「野食のススメ」第8回の記事が公開されました。
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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先日のウツボ釣りの際に餌として釣られまくった「海の金魚」ことクロホシイシモチ。
ネンブツダイによく似ており、しばしば混同される(僕も先日間違えた)
サビキで簡単に、エンドレスに釣れてくるうえ、青魚と比べてハリ持ちがよく餌にするのに最適なのだ。
おまけによく釣れる。
ときにこれを使わないとウツボがかかってこないこともある。
ので、これを釣ってくれる人の存在はとても大切だ。
この間は小林先生とマーシーが根気よく釣り続けてくれたおかげで、最初から最後まで餌を潤沢に使うことができ、最終的にウツボが大漁となった。
そして、そのあまりは僕がありがたく頂戴してきたのだった。
「金魚の煮干し」を作りたい
クロホシイシモチや、それによく似てより知名度のあるネンブツダイ(釣りで「キンギョ」というと一般的にはこれ)などを含むテンジクダイ科の魚は、過去にこのブログでも何度か言及した通り、普段は鼻にもかけられない魚たちだ。
頭が大きく、身が少なく、骨ばっていておまけに硬い耳石も持っている。
ほとんどの場合、出会うのは釣りの場面でだが、大きな口でどんな餌にも食いついてくるので強力なエサ取りとして嫌われている。
だが、身の味は決して悪くない。
テンジクダイのようにそれを狙って漁獲され、市販されているものもある。
そして今回のクロホシイシモチも、調べてみると高知県のほうで市販されていることが分かった。
とくに、煮干しとして一定の需要があるようだ。
ぼうずコンニャクさんとこの記載によると、当地ではテンジクダイ科の魚をざっくりと「はりめ」と呼び、その煮干しは上品でさわやかな甘みがあって、そうめんやうどんの出汁として利用されるそうだ。
なかなか魅力的な話ではないか。
やってみるしかない。
ということで、3%食塩水を沸騰させない程度に温め、えらと内臓を取ったクロホシイシモチを
3分ほど煮る、というか湯通しする。
これを皿に並べて干し、水分が飛んだら干し網に入れてカラカラに乾燥させる。
これでOK。
ラーメンを作ろう
さて、早速この煮干しで何かを作ろう。
うどん、そうめんは美味しいらしいけど、やっぱり煮干しってんだから……
……作りたいよね、ラーメン。
豚骨白湯の元祖・久留米に育ちながらも煮干し出汁を愛する不肖・茸本。(豚骨も大好きだけど)
大学時代はメルシーにお世話になりました。
ということで、まず数匹を一晩水に浸し、
昆布を1枚入れて煮たて、沸騰したら昆布を取り出してそのまま煮詰める。
適宜水を足し、追い煮干しをし、アクを取りながらグツグツ煮て、
煮干しが柔らかくなったらお玉でグリグリつぶしながら、出汁をしっかり取りきる。
カエシは、薄口しょうゆとみりんを5:1で混ぜ、
煮干しを1匹入れて、弱火で半量以下になるまで煮詰めていく。
これで良し。
具は以前作った低温調理チャーシュー、市販のメンマ、そして
漁業権が設定されていない某磯で採取したハバノリを、カチカチに干して、火であぶって砕いたもの。
麺は中細ストレートが煮干しに合うと思うので、博多ラーメン用の細麺をやや長めに茹でて準備。
これらをテンポよく盛り付けて、
完成!
夜中0時にラーメン作っちゃうなんて我ながらアカンわ……
でもいいや、いただきましょう。
……(`・~・´)
ハーンなるほどね~。
うんうんなるほど。
これはねぇ、あれだ、海の家のラーメンをもっと上質にした感じ。
あっさりとして美味しく、魚の風味の後ろに出汁由来の甘さがふわっと出てる。
けど、全体としてはチープさがあって気取らない感じ。
ハバノリがまたいい仕事してるんだ……!
カタクチイワシの煮干しで作ったものと比べると、もっと透き通ってて上品で、シンプルな感じだ。
でもタイの出汁よりはもうちょっと雑多な感じがする。
えらと内臓を取ったので臭みがほとんどないけど、魚の風味がもっとほしいって人には物足りないかも。
逆に、もっともっと上品にしたいなら鱗もきれいに取ってから煮干しにしたほうがいいかもね。
あと、煮たててる間グリグリやらないとか。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
まあ、これは確かにラーメンよりはうどんとかそうめんに向いてるかもね。
いずれにせよ、煮干しとしては大変有益なものだと思う。
今後も捨てずに持ち帰ろう。(ウツボの餌にならなかったらだけど)
コメント
いつも楽しく拝読してます。
メルシーが食べたくなっちゃいましたよ^_^
これは玉置豊さんがだまってない案件・・・
雑魚と呼ばれる小魚で煮干し作って出汁引いてラーメン・・・
丸幸ラーメンセーンターの丼じゃああーりませんか。