加熱調理すると突然海老に化ける魚「ベニテグリ」

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先日、ペンさんから「面白い魚が手に入ったんですけどお分けしましょうか?」というありがたすぎる連絡があった。
築地の馴染みの仲買さんに珍魚を扱うお店があり、そこで購入されたそうだ。
豊洲移転後もぜひ続けてほしいお店である。

で、いくつかの魚種をいただいたのだが、その中で一番うれしかったのが

そもそもメゴチ型の外見をしているのに派手な色合い、ぼうずコンニャクさんによると味も良いとのことでいつか出会いたいと思っていた。
戸田や沼津など深海魚が多い場所では目を皿にして探してきたのだが、今回こういう形で出会えるとは、やはり持つべきものは珍魚好きの友人であるといわざるを得ない。

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ベニテグリを捌こう

まずは観察をしましょう。

深海釣りではどうしても太い糸にごつい針を使用するので、こういう深海底に棲む小魚と釣りで出会う機会はほとんどない。
僕はいつもこういう魚と出会いたくて細い枝針をつけているのだが、たいてい深海アナゴにやられてしまう。


捌き方はネズッポと同じで良さそうだ。
まず、背鰭の後端に包丁を入れて基部から漉きとるように頭部に向かって切り離す。
頭の後ろで包丁をたてに入れて背骨を切り、胴体側の背骨を包丁で押さえながら頭部を持って引っ張ると

ネズッポ類は皮に独特の風味があり、天ぷらなどにするときは皮つきを好む人も多いのだが、個人的には皮のちょっと硫黄っぽい臭みが苦手なのもあって皮は剥いたほうが好きだ。
この辺りは好みによって調整されたい。

ベニテグリ、調理すると突然エビに

この肉質はやっぱり天ぷら向きだろうな。
ということで小麦粉と水だけで簡単な衣を作り、180℃の油でからりと揚げる。

1匹だけは開きにせず、塩こしょうをさっと振って塩焼きにしてみた。

いただきマース

……Σ(`・〰・´;;*)
こ、これは……エビ!!
加熱しても繊維がほどけにくい身質をしていて、ゼラチン質も多く食感が完全にエビのそれになった。
味も素直な白身で、衣の嵩増しのために切れ目を入れて揚げられたエビの天ぷらよりもはるかにエビらしさが強い。

これは抜群に面白いし、また美味しい。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



天ぷらにするとエビに化ける魚としては、同じくやや深めの場所で獲れる「ヒメコダイ」が有名だ。

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魚介その1(魚系)
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野食ハンマープライス

コメント

  1. エビよりエビっぽいとは……
    痛風の人が……!!と思ったけどゼラチンもプリン多そうですもんね……
    ゲットする機会が少ないのが惜しい……

  2. ヒメコダイ、骨抜いてからの天ぷらは超絶ですよ‼︎
    ぜひ試してみてください。

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