「野食のススメ」第9回の記事が公開されました。
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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不運続きの僕の心を甘噛みで癒してくれたWRSBことワラスボたん。
東京に持ち帰ってくると、生体時の赤茶色は抜け落ち、よりエイリアンらしさのある青紫色に変わっていた。
なんというか……こんな奇妙な魚がこの国にいてくれることを感謝したい。
ワラスボを捌いて食べてみた
どうやって食べようか少し考えたのだが、やはりここは刺身で行くべきだろうという結論になった。
といっても実は、ワラスボの刺身を食べるのは初めてのことではない。
有明海産物の販売で有名な、柳川市の夜明茶屋の看板メニューに「ムツゴロウとワラスボの活造り」があり、3年ほど前にそこで食べたことがあるのだ。
味はワラスボのほうがよく、脂がのっていてやや濃厚な味わいだったと記憶している。
ではなぜまた刺身で食べるのか?
それはもちろん
「東京でワラスボの刺身が食べられる自分はなんと幸福なのか! 釣り人こそ本物のワラスボの味を知っとるんや~ スーパーのパックしか知らん奴は一生養殖の脂ギトギト有り難がっとれ~ グエッヘッヘッヘww」
という優越感に浸りたいからに決まってんだろHAHAHAHAHA(コメント欄炎上)
……嘘です。
そもそもワラスボは養殖されてないし、スーパーにも売られてないし、東京の人は存在すら知らないんですけども。
単純に、その独特な美味しさをもう一度確かめたいなと思ったのと、これだけ楽しませてくれたワラスボたんに敬意を表して、素材そのものを楽しみたいなと思ったからだ。
ということでやってみた。
捌く前にもう一度観察をしましょう。
エイリアンカラーになったワラスボたんは相変わらずグロ可愛く、かつて進研ゼミのCMに出てきた「朝礼のときに貧血で倒れてしまうエイリアン」を思い出させる。
先日中華街のゲーセンで全クリしたザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4に出てきた謎の芋虫ゾンビにも似てる。
……可愛い♥
情が移ってしまう前に捌かないと。(もう死んでるし)
目打ちをして、よく研いだ小出刃でつーっと開き、
内臓を取りだし、背骨をすきとって3枚に下ろす。
半身は皮を引き、もう半身は皮目をフライパンでさっと焼いて
半身で2切れずつの刺身に造る。
肝も添えましょう。
骨と皮、2つ割りにした頭は塩をして、中温の油でさっくりと揚げる。
ワラスボ刺身&焼き霜造り&から揚げ、完成!
いただきマース
まずは刺身から……
……(~~~*)
うん、やっぱり美味しいな。
まず、冬のものだからか、前回食べたものよりもさらに脂がのっている気がする。
身質は見た目にはマハゼのようだが、食感はぷりぷりしていてむしろアナゴに似ている。
焼き霜にすると皮目のゼラチン質や甘みが楽しめて、刺身よりもこちらの方が分かりやすく美味しい。
泥臭いとよく言われるが、確かに鼻の奥に一瞬ふっと「藻のような香り」が漂う。
焼き霜造りだと顕著だ。
でもこれは間違いなく愛すべき「個性」で、好ましいものだと僕は思う。
九州の甘い刺身醤油で食べてしまうと、この繊細な甘みは消えてしまう。
通ぶって「ええ塩」で食べるのにふさわしい。
肝はちょっと苦みがあるが、とろっとして濃厚で美味しい。
ハゼの肝にそっくりだ。
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
あらのから揚げは実にストレートな美味しさがある。
「油絡みがいい」とでも言おうか、揚げることで謎の心地よさが発生している。
香りなのか、サクサク感なのか、それとも骨のうま味か。
これらが有機的に絡み合ってワラスボのから揚げは加速しているんだな。
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
最後、感想がよくわからなくなってきているが、結論から言うとすごく幸せな味です。
今すぐにでも有明海に戻って釣りしたいぞ。
次はいつ行けるかなぁ……夏かなぁ……
コメント
>東京でワラスボの刺身が食べられる自分はなんと幸福なのか! 釣り人こそ本物のワラスボの味を知っとるんや~ スーパーのパックしか知らん奴は一生養殖の脂ギトギト有り難がっとれ~ グエッヘッヘッヘww」
という優越感に浸りたいからに決まってんだろHAHAHAHAHA(コメント欄炎上)
すご~い君って案外根に持つタイプのフレンズなんだね
…すいませんつい覚えたてで使ってみたくって自分調子のってましたまじすいません痛くしないで
たいめん先輩のこと高校時代から尊敬してたのに、そういうこと言うんですね……(´・ω・`)
いつも楽しく読ませてもらっています。
福岡住まい、とはいっても筑豊なんですが…w
ワラスボが釣れるとは知りませんでした!
しかもあのグロいのを刺身で食べるとは惚れてしまいますw
有明海では夏に向けて柳川エリア・佐賀エリアとも伝統漁法の「くもで網(四つ手網)」の観光体験ができるので、ぜひされてみてください。
いつか北九州・筑豊エリアの野食開拓も期待してますw