先日、とある仕事で山をうろついていると、湿地にやたらと黄色く目立つ花を咲かせた植物が群生しているのを見つけました。
一見すると巨大なフキのようにも見えますが、葉の形はむしろワサビにも似ています。
葉を折りとって匂いを嗅いでみましたがフキのそれではなく、もっとシンプルに青臭い感じ。
花穂はおおきく、キクのような花をたくさんつけています。
調べてみるとこれは「オタカラコウ」という植物のようです。キク科の植物で、やや高い山の湿った土地に生えるとのこと。
オタカラコウは「雄宝香」!?
このオタカラコウですが、漢字で書くと「雄宝香」となるそうです。知ったときファッ!? という声が出ました。、
いったいどういう意味なんだ? とびっくりして調べたのですが、雄というのはシンプルに「大きい」という意味で、同属でやや小さいメタカラコウ(雌宝香)との比較でこう呼ばれただけのようです。
でもそれはいいけど宝香は……? 調べてみましたが、こちらは由来がいまいちはっきりしていないようです。
もしかしてすごく香りがよいとか? まあ食べてみればわかることか。。
ということで、若い葉っぱを数枚持ち帰ってみることにしました。
ワールドワイドウェブによると、オタカラコウは韓国では春野菜の一種として親しまれているそうなのです。外国では食べてるけど日本では食べてない食材ってすげーココロオドルよね! やっていくしかない(`・ω・´)
美味しいといいな……いただきまーす
……(❌👅❌)うへーマッズ!! なにこれめっちゃ臭い!
ググってみると「青臭い」なんて記述は見かけたのですが、これはそういうのじゃないぞ。
かなり強烈な埃臭さ、そして薬臭さ。昔うちにあった龍角散の粉薬の香りと味がします。これはおひたしだの和え物だので食べると死ぬる味……
しょうがないので一旦塩漬けにして香りを和らげてみることにしました。
その間に韓国での食べ方を調べてみると、高菜のようにご飯を巻いて食べるという記述を発見。レシピも見つかったので作ってみました。
ツナと玉ねぎ、刻みにんにくとコチュジャンをよく炒めて「のせみそ」を作ります。
塩漬けのオタカラコウは水にさらしてから絞り、すだれに広げておきます。
ご飯に胡麻油とごまを混ぜたものを乗せて、巻物にします。
できた。これを一口サイズに切って
みそをのせたら、完成!
美味しそう🎵
いただきまーす
……(≧~≦)キター! これは美味しい!
オタカラコウの薬臭さが、ごまやらにんにくやらコチュジャンやらといった香りの強い食材と合わさると途端に「個性の強いバンドのメンバー」みたいな感じになりました。
春菊ともフキとも違う独特の青臭さが食欲をもり立てます。なんだか薬膳料理って感じですごく効きそう!
味:★★★☆☆
入手難易度:★★★☆☆
結局「宝香」の名前の由来はよくわかりませんでしたが、この厄介な香りが調理によって美味そうな香りに変わるのはとても面白かったです。
塩漬けで結構持ちそうだし、栄養価も高いらしいんで、春にここに来る機会があったらもう少し収穫しておくのもいいな。
コメント
竜脳という香料を宝香というそうですよ。根っこから竜脳の香りがするから雄宝香だそうです。