先日、Youtubeの企画で「3日間、野食材しか食べてはいけない」という生活をやりました。
楽しくも色々としんどい3日間でしたがいろいろな知見が得られました。近々公開されますのでブログともども楽しみにお待ちいただければ幸いです。
さて、初回である今回は「都心と郊外」をテーマに横浜~湘南周辺をウロウロしたのですが、その中で後半のフィールドとして選んだのが「海辺の道路沿い」でした。
野食材でもっとも採取しやすいのはやはり「野草類」なのですが、しかしGWを終えて初夏の日差しを感じるこの時期になると、各種の美味しい野草類も成長して旬を過ぎ、美味しく食べられるものが多くなってしまいます。
そんなときに目を向けたいのが「海岸生植物」。潮風を常に受ける海岸付近には、その環境に適応した特殊な植物が多数生えています。彼らの多くは常緑で年間を通じて柔らかく食べやすいものがあり、春を過ぎてからのビタミン補給に貢献してくれるのです。
ツルナは最高
そんなエニタイムOkな野草の代表格として挙げたいのがツルナ。
ハマミズナ科という聞き慣れないグループに属しており、サラダ用の生食野菜として人気のあるアイスプラントの近縁種です。
日本全国の浜辺に産するごく一般的な野草で、砂浜だけでなく岸壁の隙間や河川敷、ときに全く水辺と関係のない内陸で見かけることもあります。数年前に東大前の道端に群生しているのを見かけたけど今どうなってるかな。
やや肉厚でぷりっとしたきれいな緑色の葉をつけ、年間を通して利用できます。アクが少なく歯ごたえがあり、さっと加熱するだけで美味しいのが特徴。日本の南西諸島やヨーロッパ各国では一般的な食材で、とくにイギリスではニュージーランドスピナッチ(ニュージーランドのほうれん草)と呼ばれて栽培もされているようです。
栄養豊富で、食べると胃壁を保護してくれるので胃炎患者におすすめの食材だそうです。ワイやんけ。。
ツルナを揚げるとコーンチップスの味になった
そんなツルナですが、先日は柔らかめのものがまとまって獲れたのでおひたしにするか、味噌汁の具にでも使おうと思い持ち帰ってきました。汁の実に使うとパリパリ感が出て非常に美味しく、ぼくの好物のひとつです。
なのですが、帯同していたカメラマンが野食生活に音を上げつつあったようで「ともかく天ぷらが食べたい」と言い出しました。
ぼくは野草を天ぷらにするのはその食材の魅力を消してしまうと思っていてあんまりやりたくないのですが、しょうがないのでツルナも天ぷらにしてみることにしたのです。
野草を天ぷらにするときは小麦粉3:片栗粉2位の割合で混ぜてサラサラするまで水を加えた衣を使うと、薄衣になって美味しく揚がります。
あとは180℃の脂で思い切りよく揚げればよし。
緑が透けて美しいですね。いただきま~す
……!? あれ、何だこれ!?
ツルナ……だよね。。なんだかすごい「とんがりコーン」の味するんだけど……
続けて何枚か食べてみたのですが、いずれも最初は野草らしい青っぽい風味があるのですが、すぐに甘みのあるコーンの香りに上書きされます。そこに衣のサクサク感と油っぽさが合わさると、コーンチップスの味が口中で爆誕!
カリカリに揚がったところはとんがりコーンを超えてドリトスの味すら近く感じることも。何だこれおもしれぇwwwww
ニュージーランドのほうれん草と呼ばれはするものの、実際にはほうれん草と近い仲間とは言えないツルナ。しかしおひたしなどにするとほうれん草と近い香りを感じることもしばしばあります。
また、冬場のちぢみほうれん草などは糖分を溜め込んでいるためか、茹で上げたときに強いトウモロコシ臭を感じることがあります。おそらくこのツルナも似たような事が起こっているのではないでしょうか。
味:★★★★☆
入手難易度:★☆☆☆☆ 工業地帯だろうが観光地だろうが都心だろうが海辺に行けばあります
いやーこれは面白かった。野草天ぷらの中でも特段ビールに合う味なのは間違いありません。
海にアクセスできる方なら確実にゲットできると思いますので、騙されたと思って是非試してみてください。
コメント
ほうれん草の和え物とか時々コーン入ってますし、香りの系統は近くて相性いいんでしょうね