初物アナジャコをシャア専用寿司にして食べてみた

「野食のススメ」第11回の記事が公開されました！！
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ　東京自給自足生活」
を連載しています！！

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干潟遊びのシーズンはホンビノスガイで幕を開け、アナジャコで最盛期を迎えるというのがここ数年の流れになっている。

僕の行くポイントでは、アナジャコはGW後半くらいから徐々に楽しくなってきて、8月いっぱいで終了となることが多いが、つまりその間は僕は2週間ごとに干潟で直射日光にソテーされるということになる。
それが落ち着くと、今度は山に入って夏キノコと遊ぶわけですね。

アナジャコはそのまま食べるほか、今年はこれを餌に高級魚介類を釣り上げてやろうという野望もあるので、今年もたびたびお世話になるだろう。
天敵がいなくなったことで彼らも枕を高くして寝ているだろうが、心配しなくともワイが通常の3倍は採りたいと考えているのでどうか首を洗って待っていてほしい。

やっと会えたな…　愛しい愛しい宿敵(こいびと)さん…

で、先日ちょっと早いながらも今期のアナジャコの状況について偵察を行ってきたのだが、

短時間ながらぱぱっと数匹、顔を見ることができた。
やはりまだ最盛期とは言えず、穴の数が少なく、また穴も小さかったが、今年も無事にシーズンが始まってくれたことに安堵する。

大きいのもひとつ採れたので、調査捕蝦としては満足だ。

通常の3倍速く寿司にしてみた

今回は数も少ないし、できるだけシンプルに食べて味を感じたいと思い、定番メニューであるから揚げではなく塩茹でにしてみた。

採ってきたアナジャコは、できる限り元気なうちに1.5%程度の食塩水に放ち泥を落とす。

これを沸騰させた湯で5分ほど茹でると

真っ赤なモビルスーツになります。
新鮮なほどよい赤になる。

このモビルスーツの装甲はぺにょんぺにょんなので、剥かずにバリバリ食べることができる。
マヨネーズをべったりつけて食べると、ミソのクセの強さも一緒に楽しむことができて大変幸せな気分になる。

……のだが、今回ふと気になって、茹でたてのアナジャコの両サイドを切って、シャコのように剥き身にしてみた。

すげぇ、予想以上にきれいに剥ける！

これを、シャリの上に乗せると


連邦軍が恐れるシャコ寿司ができた。

小さいほうは姿寿司に。
まるでロブスターみたいに赤いね。

いただきマース

……(・〰・)……

……ミソが強すぎるな。
ホヤの塩から（ばくらい）で軍艦巻き作ったらこんな感じになるんじゃないかな。
好きな人は好きそう。ワイは米より酒に合わせたい。

モビルスーツ寿司は、頭のミソごとだからもっとしんどいかなと思いきや、逆にバランスが取れているように思えた。
ハサミの肉と殻が結構いい仕事してる。
もちろん食感的にはシャリと合わない、どころか真っ向から殺しあってる感じ。
江戸前寿司のおしながきに載ることはなさそうだ。

味：★★☆☆☆
価格：★★☆☆☆


野食をするということは、食材の旬について、だれよりも敏感になれるということ。
それゆえに「はしりを食べ、旬を感じる」というのは最高の喜びのひとつとなる。

さいきん小難しいことばかり考えて、脳ミソばかりが先行して実行に移せなくなっちゃってる方が多いように思います。
できない理由を考えるのは仕事だけで十分、まずトライされてみるといいのです。
グーグルマップで家の近所をぐるりと見て、何かいそうなところ（法律に触れないような）に目星をつけて行ってみてください。
今の時期なら絶対何か食材があるから。
知識がなくとも野食なんてできますぜ！