昨年末、深海釣りにいつも誘ってくれるmakimary船長から、深海魚を頂く機会がありました。
本当は釣りに誘っていただいたのですが、その日は銅蟲さん達との年末大食材採取大会を行っていたので参加することかなわず、道中マリーナに立ち寄り、釣果の魚だけをいただくという形になりました。
いつもありがとうございます。。
で、受け取りに行く最中に船長から「どうもバラムツがかかっているっぽいんだけど、キープする?」という連絡がありました。
バラムツといえばこのブログでも屈指のアクセス数を誇る記事に登場する驚異のワックス魚。お前ら本当にケツから出るもの好きだよな!
体脂肪率が50%近く、そしてその脂肪のほとんどが、人間が消化することができないワックス(ワックスエステル)であり、そのため食べるとお尻から不随意にワックスが漏れ出て人間の尊厳を失う、という非常に恐ろしい魚です。
日本では食品衛生法により流通が禁止されていますが、釣り人や漁師の中ではこれを愛好し、食べている人が少なくありません。
また、ヨーロッパやアメリカでは「エスカラー」「ホワイトツナ」という名前で売られ、時に集団ケツから油噴出祭り食中毒事故を引き起こしたりしています。なぜ売ったし
かつてぼくはこのワックスにより、社会人として死ぬ寸前まで追い込まれたことがあるのですが、
一方で「食べると大トロみたいな味」という言説が出回り、ぼくらの悲劇を聞いてもなお「食べてみたい!!」という人が後を絶ちません。
全く嘆かわしいことです。
……という魚なので、まあ誰もいらないだろうな……と思いつつ念のため同行者たちに確認してみると、みんなほぼ即決で「食べたい、是非欲しい」とおっしゃる。
まったく嘆かわしい。
バラムツにしてはやや痩せているような感じも受けますが、それにしたって1mをはるかに超えたサイズ、かなりの大きさです。
欲しいと言った人々のうち、最も積極的だったペンさんに頭含む一番大きい部位を押し付け、残りをシェフちゃん、銅蟲さん、Wakiyakuさんとぼくで分けることにしました。
……!?
あれ、ワイ入ってんじゃん……!?
仕方がありません、この量を4人で分けたら全員(社会的に)死亡するのは確実。
やむを得ず一部を引き取る形になってしまいました。大変不本意です。
バラムツの冤罪可能性について
持ち帰り、そのまましばらく冷凍庫にナイナイしてましたが、先日意を決して取り出してみました。
持ち帰ったのは半身の1/5に過ぎませんが、この量でも刺身で食べた場合、10人以上ぶんの社会的致死量に相当するでしょう……
……とここで、ひとつ引っかかることが。
以前ぼくが会社で油をお尻から盛大に噴出した際は、このバラムツだけではなく、アブラソコムツも一緒に食べています。
アブラソコムツはインガンダルマ、サットウなどとも呼ばれ、バラムツと同じ場所で同じように釣れ、同じようにワックスを含有し人を死なせ(社会的に)ます。
しかし「アブラソコムツの方がより危険」という話はネット上でも、また実際の漁師さんの話でもよく耳にします。
どうもこちらの方がワックス含有量が多く、より少量しか食べなくてもお尻から油を噴出(以降「決壊」「失格」と呼ぶ)してしまいやすいように思います。
実際に食べてみても、バラムツはまだ「ものすごく脂っこい魚の味」という感想を得たのに対して、アブラソコムツは「サラダ油を大トロにふんだんにぶちまけて食べた」ような正直不快な味で、二度と食べたくないと思ったものです。
また魚の食味評価の大家であるところのぼうずコンニャクさんでもアブラソコムツは極めて低い評価であるのに対し、バラムツは味は良いという評価を得ています。
もしかすると、バラムツなら少量だけなら美味しく食べられ、また油をお尻から噴出しない、あるいはお尻から油が出るもののこちらでコントロールできるのではないか。
ぼくはこれらのワックスに対して非常に弱い体質をしているようで、ごく少量、例えば照り焼きを50gほど食べただけでも、油が不随意に出てしまいました(ソフトな言い方)。
そのため、逆に言えば「ぼくのケツから出なければ他の人はまず大丈夫なのではないか」ということもできるのではないかと思います。責任はとらないけどな!
