先日釣り上げた巨大アカエイですが
体内に仔魚がいました。
エイやサメなどの軟骨魚類は魚類の中では珍しい卵胎生、もしくは胎生のの魚で、卵ではなく仔魚を産み落とします。
アカエイの場合は完全な胎生で、母魚の子宮(魚類でもこう言うのかわからない)でミルク状のものを飲み、また自身の卵黄の栄養を使用しながら成長し、完全なエイの形状で生まれてきます。
今回の仔魚はまだ小さな卵黄が腹部についていますが、もう少し成長したら産出されるくらいのサイズだと思います。
やたら重いエイだったのでよほど太ってる個体なんだなと思っていましたが、子持ちだったとは……悪いことをしました。次からはもうちょっと痩せた個体を持ち帰るようにしましょう。どうせ太ってたところで脂が乗るのは肝臓だけだし(東京湾奥産アカエイの肝臓は食べたくない)
それはそれとして、奪ってしまった命はしっかり美味しく食べないとこちらとしても気が済みません。
見た目が非常にラブリーなので罪悪感はありますが、いってみましょう。
エイの仔魚はほぼイカ
エイの仔魚、まだ軟骨も固まっていないようで、質感はかなりふにゃふにゃしていて、触り心地はヒイカやマルイカなどの小型イカそっくりです。あるいはコンニャクだな。
大きくなると危険極まりない毒針付きの尻尾も柔らかく、危険性は皆無。
鮮度もよいのでとりあえずこのまま一口行ってみようかぁ! コチュジャンをつけて丸かじり。
いただきまーす!!
……(・〰・)うーん
なんだろう……生臭みのあるコンニャクって感じですね。軟骨魚類独特の塩化アンモニウムっぽい生臭みに加え、口にヌンッってくる謎の風味があります。
ただ食感はやっぱりイカですね。これは美味く活かせれば美味しくなるはず。
ということで塩で締めてから
酢締めにしてみました。
そしてこれをさらに
寿司に!
ぜいたくに1匹1貫ヅケにしましょう。
いただきまーす
……(´・〰・`)ありー
鰭のところは美味しいけど、内臓がちょっと……しんどいな。塩化アンモニウムの風味が強いですね。ぷにぷにコリコリした歯ごたえは塩と酢で締めたことでより心地よくなっていて、酢飯との相性も良く、この臭いさえなければかなり上等な寿司ネタになったと思うのですが……残念です。
これはもうしょうがないので、必勝法使うしかない。それは……
干して、焼く。
(≧〰≦)これは美味しい。
一口サイズでパクリと食べられ、全体がいわゆる「えいひれ」の柔らかくて美味しいところの味がします。七味マヨをつけて食べると最高ですね。
味:★★★☆☆
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