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茸本朗の真・野食堂Zチャンネル更新中!
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変なものを捕まえたり、ヘンなものを食べたり、時にはトークなどもしながら楽しくやっていく予定です。
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こんにちは! 蘇、作ってますか?
最近はTwitterを見ても、蘇の製造報告なんてすっかり無くなりましたね。本当におまえらは飽きっぽい生き物です。
ぼくは中学の修学旅行で蘇に出会ってからずっと愛していて、定期的に作っていました。なので蘇には一家言あり、いろいろと言いたいこともあったのですがモタモタしてたらブームが終わってました。早すぎだろw
しょうがないので、今日は蘇の新しい食べ方についての研究結果をご紹介したいと思います。
蘇でカマンベールチーズを作ってみた
蘇の作り方はいまさら言うまでもないですが、一応説明すると「牛乳を煮詰めて固形分を冷やし固めたもの」です。
なんですけど、インターネッツを見ると「できるだけ白く仕上げるのがコツ」とか書いてあるんですよね。もうね、アホかと。バカかと。おまえそれ飛鳥人の前でも同じこと言えるの?
いいですか、蘇というのは飛鳥の人々が大量のミルクを死ぬ気で煮詰めて作ったものなのです。ガスコンロもなければテフロンフライパンもない時代、煮詰めていくなかでどうしても乳糖によるメイラード反応が発生し焦げが生まれる、でもそれが香ばしくコクのある味に繋がるのです。
だから蘇というのは茶色くなったものが正解なの。
飛鳥で売られているものもそうですよ。まっしろい蘇なんてそれただの固形牛乳ですよ(まあそれも美味いけどさ)。
というわけで、乳脂肪分の多い牛乳をゴリゴリと煮立て、しっかりメイラードさせつつ煮詰めていきます。
質量がもとの15%くらいになったら成形して、冷まして固めて完成。
……型を使えばよかったな(;´д`)
まあいいや、味には影響しません。
このまま食べると、蘇ならではのシャリシャリした味とキャラメルのような香ばしい甘さが楽しめて美味しいわけですけども、今回はこの蘇に2%程度の塩を混ぜ、
カマンベールチーズの皮を貼り付けてラップでくるんでしばらく放置します。
室温は20℃くらいなのでちょうどいいですね。
4、5日すると徐々にカビが生え始め、
3週間ほどでモフモフになります。
時々霧吹きを吹いたり、濡らしたキッチンペーパーを入れて湿度を足したりすると繁茂しやすいです。
一月くらいたったらとりあえず、完成。
蘇のカマンベールチーズ、略してソマンベールチーズです。カマンベール村で作ってないのにカマンベールチーズを名乗ると快楽亭ブラック扮するカマンベール協会会長に訴えられるので気を付けましょう。
切ってみました。
作りたてのときより水分が抜けて色がより濃くなり、キャラメル感が増しています。
香りもキャラメルっぽいですが、そこに白カビチーズのようなナッツっぽい風味が乗っかっています。
いただいてみましょう
……(≧~≦)やってやりましたよ
これは美味ですね! 蘇に塩分が加わることで塩キャラメルの風味が生まれ、そこに乳糖の甘味、脂肪分のコク、シャリシャリとした歯応えが渾然一体となって乗っかります。
表皮の近くはアーモンドのような香りに加え、カビによるたんぱく質の分解が行われ旨味が増しており、シンプルな蘇と比べると圧倒的に美味しくなっています。
カマンベールチーズは軽めの赤ワインとの相性がいいですが、ソマンベールチーズはもっと軽やかに、すっきりとした白ワインと合わせたいですね。
味:★★★★☆
価格:★★☆☆☆
ソマンベールチーズ、蘇自体めちゃくちゃ簡単に作れる上に、白カビ「ペニシリウム・カマンベリュームカメンベルティ」は繁殖力が高く、さらに殺菌力も高いので雑菌を殺してくれるとあって、初心者でも簡単気軽に作ることができます。
よかったらやってみてください(`・ω・´)
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コメント
美味しそう!と思って試してみたのですが、残念ながら白カビが生える前に青カビの餌食になってしまいました。
後で調べたのですが、日本で売られているカマンベールは殺菌して熟成が進まないように処理されていしまっているものが多いとのこと。
ちゃんとしたカマンベールの皮を使わないと白カビは生えてくれいないようです……。
今度は生きたカマンベールを使って再チャレンジしてみようと思います。
カマンベールチーズの白カビは、ペニシリウムカマンべリュームではなく、penicillium camemberti(ペニシリウムカメンベルティ)ではないでしょうか。
「カマンべリューム」のスペルが分からなかったので断言は出来ませんが、ざっと見た限りではシノニムにもカマンべリュームの名は見つかりませんでした。私の浅はかな勘違いであれば申し訳ないです。