先日、とある仕事でアメリカザリガニが必要になり、30匹ほど手配しました。
うち半分を仕事に使い、余ったもう半分をどうしようか考えていたところ、ちょうど連れから「パスタが食べたい」というリクエストがあり、それに応えて「アレ」をやることにしました。
そう、シェフちゃんの「アメザリケーヌソースパスタ」です。
アメザリケーヌソースパスタとはその名の通り、アメリカザリガニを使って作るアメリケーヌソース(甲殻類の旨味を溶かし出したフレンチのソース)のパスタです。
我らがゆーきうさぎシェフのスペシャリテとして知られており、彼の野食シェフとしての評価を確実なものとした逸品です。
今回許可をもらって彼のレシピを再現させてもらうことができました、がしかし、素人がプロフェッショナルのレシピを真似すると火傷するので、ここはごく簡略化し、料理の心得がなくても簡単にできるレシピでやっていこうと思います。
うさぎ流アメリケーヌソースパスタ茸本風
ザリガニをタッパーにいれ、体の下半分が浸かるくらいに水を注ぎ、そのまま野菜室で一晩おきます。冷気で共食いする元気を失わせつつ、足についた泥を落とさせるイメージ。
冷凍保存するならこの処理のあとがいいですね。
尾羽の中央のパーツを捻ってちぎり、そのまま引っ張って背腸をとります。コイツらは悪食で、食べたものによっては内臓に毒を持っている場合があるので必ずとってください。
ハサミをちぎり、頭の殻を剥き、容器に集めていきます。。
このミソが旨味の塊、決して逃がさないように。。
腹部の殻を剥き、身を取り出して集めておきます。
ミニチュアのイセエビみたいで美味しそうですね!
オリーブオイルとニンニクをフライパンで熱し、そこにザリガニの殻を入れてよーく炒ります。沼臭さを飛ばすため、ここはていねいに。
更にブランデーを入れて
フランベし、臭いを完全に飛ばします。
白ワインを入れて煮ていき
トマト缶を入れて更に煮ます。
ある程度のところでスープを濾し、
ガラに湯をかけてガシガシ潰して残ったエキスを絞り出します。
この湯を先ほどの濾したスープに混ぜて
煮詰めていきます。
最後に身を入れてサッと火を通しましょう。
パスタを茹でて、絡めれば
完成!
いただきまーす
……くはーうんめー!!😆こりゃ絶品ばい。
ザリガニとトマトしか入ってないのにめちゃくちゃ濃い旨味。しかしザリガニの旨味はエビともカニとも違って、どこかとらえどころのないような、ふわふわとしてそれでいて余韻のくそ長い、なんとも不思議な旨味なのです。実にクセになる。
本来はポワソンフュメ(フレンチの魚出汁)を入れるんだけど、めんどくさかったんでなしでやってみましたが十分旨くなりました。しかしこの場合、ザリガニの数はたくさん必要、最大サイズのアメリカザリガニ15匹で一人前相当ですね。
捕まえるのは簡単かもだけど調理はなかなか手間です。
まあ、食材費を0にして人件費をバシバシ使うというのもまた野食の粋な文化なのかなと思っていますよ。
味:★★★★☆
価格:★★☆☆☆
川崎意外と田んぼが少なくて、アメザリの好ポイントあんまりないんだよね。とくにマッカチンなやつがとれるところは全然知らない。
今年は開拓しなきゃだなぁ。。、
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コメント
いつも楽しく拝見しております!
川崎市内でなかなかサイズのアメリカザリガニを結構獲れる場所を知っておりますが、宜しかったらお伝えしますよ!
いつでもアドレスにメールください!