うん、まあタイトルで語るに落ちてる感じの記事なんですけどね。。
東北地方で大変人気のある「アイコ」という山菜があります。標準和名はミヤマイラクサといいまして、新芽の茎の部分を食べます。
以前、ペンさんがお浸しにして食べさせてくれたことがあるのですが、アスパラガスのような旨味としゃきしゃきした食感があって確かに美味しかったです。山菜と呼ぶにはちょっとあか抜けすぎているかもしれない。
この山菜のスゴいところは、全体にびっちりと毒棘が生えているにも関わらず山菜として愛されていること。ゴム手袋をして採取したり、人によっては「採りまくって慣れた」といって素手で採ったりします。
ちなみに毒は蟻酸とヒスタミンのチャンポンらしい、それもう化学兵器ぢゃん……
そんなミヤマイラクサですが、ミヤマとつくだけあって高山や涼しい地域がお好きらしく、関東以南ではあんまり見かけません。ミヤマのつかないイラクサはありますが細くて食べ出がないです。
なにか代わりになるものはないか、そう思いながら街を彷徨いていると、とあるものが目に入りました。
カラムシの茎ってどうかしら
河川敷の端にモシャモシャと群生しているこちらは、カラムシという草の新芽。ミヤマイラクサと同じイラクサ科に属し、棘がないことを除けば外見もよく似ています。
カラムシは繊維を採るために古い時代に移入された帰化植物で、いまでは様々な場所に生えています。都会の植え込みでも実によく見かける「ザ・雑草」と呼べるもののひとつです。
食べられる野草としてカウントされることはほとんどないですが、以前とあるイベントで天ぷらにされたものを食べたところ非常に美味しく、可能性を感じました。野草好きの間ではお茶としても親しまれています。
ということは新芽の茎も食べられるんじゃないか、なんならミヤマイラクサと同じように旨かったりワンチャンあるんじゃないか、そう思うのは自然なことです。
ということで試してみました。
カラムシの茎を食べてみた
カラムシの新芽はミヤマイラクサ同様に株立ちし、かなり大きく成長しても先端寄りは柔らかいです。
手で折り取ってみると
ぽきんと小気味よい音を立てて折れました。その断面のみずみずしいこと!
試しにそのまま皮を剥いてかじってみました。
……(・〰・)これは……
なんだろう、キュウリと生のゴーヤとお茶っ葉を足して苦みを引いたみたいな……
歯ごたえはやたら良くて、みずみずしさもすごいけど、青臭さも大したもんです。
そのままでもイケる人はいけそうだけど、ダメな人は青虫になったような気持ちになりそう。
ということで火を通してみました。
熱湯で5分ほど茹でて
そのまま麺つゆにドボン。
冷蔵庫で1時間ほど冷やします。
皮を剥いて
いただきまーす
……(≧〰≦)これはなかなか……!
イラクサのような柔らかさや旨味の強さはないけど、茹でても消えないこの歯切れの良さ、そして加熱によりさわやかになった香りがとても魅力的です。野菜に例えたいけど……難しいな。
もともと味はあまりないんだけど、そこに麺つゆの味が染みるとすごく良いですね。
麺つゆより浅漬けのもとのほうがもっと良かったかな。。
味:★★★☆☆
入手難易度:★☆☆☆☆ どこにでもある。
ポリポリしたものが好きな方はぜひお試しあれ。
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