なので以下の条件を設定してみることにしました。
①刺身やそれに準ずるような食べ方はやめ、ある程度手を加え油を出してから食べる
②干物は油の抜け方がイマイチだという実感があるのでやめて、油が抜けやすい調理法を考える
③少量ずつ食べ、一日空けて経過を見る
やっていきましょう。
バラムツとハダカイワシで黒はんぺんを作ってみた
というわけで最初に選んだ料理は
黒はんぺん。
いきなりマイナーなもの選びやがって、と言われると大変遺憾に思うところであります、お詫びの(ry
なぜこのメニューを選んだのか。
バラムツの一大水揚げ地であるところの静岡県駿河湾西岸では、さまざまな魚がご当地すり身料理であるところの黒はんぺんに加工されています。
サバ、イワシ、アジ、さらには
ハダカイワシなんかも。。
で、前にそのハダカイワシで作ったものを食べたのですが、非常に美味しかったのです。
はんぺんより素材の魚の味が出やすく、魚そのものの脂が味を左右する黒はんぺんにおいて、ハダカイワシというのはベストに近い素材なのではないか。
というわけで、バラムツ(とハダカイワシ)で黒はんぺんを作ったら、なんかいい感じのストーリーになるんじゃないかと、そういうフワッとした直感があったのです。
あとはあれだ、最後茹でるから余計なワックス(ワックスは全部余計なんですけど)が抜けてくれるんじゃないかという期待もありました。
さっそくやっていきます。
作り方は超絶簡単。
素材の魚をフープロですり身にし、
塩とみりんを少し入れて練り上げ、
さらに水で溶いた片栗粉を適量(たくさん入れるとムチムチに、少なめにすると魚の風味が強くなる)いれさらに練ります。
青魚を使用し、また水さらしを行わないため、色が茶色みがかるのが黒はんぺんの特徴。
山芋を使用せず、でんぷんを使うため蒲鉾みたいな仕上がりになります。
これを小判状に成型し、
沸騰した湯で15~20分ぐらい茹でます。
すぐに浮き上がるのはワックスによる浮力のせいでしょうか。
しばらくすると茹で汁にワックスが浮かぶので、こまめに捨てます。あな怖や……
ゆであがり。
少し冷ますと、色と形が落ち着くので
これで完成。
いただきマース
……(◎∀◎)
うまぁああぁ!
これ、スゲーうまいじゃん!!
油っぽさがあるかと思いきやそんなことはなく、あくまで魅力に感じるレベルに落ち着いていて、そしてそれ以上に強い旨味が口の中に広がります。
大変遺憾ながらこんなにうまい黒はんぺん食べたことねーwww
とはいえいきなりバクバク食べて翌日会社の椅子を汚すのはカンベンです。
2枚ほど(バラムツ40g程度相当)にとどめ、翌日に備えます。
あくる日……
……
…………
うん、出てない!!
やりましたね。とりあえずこの調理法、この量であれば問題なく食べられるということがわかりました。
……もう1日くらい様子見たほうがいいかもしれないけどな!
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
次はもうちょっとシンプルな調理法をやってみたいと思います。
コメント
>なぜ売ったし
そりゃあ向こうの日本料理系はウリのオモニの出生地であるところの某半島系の似非日系人が牛耳ってるからおや誰か来たニカ…?
*なおウリのオモニ云々は本当。
*ムツゴロウさんが満州出身的な意味ですが、って今ウィキ先生に確認したら幼少期を過ごしただけで福岡市生まれだってw
フグの肝と一緒で危険な食べ物ほど興味があるのでしょう。
グルメな魚食民族の悲しき性です。
ホワイトツナと呼ぶくらいだし、ツナ缶の如くオイル漬けにするというのはどうですか。逆に。
うまいこと油でワックスを置換してくれたりしませんかね
一休さんでいうところの「水飴の毒」をバラムツに置き換えたら、学びと教訓を得られる児童書になると思うんです。