利根川で野生化グッピーを採ってアヒージョにしてみた

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皆さん、温暖化対策してますか?? してない? ダメですよしないと。是非明日からやってください!

いや別に車乗るなとか二酸化炭素吐くなとか言う話ではなくてですね、今日したいのは「必要以上に温水を使うのをやめる」というのはどうですか、というご提案です。


温暖化と聞くと気温の上昇や、それに伴う環境の変化を想像される方が多いと思うのですが、我々水の国の国民として最も喫緊の課題なのは気温ではなく「水温」の上昇ではないかと最近とみに思います。河川や海水(とくに内湾)の水温がバチクソ上昇しているんですよね。

気温の上昇については人間の活動以外にもその原因は多々ありますが、我々の身近を流れる河川や、東京湾・大阪湾といった内湾湾奥の水温上昇はほぼほぼ人間の経済活動が原因だと考えられています。簡単に言うと「温排水を排出しすぎ」であるということ。



今や我々の生活はお湯とともにあり、発電所の冷却水から工場の排水、家庭の排水まですべて「排湯」状態です。それを処理して河川に排出する「下水処理水」の温度は年間を通じて30℃ほどもあり、冬場は本来の水温よりも20℃以上高くなることもしばしば。そりゃあ川も海も暖かくなるってもんです。
食洗機とか超便利だけど、アレも家庭排水の温度を上げるのにかなーり貢献しとるやろなと思います。


ここまで暖かくなってしまうと、当然そこに住む生物の層も変わってきてしまいます。東京湾からカレイやアイナメが絶滅しようとしているのも、ティラピアが棲む川がどんどん増えてるのもここに原因があります。
今回のネタも、温排水のおかげで定着してしまったあの熱帯魚です。

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利根川グッピー採ってみた

向かったのは関東最大の大河・利根川。
中流域にあるとある下水処理場の排水口でタモ網を振るってみると、入ったのはカラフルな魚。

グッピーです。
ここでグッピーを採るのは4年ぶり2回めのこと。

野生のグッピーでグッピーご飯を作ってみた
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前回は偶然の邂逅で「なんでこんなところにグッピーが!?」となったのですが、数年の時を経てまたも当たり前のように採れたことからも、この場所に定着していると判断せざるを得ません。おそらくもともとはペットだったものが利根川に捨てられ、多くの場所では絶滅したものの、下水処理水という温水が流れ出すこの場所にたどり着いたものは生き延び、繁殖・野生化できたのではないかと思います。



グッピーはもちろん熱帯魚として大変有名ですが、その一方で環境適応力が高く、侵略的外来種として警戒されている一面もあります。近縁種で特定外来生物であるカダヤシとともに、メダカなどの在来魚と生息地が競合し圧迫してしまうことで駆除の必要があると目されています。汚染された環境にも強いらしく、ドブみたいな場所にも定着できるらしい。

今回タモを振り回して30匹程度のグッピーを捕まえました。たぶん水門の奥、施設内にはもっといるのでしょう。
彼らに恨みはありませんが、メダカが大好きなので今回は駆除対象となってもらうことにしました。

利根川のグッピーをアヒージョにしてみた

前回捕まえたときは炊き込みご飯にしてみたのですが、臭いはゲオスミンだし味はしないしで最悪でした。グッピーにも申し訳なかった。
今回は彼らのゲオ臭さを抑え、味を濃縮させて食べやすくするべくとある料理法を考えてみました。


グッピーはしばらく清水に放し、糞だしをします。取り出して氷水で締め、よく水洗いをします。

にんにくを包丁で潰し、小さめのスキレットにオリーブオイル、鷹の爪とともに投入します。
しばらく弱火で煮てオイルに香りをつけたら、グッピーを投入。
100℃程度でじぶじぶと煮たら

グッピーのアヒージョ、完成! でかい切り身は同日に採れたブルーギルとその卵です。

スライスしたフランスパンとともにいただきましょう。

いただきま~す

……(・~・)うん……魚の味が、しますね……
いや何いってんだと思われるでしょうが、マジで特徴の一切ない味なんです。魚だということは分かるが、それ以上は……
特徴的なのはサイズの割に骨がしっかりしているということ、内臓がほろ苦いということ、ぐらいでしょうか。ただの小魚なのでまずくはなく、香りもオリーブオイルの力で良い感じにマスキングされたのか特段問題ありませんが、しかしこれは……

味:★☆☆☆☆ 
入手難易度:★★☆☆☆
 いるところには超いる


やっぱり、グッピーは食べる必要はあんまりない魚ですね……
もし今後河川の汚染が進むようなことが有ったとしても、グッピーはたぶん普通に生息できるんで、そうなったときの食料にはなりそうです。まあそんなもん食べ続けてたらこっちが汚染されちゃうだろうけどね。


ただし、今回グッピーが採れたのは、下水処理水が汚れているからというわけではありません。むしろ含まれるアンモニア態窒素さえどうにかできれば、その水温の高さも有って利用価値は高いとされています。
ちなみに、山形県鶴岡市では温かい下水処理水を利用しアユの促成養殖を行っているそうです。垂れ流せば環境破壊の元凶だけど、再利用すれば資源。我々は知恵を活かし、我々の国を取り巻く海や川を守っていかなくてはいけないでしょう。

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魚介その1(魚系)
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