いま一番面白い漫画雑誌、ぼくはビッグコミックスペリオールだと思います。
……いやまあね、このブログの読者さんにはイブニングのファンが多いってのは知ってますよ、知ってますけど敢えてね、ここいらでちょっと自分の意志を表明しといたほうがいいなぁと思いましてね……ってほらほらそこな旦那、そんな物騒なもん掲げるのはやめて、落ち着いて話を聞いてくれ。
で、そんな魅惑のスペリオール誌ですが、ぼくが特に好きで読んでいるのが「銀平飯科帳」。
江戸と現代の東京を自由に行き来できる板前が、江戸の食知識を活かして現代人の舌を満足させるというストーリーの「メシもの」です。
んでね、その最新話に出てきた「江戸あんぱん」がめちゃくちゃ美味しそうだったんですよ。
詳しくは本紙を買って読めよこの野郎となるわけですけど、簡単にいうと「あん肝フライと特製タルタルをコッペパンに挟んだもの」です。
この「絶対美味い、でも味の細部の想像しきれなさが絶妙」っていうのがホントすごいと思ったんだよね。
やっぱりメシものは「再現性」と「やってみたさを喚起するパワー」のバランスが重要なんだよね、大変勉強になります。
で、早速うちでもやってみようと思ったんだけど、こういう時に限って手元にないのだ。
どうしようかな……
……あっ、エイ肝があるじゃん!
ホシエイの肝サンド
そう、先日マルヨシ商店で購入した「レバ刺し界の救世主」ことホシエイ大先生の肝臓が、まだ冷凍庫に眠っていたのでした。
ホシエイの肝については拙項をご参照くださいませ。
これをいい感じに加工して、「江戸あんぱん」っぽいものを作っていこうと思います。
まず、ホシエイの肝をやや厚めに切りだし、
蒸し上げていきます。
ホシエイの肝の脂はレバ刺しで食べる際には大変魅力的なのですが、加熱した際には過剰になってしまうきらいがありました。
なので、余計な脂を落とすために、しっかりと蒸していきます。
30分ほど蒸すと
油が大量に落ちて,
体積が半分ほどになりました。とりあえずこれでいいや。
粉をはたき、衣をつけて
揚げます。
パンはコッペパンがいいんだけど、手に入らなかったのでバターロールで代用。
半分に切ってトースターで焼きましょう。
で、この江戸あんぱんですが
「江戸でもっとも好まれた魚のひとつであるアンコウ」の肝フライ+「徳川家康の大好物であった奈良漬」のタルタルソース
というのがキモなんですね。(あーあ秘密を言っちゃった、これ読んだ人はみんなスペリオール買ってね)
作中ではスイカの奈良漬を使っていましたが、瓜でも大丈夫とのことでそうします。
細かく刻んでマヨネーズと混ぜて
乗せていきます。
野菜はレタスを挟んでいましたが、エイ肝はあん肝より脂っぽそうなので、よりさっぱりさせたいと思い大葉を挟みました。
だいぶ魔改造してるな……
完成!
断面がこちら。
早速食べていきましょう。
……(≧~≦)オイシー
うん、これはなかなか佳味ですね!
フライはやっぱりちょっと脂っこいんだけど、濃厚な肝の風味はフライにしてもとても美味しい。
そこに奈良漬のタルタルソースが乗るんだけど、酒の風味とマヨネーズの酸味、そしてカリカリとした歯ごたえが非常によくマッチしています。
肝をあと30分ほど長く蒸したほうがよかったかな、脂っこさが抑えられるとともに味がもっと濃厚になってよかったでしょう。
あん肝で作ればもっと美味しいかもしれないけど、エイ肝でも十分美味しく、また面白いです。
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
奈良漬タルタルソースの有用性がめっちゃ高そう。
とくに軟骨魚類のフライトの相性が高そうなので、なんかの機会でいろいろ試してみます。
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