「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!!
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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先日、カコボラの身を酒の力で取り出さんとする記事を書いたのだが、不完全燃焼なカンジに終わってしまい、リベンジの機会をうかがっていた。
すると、声をかけてくれたのが、横須賀市の相模湾側、定置網漁で有名な佐島の鮮魚店「丸吉商店」さん。
こんばんは、いつも楽しく観させて頂いてます‼
ボウシュウボラ、たしか何個か店に有ると思いますッ‼ 明日、確認しますが 必要なら取置き致します、うちの自分の右腕は身を抜くの上手いですよ。— 佐島 マルヨシ商店 (@maruyosisyouten) June 13, 2017
これ幸いと、先日宮さんの車でお邪魔してきた。
で、ありがたくボウシュウボラをゲットできたんだけど、個人的にもっと嬉しかったのが、この
ゴン太マアナゴ。
生簀にいたところを目ざとく見つけ、購入させてもらった。
活けの太いマアナゴは絶対に買い
魚というのは大きければ大きいほど価値も上がるとは限らない。
分かりやすいところだと、イワシよりもシラスのほうが値段は高いし(嘆かわしいが)、イシダイやマダイなどは大きすぎると逆に値を下げる。
多くの魚は一生の間成長を続けていくため、老成した結果大味になってしまうということが起こるのは仕方がない。
しかし、シラスのように、小さいうちのほうが需要があることで、成長に伴い安くなってしまうものもある。
コノシロ(コハダ)などがいい例だ。
こういうものはえてして「大きいほうが味がよいのに安い」という逆転現象が起きており、知っているひとだけが得をする。
マアナゴもその一つだ。
マアナゴは、1本丸ごとの天ぷらや寿司に使われる「はかりめ」と呼ばれるサイズもそこそこ値が張り、かば焼きに最適な中くらいのサイズが最も高く、大きくなると「骨が堅い」などと言われて値段が下がる。
しかし、アナゴに限らずハモやウナギ、ウツボに至るまで、長物は大きくなるほど身に脂がのり美味しくなるのだ。
今回のマアナゴはジャスト80㎝、胴回りは僕の手首より太いサイズにもかかわらず1000円ジャストで購入できた。
丸吉商店さんのサービス価格だとしてもこれは本当にうれしい。
そして、今回購入を決めたもう一つの理由が、活けだったこと。
太いマアナゴは絶対に刺身で食べたいのだが、活けでないと刺身に造ることができないのだ。
活け締めのマアナゴを刺身にして食べた
アナゴやウナギなどのウナギ目の魚は、血中に血清毒と呼ばれる毒を持っている。
とくにウナギに多く、新鮮な血液を大量に摂取すると呼吸困難で死亡することもあるという。
そのため、血抜きの甘いウナギやアナゴを生で食べるのは危険な行為なのだ。
この毒は表皮のぬめりにも含まれており、ただ臭いだけでなく、口に入ると非常にゲジゲジして不快感がある。
アナゴの刺身を食べて不味いと思ったことがある人は、血抜きが甘かったかぬめりが身に移ってしまっていたかのどちらかが原因だと思われる。(もちろん好みでなかった可能性も多々あるけども)
今回は購入時に「刺身にしたいんです」とお伝えしたところ、快く活け締めをしてくれ、さらには神経抜きも施してくれた。
輸送中に血液が抜けきるように、たっぷりの海水とともに袋に入れて持ち帰ってきた。
あとは上記のとおり、血とぬめりに注意しながら刺身に造るだけ。
血抜きが完璧だと、このように深雪のように白い身が現れる。
皮を引いた後、刺身に造るときは捌くときとは別のまな板で行うくらいの配慮がほしい。
マアナゴの刺身は歯ごたえがジャキジャキしており繊維感が強く、噛みしめていると筋肉中に溶け込んだ脂がじゅわっと染み出てきて非常に甘い。
一番近いものはヒラメのエンガワか……あそこまで脂は乗っていないけど、歯ごたえはもっとしっかりしている。
薄めのそぎ切りにすれば、皮下埋没骨もほとんど気にならない。
そして、特筆すべきは口中に広がるアナゴの風味。
刺身を食べているのに、かば焼きを食べた時の記憶が脳内によみがえってくるので、全然魚の味に詳しくない人に食べさせてもすぐに「あっこれアナゴじゃない?」と気づいてもらえる味だと思う。
ここまで個性的、かつ美味しい白身の刺身を他に知らない。
あと、できることなら普通の刺身と合わせてタタキ(焼き霜造り)も用意されたい。
タタキにすると、皮のゼラチン質が口の中でブルブルすると同時に身がギュッと締まり、より一層歯ごたえが心地よくなる。
醤油もいいが、カツオやウツボに倣って塩タタキにして食べるのもまた一興。
味:★★★★★
価格:★★★★★
丸吉商店さん、また太い活けのマアナゴが入ったら、買いに行くのでぜひ教えてください。
その際はツイートやリプライではなく、DMでこっそりお願いします。
僕以外の人が購入するなんて我慢できないので。
コメント
壱岐か対馬か忘れましたが、
深海アナゴ?に、目をつけが業者さんが
深海アナゴのたたきとして真空パックし瞬間冷凍したものを
扱ってるというのを目にしたことがあります。
あれは美味しかったですね
深海アナゴもタタキに!? またすごい商品を考え付く人がいたものです。おそらくイラコアナゴでしょうけど、確かにアレは脂がのって美味いのでタタキ向きだと思いますねぇ
すごく久しぶりにコメントします。
アナゴの刺身、美味いですよね。
自分で釣ったアナゴを捌いた時は、血抜きはしたんですが、不十分だったのか、
食って数時間後に吐きまくりでひどい目にあいましたがw
それでも懲りずに大きなアナゴをGETした時は刺身にしてます。
なんと(^_^;)それは血清毒に対してアレルギーをお持ちの可能性もありますねぇ……本当はあまり食べないほうがいいんでしょうけど、美味しいからつい食べちゃう気持ちは分かります。。
関西では、伝助あなごと呼ばれるサイズですね。関西では、鱧を調理する様に骨切りされて、天ぷらによくされますね.…コレが、又旨いんですよね。(^q^)