大陸出身の輸入物なので、本来生息していない日本の海に投棄するのは生態系を乱すことになりかねないし、また広大な干潟に棲む彼らは、逃がしたところで定着は難しいだろう。
ということで、持ち帰って廃棄が基本になる。
ちくしょー、奮発して2パックも購入したのになぁ…
とある条件下で美味しい?青イソメを食べてみる
とここで、とある言葉を思い出した。
前にせつな氏と釣りに行ったときに氏、もとい師が言っていたのだが、青イソメは基本美味しくないが、抱卵?している個体だけは甘み・旨味が濃く、美味しいのだそうだ。
ちぎった時に体液に白い汁が混ざるような個体が、それに相当するらしい。
確かに、太い個体を針に刺そうとするときに、独特のパステルグリーンの体液に混ざって、ギネスビールの泡のようなクリーミーな液が出てくるものが何匹かいた。
持ち帰ってきた青イソメの中で、太いものを次々とブチブチちぎっていった結果、3匹のみが抱卵?していた。
そのうち1匹の尻尾を軽く齧ってみると…
(゜~゜;)…
た、確かに、甘い…!
のみならず、旨味もしっかりとあり、まるで脂がのっているような美味しさだ。
これはびっくり!
試しに抱卵?していない普通の個体の尻尾をかじってみるが…
/⌒ヽフ
/ rノ
OO_);゚。o;,ゲエェェエェェェ
臭い・苦い・青いの三重苦。とてもじゃないが食い物にはなりえない。
青イソメは他の虫エサと比べ食いが悪いと言われることがあるが、ひょっとしてこの強烈な苦みがイカンのではないだろうか…
とはいえどのような場所に生息し、どのような手段で捕獲されているのかわからない輸入虫エサ。
あまり生で食べるのはよくないのではないか…
しかし茹でると味が逃げてしまうのはウミケムシ等々で実験済み。
うーん…じゃあ…
蒸すか!
蒸しあがった虫は、白い液成分(卵巣?)が外にまで漏れ出ており、パツンパツンに膨らんでそれなりに美味しそうだ。
チンジャオロース風に炒めてやろうかなぁ、などと思いつつためしに齧ってみると
/⌒ヽフ
/ rノ
OO_);゚。o;,ギャァァァァァアアア
なぜか急に苦臭く変貌しやがった…ハメやがったな…ッ!!!
どうも加熱すると苦み以外の要素が吹っ飛んでしまうようだ。
味:★☆☆☆☆
価格:★☆☆☆☆
虫エサを食用にするのは難しい
と言うわけで、抱卵?青イソメの繊細な味を生かすことはかなわず。
難しいなぁ…
まあ難しくなければユムシみたいに食用にもなってただろうからなぁ。。
ケヤリムシやユムシのような美味しいゴカイ類はまだほかにもいるのは間違いないと思う。
ただ、その生息環境を鑑みると、大量に捕獲して調理するってわけにもいかず、また生でいっぱい食べるのも寄生虫や細菌が怖い。
踊り食いでもしない限りゲテモノとは思わないが、珍味の域を脱することはないでしょう。
それでも、今後も懲りずに美味しいゴカイを追い求めていきたいと思います。
あ、ちなみにホンムシのような「イソメ類」は有毒だから食べたらダメよ。
青イソメは本名は「アオゴカイ」なので大丈夫なのです。
コメント
個人的にヒョロヒョロ泳いでいる者、生殖器のみ泳いでいる者、う~ん。
渋い!ってのが印象です。
カレイの遠投用に塩漬けの青イソメも、食べられない事は無いですがねぇ。
個人的には釣具屋で買って、出来る事なら「わらしべ長者的」な釣り方面に行きたいです。
そういう面では、平目、鯛、鰤の呑ませ釣りは釣り人に優しいのでしょうか?
(振り出しに戻っても悪くは無い意味で)
飲ませ釣り用の小魚を買うのはなんだか負けたような気がするので(笑)そこも自分で釣るところから始めたいですねぇ。
アオイソメは論外レベルの味でしたけど、基本的に魚の餌は人間にとっても美味しいものが多いので、余ったら食べてみるのもいいかなと思いますよ。