今年はフライング気味にきのこ熱が訪れたのだが、地元の山はどこも猛暑でからっから。
ということで隣県・某高山のブナ林に足を運んだ。
夏に生えるキノコで、一度採ってみたいものがあったからだ。
トンビマイタケというキノコで、普通のマイタケとは比較的近縁だが、マイタケがミズナラに生えるのに対し、ブナに生えることで知られる。
地方名もナツマイタケ、ブナマイタケ など、その特徴を示したものが多い。
トンビマイタケはデカくなるとは聞いていたが、実際に見るとそのインパクトは絶大で言葉が出なくなる。1本の巨木の周りに100㎏程出ていただろうか。
一番小さな株を頂戴してきたが(最初の画像)、これでも5㎏あった。
市場価格でいえば10000円分くらいにはなるのだろうか。
キノコというのは「生える木・林」「時期」「気候」の3つを知識として持っていれば、意外と簡単に見つけられることも多い。
それでも、超巨大キノコで味も良いとなれば競争は激しい。
綿密な下調べとオリエンテーリングの末に初物キノコをゲットした時の喜びは何物にも代えがたい。
さてこのトンビマイタケ、味は非常に良いのだけど、少しでも成熟すると繊維質が強くなりしわくて(岡山弁)食べられなくなる。
でも捨ててしまうのはもったいないので、からっからに干して鍋のだしにしてみた。
醤油と煮干しの香りを併せ持ったような、つまりはめんつゆのような風味があってとても上品な味わいだ。
非常にわかりにくい例で例えるならば、コウタケとチチタケの中間的な風味、といえる。
秋田ではこのキノコのだしできりたんぽ鍋をつくるという。確かに海から離れた山郷ではこの魚介系の風味は貴重なものだろう。
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さて、今回実はもう一つ、予期せぬキノコがとれた。
それがこのキノコ。
チョレイマイタケというマイタケの近縁種で、地下にできる菌核が漢方薬の原料になることで重宝されてきた。
チョレイとはイノシシのうんこのことらしい。なんでも菌核が糞に似ているためらしい。
かなり稀なキノコらしいので見つけたときはガッツポーズが出た。
もちろん、菌核を穿り返して持ち帰るなんて野暮なことはしてません(したかったけど)
その代わり子実体はいただいてきた。
ネットで見る限りはその味わいは賛否両論あるらしいが、こういうのは自分で試してナンボだからね。
食べたらまた記事にします。
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