まさかジャンルタグ「土」を再び使用する日が来るとは思わなかった……
いやね、自分は前から「土食」という行為に興味があって、食べられる土(珪藻土)を個人輸入して調理して食べたりしているんですよ。それでいくつか記事を書いたりもしてるんですけど↓
そこから特にふくらませることもなく、土食については一旦満足していたんですよね。
なんですけど先日ふと「別に珪藻土だけが食べられる土じゃないよな」って思ったんです。というのも世界的に土食文化がある一方で、珪藻土はプランクトンの化石であるということもあり産出地は偏在しており、世界中の土食べる人がみな珪藻土の恩恵に預かれたわけじゃないと思うんです。
また、珪藻土がいかに食えるといっても消化ができるわけではなく、ミネラル等の微量栄養素が摂取できる程度であとは全部排出されてしまうので、そう考えるとフツーの土でも一緒なんじゃねぇかと思ったんですよね。
てなわけで試してみることにしました。
千葉の山で土掘り出して食べてみた
向かったのは千葉県鴨川市、友人でサバイバル食研究家の永野太郎くんのフィールドです。
あーもしもしオレオレ、ちょっと土食べたいんだけど掘らせてもらってもいい? という謎の問い合わせにも苦笑いで答えてくれる永野くん。
へっぴり腰で掘るワイ。
そもそも房総半島は粘土質の土壌なうえ、この土地は無農薬・化学肥料不使用の休耕田。
ちょっと掘るだけで上質な粘土が採取できます。このまま焼き物に使ってもよさそう。
うちの近所の多摩川河川敷で掘ることも考えたのですが、河川敷は土壌に微量のヒ素や鉛が含まれている可能性があるようで、安全を考えてやめました。
食べるにあたっては、砂以上のサイズの粒子が混ざると口の中でジャリついてやる気をなくすので、できるだけ粒子を細かくしていきます。
まずはふるいにかけて大粒の砂をより分け
さらに水に混ぜて沈殿させます。植物からでんぷんを取り出すのに似ていますが、あれは沈殿物を利用するのに対し、こちらは沈殿物は捨て、水に混ざって浮遊する細かい粒子(≒粘土)を回収していきます。
泥の混ざった水を火にかけ、水分を飛ばしていきます。
こうなるとマジで土ですね。干からびた水たまり。
すり鉢で細かくし、砂糖、牛乳、溶かしバターを混ぜます。
つなぎの小麦粉は使いません。
オーブンで焼いて完成! 粘土で作った粘土クッキーです。見た目は完全にチョコクッキーですがカカオは一切入ってません。
では、いってみましょう。いただきまーす
……(・〜・)ふーむ
やっぱり、普通に食えますなぁ。小麦粉多すぎてちょっと粉っぽいクッキーといった感じで、バターの香りがあるおかげで全然普通に食品です。
自分で土採るとこからやったのでそんなに食欲が湧きませんが、誰かが採って精製した土なら全然食える。仮に健康にも良いと判明したらバクバクいくとおもいます。
味:★★★☆☆
入手難易度:★☆☆☆☆〜★★★☆☆ 現代日本で化学物質の含まれていない粘土を探すのは多少知識が必要かも……
まあそんな訳で、どんな土でも粒子細けりゃ食える! というのが今のところの結論です。誰か栄養成分とか調べてくれないかなー
コメント
飢饉時のかさ増しや薬の増量剤が有るんだから
ありっちゃあり・・・ かなぁ・・・
まあ、砂糖と牛乳が旨すぎるんでしょうねぇ。
まさしく「土を喰らう日々」水上先生越えですね。
はえ〜めちゃくちゃ面白いです
いつも更新ありがとうございます