今年は秋のはじめから全国各地でクマが里に降りてきているようですね。
“診療所にクマ2頭…”動かない状態 冬眠場所に選んだか 新潟
餌となるドングリが全国的に不作となっていて、人里近くで餌を探す個体が多くなっていることによるのだそうです。
ただぼくの周りでは、今年のドングリは豊作です。
とくに東京都心部。街中の公園の木や街路樹が、大きくて質の良いドングリをぼとぼと落としているのをよく見かけました。
先日も城南地区のとある公園で、実に素晴らしいマテバシイのドングリを発見。
その大きさ(と殻の硬さ)ですぐにそれとわかるマテバシイですが、ここのはまさにキングサイズ。
40mmに迫るほどの長さ、一粒でずっしりくる重量感で見つけた瞬間に脳汁がドバってしまいました。親木はマテバシイらしからぬ20m近い大木だったので、マテバシイの場合は樹木のサイズとドングリのサイズに相関関係があるのかもしれません。スダジイはそんなことないんだけどね。。
ドングリパンケーキを作るときはドングリの質を考慮しましょう
連れにも拾うのを手伝ってもらい、持ち帰ってきたキングマテバシイのドングリ。
どうやって食べたいかと聞くと「パンケーキ、あとフレンチトースト」という返答が。
じゃあとりあえず今日はパンケーキを作りましょうか。
用意するのはドングリ、強力粉、ベーキングパウダー、砂糖と卵に牛乳。
まずはドングリを割っていきます。お尻側から3分の1くらいのところをキッチンばさみでグッと挟むと
ヒビが入るのでこじ開けます。マテバシイは殻の下部が分厚くなっており、この辺りに切れ目を入れると中身をきれいに取り出すことができます。
歩留まりはあんまりよくないけど、ドングリ自体が大きいのであんまり不満はないです。
時々こんなんもあるけどね。これ、蒔いたらちゃんと芽がでるんかな?
取り出したドングリの中身は、固い筋をきれいに取り去ってから粉にします。フードプロセッサーだときれいな粉にならないので、小さくても製粉器を使うのがオススメ。
野食やってるとひとつ持ってると便利ですよ。うちで使ってるのはこれ↓ 硬い豆から骨ごとの魚まで余裕で滑らかにしてくれます。
もし虫食いがあればここで排除しないといけないですが、マテバシイはなぜか虫食いが少ないです。殻が分厚いからかな?
その代わり殻を剥いたら中身がカビてるというのはよくあります。殻の表面にロウが染み出ているし、保湿力が高いんだろうね。
マテバシイ60g、強力粉40gに砂糖20gとベーキングパウダーを混ぜ合わせます。強力粉を混ぜるのは、ドングリにはグルテンが含まれないため単体だと膨らまないからです。
そこに卵1個、牛乳170ccを入れてダマにならないように練り、熱したフライパンでゆっくり焼いていきます。
バターとメープルシロップをかけて、完成!
市販品にもひけをとらない膨らみ方だと思います。これで味がよければ完璧、今後はホットケーキミックスなど買う必要がなくなるかも……
わりと自信たっぷり目に、連れに振る舞ってみました。ほらほらどうよ、美味いでしょ……?
……(・ω・)……なんか、しつこい?
そうそう、そうなんだよーしつこ……えっ?
あわてて一切れ食べてみると、確かにこれはしつこいというか、予想以上に甘い。甘ったるい。
砂糖はネットで調べた分量通りだし、こんなベタベタした味になるわけは……
と、この時たまたま粉になり切れていなかったドングリの欠片が舌に触りました。
そのまま噛み締めてみると、シャリっという心地よい歯ごたえのあとに、油っぽさとそして濃厚な甘味が広がります。
なるほどね、ドングリの質が良すぎて糖度が予想以上に上がってしまったってことでしょうね、これは。
ふつうマテバシイのドングリは、サイズこそ大きくて魅力的なものの味はあまり無く、そのために粉にして小麦粉のように用いることができるのですが、今回のマテバシイはスダジイをもしのぐ甘さ。栗の粉を小麦粉と混ぜて焼いているようなもので、砂糖の分量は当然減らさないといけなかったわけです。
舐めてたぜ、マテバシイ……
味:★★★☆☆
価格:★★☆☆☆
ここのマテバシイまじで最高すぎるので、今後も拾いにいこうと思います。
ただマテバシイはドングリ拾いのお子さまたちにも人気の銘柄なので、乱獲は慎まないとね。。
コメント
でっか!!
本当にキングサイズですね、これ・・・。
殻むいて袋に詰めて、「生アーモンドです」って言われても違和感ないかも。
去年は、近場でマテバシイの拾えた公園でまったく拾えませんでした…一昨年は子供と拾って食べられたのに