なぜ山陰の魚はほかの海域よりも美味しくなるのか①:メバル

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とくに皆さまにご了承いただかないといけないのは、以前より広告そのものが多くなっているということです。収益の減少をなんとか補おうとあれこれ試行錯誤しておりましてこういうようになっています。
「なんかこのブログ読みづらくなったなぁ」とお思いの方も多いと思いますが、広告というのは無料ブログの唯一の飯の種でございまして、大変恐縮ながらしばらくのあいだご寛恕いただけますよう、心よりお願い申し上げます。

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山陰はメバルもやべぇ

んで本題。。

山陰の「瀬付きイサキ」のわがままボディをたっぷり味わう
★☆★☆★☆Youtuberはじめました★☆★☆★☆ どんどん公開していきますので、チャンネル登録をお願いします。。 先日、我々取材班のもとに届いた1件のTweet。 そこには、信じられない画像が写り込んでいた……! っしゃ!本...

先日ひろいぐい太郎さんからイサキをいただいたときに、一緒にメバルが入っていました。

何の変哲もないアカメバルです。大きさも22、3㎝くらい、東京湾でも普通に釣れるくらいのサイズ感。イサキと違い、外見的には特段太っている様子はありません。

とはいえあの太郎さんが送ってくれるメバル、きっと何かあるに違いない……。
そう思って確認してみたのですが

「メバルはただの外道です!」

あっ了解です(;´∀`)
まあメバルはいつ何時どんな料理でも美味しいありがたい魚だからね。
とはいえ今回は脂乗りのりイサキもあるし、このメバルを刺身にしたところで霞んじゃうから、干物にでもして後でいただこう。

そう思い、背開きにしようと包丁を入れてみたのですが……


!?
なんかこれ、イサキよりも脂、やばくね……?

慌てて正しい三枚おろしに切り替え、丁寧に捌いていきます。脂は鰭の基部にべっとりとついているのみならず、中骨のほうまでしっかりと広がっています。

内臓脂肪もヤバすぎる


えっなに、メバルって、というかカサゴ目の魚ってこんな脂の入り方するん? アコウダイでもこんなの見たことないんだけど……

これは間違いなく恐ろしい美味さだろうということで、

真空パックして2週間ほど寝かせてから、各種造りにして食べてみることにしました。


いただきまーす


……(´;∀;`*)あんた、なんちゅうもんを食わせてくれたんや……
メバルのようなカサゴ目の魚は「ゼラチン質が豊富で弾力がある」という魅力があるのですが、その一方で脂が少なく淡白なことが多く、刺身にされるときはフグのように薄造りにしてポン酢などで食べることが多いです。


しかしこのメバルはコッテリと脂が乗り、それが熟成によって身に回って(この現象をだれか科学的に説明してほしい)結果として「弾力のある白身のトロ」みたいな仕上がりになっています。口に入れ、噛みしめて舌の温度で脂が溶けるその瞬間、コンマ01秒とおかずに脳内麻薬が噴出し、まさに陶然となります。薄造りなんかもったいない、分厚く切って欲望のままに噛みしめるべき……!

味:★★★★★
価格:★★★★★ これ、プライスレスでしょ


まさかメバルでここまでやられるとは思わなかった、どっちかっていうとカサゴ目では中の下くらいの魚じゃないですか。脂が乗ることはあれど、こんなトロみたいに脂が乗って、まるでノドグロじゃん。
しかもノドグロよりもゼラチン質豊富で身がしっかりしてるから、こっちのほうが味わいが上じゃん……どういうことよマジで……山陰のメバルやべぇよ……

山陰の魚はハイカロリーごはんを食べている

ということで山陰のメバルはやべぇということが分かったのですが、ちょっと予想以上だったのは間違いないものの、実はある程度納得のいくことでもありました。例のイサキも含め、山陰の魚は脂の乗りが他海域より2段階も3段階も上であることが多いのです。これにはちゃんとした理由があります。

浜田の水産ブランド“どんちっち”~どんちっちアジ
春にアカムツが美味しいのは『ツノナシオキアミ』のおかげだった?

山陰沖の日本海には、浅いところにカラヌスというカイアシ類、深いところにツノナシオキアミというオキアミの2つの動物プランクトンが生息しています。これらはときに体組成の半分を脂肪が占めることがあり、これを食べた魚たちをぶっくぶくに太らせるのです。
島根県の浜田市では、これらの餌を食べて脂が乗りまくった魚を「どんちっち○○」というブランドで売り出しているのですが、とくに有名な「どんちっちアジ」については一般的なアジの5倍ほどの脂肪をもち「アジのトロ」などと呼ばれています。メバルやイサキなども同様の状況になっていることは容易に推測ができます。


というわけできっと、ほかの魚種にもまだやべーことになってるやつらがいるはず……
そう思っていたら、つい先日太郎さんがこんな写真をツイートされていました。


……えっこれ、メジナなの……?

どうやらぼくはヤバい世界に足を踏み入れてしまったみたいです。


★☆★☆★茸本朗の新刊が発売されました☆★☆★☆
さまざまなヘンテコ・トンデモ・絶品食材を食べていろいろな目に遭った茸本の体験記が、cakesでの連載を経て単行本になりました。

ブログとはまた違った切り口の文章をお楽しみいただけると思います。ぜひお手にとっていただけると嬉しいです!

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魚介その1(魚系)
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野食ハンマープライス

コメント

  1. Susie より:

    野食ハンターの七転八倒日記をたまたま見つけて購入し、あまりの面白さに本だけでは物足りなくなりブログに辿り着きました。
    文章が面白いだけでなく知識欲がザブザブ満たされる感じが病みつきで、若干中毒みたいになってます笑
    購入してから7~8回は読み返してますが飽きる気配がありません。
    2巻は…!2巻は出ないのでしょうか!?
    是非!2巻を!茸本先生!出版社さん!どうかお願いします!
    私欲が爆発してしまいましたが応援してます。これからも色んな挑戦頑張ってください。

    • くさがめこぬみつ より:

      初コメ失礼。
      ウツボに噛まれた辺りからこちらを徘徊してる者です。
      有益なブログですが、私みたいな乞食読者は閲覧数増やしたり布教することしか出来ないのでもっと広告つけていっぱい活動していただきたいです。
      牛乳と一緒にいろいろ採って食べる動画上げてる人が我が県におりますので、お暇があれば探してみて下さい。おすすめの変態紳士です。
      年近いしなんとなく応援してます♨️

      • 茸本 朗 より:

        ありがとうございます(´;ω;`)そういっていただけると本当に安心します。
        牛乳がキーワードなのですね……ちょっと探してみますね! 

    • 茸本 朗 より:

      ありがとうございます!!!
      「七転八倒日記」の元になった同名のウェブ連載について、しばらくお休みしていたのですが近く再開することになりました。よろしければそちらもぜひお読みいただけると嬉しいです(`・ω・´)

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