先日、福岡で開催された野食会ですが、今回も無事つつがなく終了しました。
#福岡野食会2020冬
始まる…っ!! pic.twitter.com/yTDRiCixA3— ちょりん (@cheminchol) January 25, 2020
1、フェモ味のあるポップコーン
2、ミドリシャミセンガイ
3、ウツボのたたき
4、イマドキミルワーム#福岡野食会2020冬 pic.twitter.com/fM2ECfjidd— おにちゃん (@uZgbQbSCoVbkxVo) January 25, 2020
コーディネーターのまつみさん、そしてご参加いただきました皆様、ありがとうございました!
実は個人的に「冬の九州は野食材のバラエティがそこまで豊富ではない」と思っていたので、持ち込み料理の量が心配で、うちから大量に食材を会場へ送り込んだのですが、結果としては過去最高クラスの種類の料理が整い、皆様の野食力(やしょくぢから)の高さに感涙した次第です。送った食材はほとんどがそのまま再度わが家へと送り戻されました。送料ェ……
例によって、ハッシュタグ「#福岡野食会2020冬」で検索いただくと会の様子をご覧いただけます。お暇なときに是非どうぞ~。
今年の野食会は新しい試み&新しい場所での開催を考えています。引き続き野食会と野食ハンマープライスをよろしくお願いいたします。
真冬なのにマッシュルーム獲れちゃったよ
さて、野食会が終わった後は福岡観光! ということで、九州を代表する水族館「マリンワールド海の中道」へ行くことにしました。
「海の中道」は福岡市東区にある地名で、福岡市の東の拠点「香椎」から金印が発掘されたことで有名な志賀島へと続く、巨大な陸繋砂州です。水族館のほか、国営公園やプール、ホテルなどもあり、福岡市民なら誰でも一度は行ったことがあると思います。
そんなリゾート地である海の中道ですが、子供の頃のぼくにとっては「釣りのできるポイントも少ないし、あんまりキノコも出なさそう」というイメージで、あまり行きたいと思うことはありませんでした。要は真っ平らな砂浜と住宅街ですからね。
そういうわけで全く他意もなく歩いていたのですが、そんなときに限って野食材というのは見つかるもので……
通りがかった芝生の上に、違和感たっぷりの白い物体を見つけてしまったのです。
輪状に列になって並ぶ、やや赤茶けた鱗片模様のある白いかさ。
ひっくり返してみると、薄ピンクに染まったひだと、弱弱しくも明瞭なつばのある柄が目に入りました。
こいつ、ハラタケだ!
ハラタケは、マッシュルームとして市販されるツクリタケにごく近縁のキノコで、外見も生態も互いによく似ているためしばしば「野生のマッシュルーム」と呼ばれています。文字通り肥沃な野原、とくに管理されて肥料分の豊富な芝生によく発生します。堆肥からもよく出るため、牧場でよく見かけるキノコです。
そのため発生地的には特におかしくないのですが、まさか海の中道という両サイドを海に囲まれた砂州に出るとは驚きです。
っていうかその前に、考えたらいま1月じゃん。関東地方は大雪警報出てるやんけ……本来春から秋にかけて出るはずのこのキノコ、今年の福岡がいかに暖冬かをよく示しているということなのでしょうか。
採れたキノコを水族館の中の休憩スペースで撮影していたら連れがゴミを見る目で見てきました。Why?
海の中道産野生マッシュルームを食べてみた
持ち帰ってきたハラタケ。
マッシュルームを全体的に華奢な感じにして、かさにちょっと赤みを差したような感じです。
ごく新鮮なうちは傷をつけると赤変しますが変化はわずかです。これが黄変するとハルハラタケという別種になるようですが、正直この仲間には外見のよく似た近縁種が多く、顕微鏡を使わないとわかりかねる部分もあります。
(参考→ハルハラタケを分解する(いりさ編))
今回のものは、ヤマケイ「日本のきのこ」に記載された形態条件をすべて満たしているのでハラタケと断定し、試食してみることにしました。
採取してきたものを袋から取り出すと
あちゃー
粉々になってしまっていました。このもろさがまたハラタケの特徴みたいですね。
割れていないものはスライスし、たっぷりのバターでソテー。
焼いたトーストに乗せてみましょう。
いただきまーす
……(≧〰≦)ウメー‼ 香り濃ゆい‼
マッシュルームより小さいにもかかわらずマッシュルームよりも香りがずっと強いです。強すぎてちょっと香料みたいな人工っぽさすらある。
小さいので歯ごたえや食べ応えは全然期待できませんが、この香りだけでも大したものです。オムレツに入れてもめっちゃ旨いだろうなぁ……
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
今回は数本しかありませんでしたが、本体は大菌輪を作るキノコ、収量も見込めます。鮮度が落ちたり成熟しすぎたりすると香りの癖が強く出るので、たくさん採れたら取り急ぎバターソテーにしてから保存しておくといいでしょう。
しかし、マジで冬にこれが採れるとはなぁ……熊本でも発生してるみたいだし、気候変動もいよいよ極まれりといった感じですね。
コメント
牧゛場゛を゛さ゛が゛す゛!゛!゛!゛!゛!゛
続編を書いております。
ご参考にしてみてください。
ハラタケは可食ですが、ハルハラタケなら厳密には食毒不明。
海外のAgaricus heimii Bon という種は毒きのことなっております。
いつも参考にさせていただいております!
アガリクス属は毒のものも多いし、注意が必要という点において全面同意します。そのうえで「検鏡してまでキノコ喰うのもなぁ……」という思いがありまして今回は目視での判断にとどめています。結果として問題はなかったかなぁと。。