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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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先日、江の島に夜釣りにいったのだが結果が出ず、そのまま朝まで待って片瀬漁港の朝市に行った。
片瀬漁協から送られてくるメールの水揚げ速報では、ここのところ連日様々な魚種が掲載されており、期待しながら開場を待ったのだが……
アジやイワシのようなメジャーな青物はそれなりに揚がっていたものの、全体の水揚げ量が少なく、肝心の入り会い箱も面白いものは入っていなかった。
ハダカイワシやカタボシイワシを期待してきたので残念。
それでも丸々と太った40㎝超えのサバ(¥50/g!!)や1㎏ジャストの新鮮なタコ(¥1,000)、さらに80㎝近いワラサ(¥80/g!!!)など売られているものはいつも通りの破格で、1匹だけ残っていたワニエソもオマケしてもらい満足な買い物となった。
ながらみを買ってみた
ここのところ貝がまとまって揚がるようで、活魚の生け簀にはみかんネットに入ったバイや殻幅15㎝はありそうなチョウセンハマグリなどが入っていた。
その横で、発泡スチロールの箱に単体で売られていたのがながらみ。
ながらみは平らでおはじきみたいな形をした綺麗な巻貝で、内湾性のキサゴと外洋性のダンベイキサゴの総称だ。
今回のものは江ノ島漁場ということで、ほぼ全てダンベイキサゴで間違いないだろう。
砂浜に棲息する巻貝だが、磯場に住むバテイラ(しったか)などと同じニシキウズガイ科に属し、同様に利用される。
地方の漁村で寿司屋や炉端焼き屋に入るとお通しで出てくることがあるようだ。
地域によっては非常に愛されており、特に千葉県では富津周辺でキサゴが、九十九里浜でダンベイキサゴが採れるので「ながらみ」を見かける機会は多い。
しかし最近では数が減ってきたようで、しったか同様値段が上がっており、吉池で見かける時も1パック1000円近いので手を出しづらかった。
今回のものも¥150/gと決して安くはないのだが、量り売りで好きなだけ買えるので、せっかくだしと試してみることにした。
なんだこのうまさは
調理法を調べようとぼうずコンニャクさんのページを見ると、この貝は新鮮なものを使うことが大前提と書いてある。
それは火を通し過ぎると固くなって美味しくなくなってしまうためで、最小限の湯通しで食べるのが良いのだそうだ。
なので、洗ったながらみを器に入れ、沸騰したお湯をざばっと掛ける。
蓋をして湯が冷めるまで置き、これで完成とする。
砂を噛んでいるので、取りだした身を茹で汁でシャバシャバと洗いながら食べると良いとのこと。
いただきマース
……∑(・Д・;)
なにこれ……めっちゃ美味いヤツやんけ!
火の通し方はこれでほぼ完ぺきに近く、小田原の高級かまぼこのようにサクッと柔らかい。
歯切れと歯応えはベストと言ってもよく、甘みと旨味も強くてまるでクロアワビの酒蒸しのようだ。
何より内臓の旨味がハンパなく、濃厚でありながら苦みや嫌みがない。
これは醤油の風味とも合うはずだが、佃煮みたいにしてしまうと身が必要以上に固く締まってしまうだろう。
なので、再度熱湯で温めたながらみに、醤油とみりんを少量かけて一晩寝かせてみた。
……(≧~≦)
キタコレ!
貝の旨味と磯の香りに、醤油の辛みが入ることで逆説的に甘みが引き立つ。
突出しでこれ出てきたらビールが速攻でジョッキ3杯くらい無くなりそう。
味:★★★★★
価格:★★★★☆
ああ、これでせめてサザエ、いや姫サザエくらい大きければなぁ……
でもそしたら価格が上がりすぎて手が出せなくなっちゃうだろうなぁ。。
コメント
今までながらみの美味しさが全く解らず、砂を噛んでしまった時の気持ち悪さもあって敬遠しておりましたが、この食べ方は見るからに美味そう!旬な情報ありがとございました(^_^)v
これ、近所のスーパーで売ってたことありました(多摩方面です)。
茹ですぎてはいけなかったんですね。
えらい砂噛んでましたが、それでも結構おいしかったと思います。
最近は売ってないのを見ると、不評だったのかも。
見たことがない食材を避ける人って多いんでしょうね。
>¥150/gと決して安くはないのだが
他にも複数個所ありますが、/gではなくて**/「100g」ですよね?
いくら何でも1gあたりの値段としてはべらぼうに過ぎると思うのですが。