「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!!
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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先日の野食会 in 焼津で多大なる存在感を発揮したカギイカ。
実は会場に3杯ほど持ち込まれており、余ったものを頂いて持ち帰ってきていた。
そのまま焼いたり揚げたりすると、筋肉中の塩化アンモニウムがしっかりと働いて抜群の不味さを発揮するのだが、加工食品にするとどうなるか、という疑問がまだ残っている。
前回の記事にも書いた通り、このカギイカはあのダイオウイカと同じような味わいだと思われるので、この子を上手く加工して食材にできればダイオウイカの食材化も夢ではなくなるだろう。
というわけでやっていってみた。
干しカギイカ
野食家での試食時に多かった感想で「水分が多くてそれが生臭い」「中からすっぱい液体が出てくる」といったものがあり、なんにしてもまずは筋肉中の水分を抜いてあげる必要があると思われる。
なので、内臓をとり下処理したカギイカを、塩麹液につけて、屋外でパリッパリになるまで干しあげる。
こうすれば水分も完全に抜けるはず!
……なんかしんなりしてるんですけど。
いくら炎天下で干し続けても、ぱきぱきに乾いてくれることはなかった。
しかもちょっとでも湿度が高い日になると、途端にしんなりしてしまう。
やたらと親水性が高い成分を体内に含んでいるようだ。
更に、なぜか塩麹液につけて干しただけなのに、めっちゃ甘酢漬けの匂いがする。
ってかこれ完全によっちゃんイカの匂いやんけ!
これは……味の方はいったいどうなるのか。
グリルで焼いて
食べてみた。
……(・〰・)
あれっ、意外と、普通の干物……?
それどころかやたらとカリッとして、まるであげたみたいにサクサクする。
あ、でもアカン、後味めっちゃ酸っぱい!!
よっちゃんイカの酢の風味と比べると明らかに異質な、鋭角で化学的な酸味がある。
よっちゃんイカを氷酢酸(工業的に作られた純粋に近い酢酸)で作ったらこんな感じになるだろうか……
味:★★☆☆☆
価格:★☆☆☆☆
甘酢漬け
もうあれだ、こいつに塩味をつけておいしくできるビジョンが浮かばん。
しょうがないので酢と砂糖でやっつけてみよう。
ということでまず砂糖とミョウバンを混ぜたものに付けて水分をかっちりと抜き、
水に付けて砂糖抜きをして、さらに甘酢で漬け直す。
一晩干して、
これでどうだ!
……(`・〰・´)
お、これは、なんか梅酢漬けっぽい!
甘酢とイカ由来の酸味が合わさると梅干っぽい風味になるのかも。
さっぱりしてなかなかいいんじゃウヴェアー!!(×Д×)
だめだ、後味めっちゃエグい!!
ああー口が、クチの中がめっちゃイガイガするー!!
これはダメだ、食べられるもんじゃない!!
味:★☆☆☆☆
価格:★☆☆☆☆
ちくしょう、もうちょっとだったのに……
塩味をいなし、酸味を生かすアプローチをしても、エグみがラスボスとして襲い掛かってくるとかどんな鬼畜ゲーだよ!
でも、酢漬けは結構イケる気がしたんだよなぁ。
もっと新鮮な釣りたての状態、つまり漁船の上で砂糖漬けにして即水分を抜き、手早く酢漬けにして干したら結構美味しくなるんじゃないだろうか。
ダイオウイカもそうやって加工できれば……超巨大よっちゃんイカ製造の可能性がワンチャン……!?
コメント
二年くらい前とかに富山の加工外車がダイオウイカのスルメ作ってたはずですよ。
作り方は企業秘密みたいですけれど冷風乾燥とか二十日程度掛けて作ったとかやってましたね~。
…勝ち負けで言うと負けだけど餌にして魚に置換するしかなさそう…。
例の水酸化ナトリウムの出番じゃないでしょうか
酸味は恐らく塩化アンモニウムそのもの由来だと思います。塩化アンモニウムは水に溶けると酸性を示すので…
SAN値が削られるんですね わかります。
しかしエグミとは恐れ入ったなあ…。イカでエグミって体験したことないからイメージがわかないでつ。
やはり深きものどもは一味違った。ああ、窓に!窓に!!
(イアイアネタ多すぎスイマセン