先日、西湘の磯に野食材の採取をしに行ってきたんですけど
その時集めた磯もの(磯で採れる食材系生物)の中に
アマオブネガイというやつがそれなりに混ざったのです。
連れに「食べられないものや採っちゃいけないものが混ざっても、最後に仕分けして海に逃がすから、好きに捕まえていいよ」と言っておいたのですが、結果としてこういう「自分じゃ絶対に採らない」ものが混ざってきたのはよいことです。
調べてみるとちゃんと食べられるみたいなので、持ち帰って試すことにしました。
アマオブネガイはひと工夫で良きおつまみに
アマオブネガイという名前は、この手の生き物によほど詳しい人しか知らないと思いますが、実際のところどこの海辺にも必ずいるごくありふれた貝です。東京湾奥でも普通に見かけます。
波打ち際どころか、水面よりずっと高いところをうろうろしていることもあり、捕まえるにあたり水に入る必要もありません。
生き物採集というよりは「小石ひろい」に近いですね。もしこれで味が良ければ何も言うことはないのですが、どうでしょうか。
とりあえず、オーソドックスに塩ゆでにしてみます。海水程度の濃度の水を作り、30秒ほどさっと火を通します。
爪楊枝でほじくり出します。蓋が石灰質で硬く、爪楊枝が折れ曲がってしまうので千枚通しみたいなのを使った方がいいかもしれません。
食べてみましょう。いただきまーす。。
……(`・〰・´;)うーむ
なんだろうな、これは……口にすると一瞬磯の香りがぶわっと広がり「おっサザエ感?」となるのですが、あとが続かない……
旨味はちゃんとあるけど、なんか予想より早く消えるんですよね。歯ごたえもいいんだけど、サイズが小さいから一瞬でなくなっちゃうし。
内臓だけは見た目よりも風味が強くてコクがあるのですが、それすら予想よりも早く消えてしまう。。10個くらい連続で食べてやっと「あれ今なんか食べた?」ってなります。
ただ、小型巻貝にありがちな「身を引っ張り出すのに失敗してムキーってなる」というのが一切ないので、ストレスは全然たまりません。蓋がちょっと硬くて面倒だけど、金串を使えば簡単に開けられるし、手間がないのでおつまみとしては最適です。
フランスのシーフードレストランに入ると、こういうちっちゃい磯の貝をワイン蒸しにして、前菜として供してくれます。
これをチクチクとほじくり出しながらルイユ(オリーブオイルとニンニクの入った自家製マヨネーズ)にちょいちょいつけて食べて白ワインを飲み、メインディッシュ(剥きガキとかブイヤベースとか)が出来上がってくるのを待つわけです。
試しにマヨネーズにつけてみたけどうまいな! これで酒が飲めまくりです。塩ゆでだと日本酒に合いますね。
味:★★★☆☆
価格:★☆☆☆☆
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