東京湾奥・新木場にある若洲海浜公園でマサバが釣れ盛ってる!
しかも子サバじゃなくて30㎝ちかい中サバだ!!
という景気のいいニュースを聞いたのは先月中ごろ。
すぐに平林さんに連絡し、「野食のススメ」第7回の取材はそこで行うことに決まった。
※第7回の記事が公開されました!↓↓(2016.12.1)
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星海社Webサイト「ジセダイ」で
「野食のススメ 東京自給自足生活」
を連載しています!!
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ハッピーハロウィン! #若洲 #サバフェス pic.twitter.com/EYHn4rP2Vw
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) October 31, 2016
サバ、本気出せば半日でツ抜け余裕だなぁ……湾奥なのにしょっちゅうナブラ出てたし#若洲 pic.twitter.com/blLOyy8sSF
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果たしてその情報は正しく、Max28㎝のマサバが9本に、東京湾奥ではおなじみのサッパ、コノシロ、小アジといった青物を仕留めることができた。
調理・試食の顛末はぜひ本記事を読んでいただきたいのだが、試食時の正直なところをいえば「なるほど、さすがは東京湾奥のマサバだな……」という結論であった。
オブラートに包んで言うと「京浜運河で釣れたセイゴの風味をまろやかにした」カンジである。
この類の匂いはカサゴやメバル、居つきのスズキのような移動性の低い魚たちに感じられることが多く、回遊性の強いマサバに感じられたのは個人的に驚きである。
ただ誤解の無いように言っておくと、これまで若洲海浜公園で釣ってきた魚たちで、匂いが気になったものは無かった。
当地のサバは、釣り人が撒くコマセ以外はほとんどカタクチイワシを常食しているようだった(カタクチイワシを追ってナブラができていた)ので、食物連鎖による濃縮の結果なのかもしれない。
個人的には「ぎりぎり気になる」くらいの匂いであり、人によっては全く気にならないとも思うが、せっかくなのでいくつかの匂い消しを試してみることにした。
2種類の変則しめ鯖を作ってみた
加熱するとこの類の匂いはより強くなることが多い。
従って「しめ鯖」にするというのは有力な解決法となるのではないか。
しかし普通のしめ鯖は(浅締めとはいえ)すでにやっており、効果が薄いことが分かっているので、香りの要素を追加していかないといけないだろう。
ということで2種類のしめ酢を作ってみた。
ひとつは、寿司酢のうち1割を
市販のレモン汁に変えたもの。
安価なレモン汁の人工香料のような香りが、サバから漂う人工的な匂いと打ち消し合ってくれるのではないかと考えた。
もうひとつはより強力なものとしたかったので、寿司酢に
ナンプラーを大匙1と
サバと同じく若洲海浜公園で採れた若いドクダミを入れてみた。
バランスを取るためにレモン汁を少々と、砂糖を多めに入れて東南アジアのイメージに。
塩で締めたサバをこれらのしめ酢に入れて、
まる1晩かけてしっかりと締めてみた。
完成。
栄養豊富な東京湾産らしく脂の良くのった、とても美味しそうな見た目のしめ鯖ができた。
それでは試食!
まずはレモン酢締めの方から……
……(・~・´)……(・~・´;)
うーん、やっぱりちょっと匂うか……
レモンの香り自体はサバととてもよくマッチしているし、和風のようでいて、南米のセビーチェのような風味もあってとても良い。
けど、人工臭を消すまでには至っていない。
サッカーの試合に例えると、レモン選手がペナルティアーク周辺はきっちりカバーするものの、サイドを駆け上がってきた湾奥臭に裏を取られてピンチを迎えてしまっている。
味:★★☆☆☆
価格:★★☆☆☆
一縷の望みをかけて、ナンプラー酢締めを試食。
……(・~・´)……(`・~・´)……
うん、ごくわずかに匂いが残っているけど、ほとんど気にならない!
ナンプラー選手がきっちりペナルティエリアの前に蓋をしていて、サイドから湾奥臭が上がってこようとするところを、ドクダミ選手がきっちりカバー。
個性的なイメージと違って全く目立たないながらも、きっちりと仕事をこなすいぶし銀のドクダミ選手。
ゲームは開始5分にサバ選手が決めた1点を守り切っての薄氷の勝利。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
せっかくしっかりと脂がのったサバ、匂いさえなんとかできればとっても楽しめると思うのだが……
まあ、東京湾の豊饒さはもろ刃の剣ということか。。
ちなみに、本文をお読みいただければわかるけども、今回匂い消しに一番活躍したのは味噌選手です。
やっぱり味噌がナンバーワン!! フウフウ!!
コメント
こっち(錦江湾)のサバはほぼ100%アニーさんがいるので、しめ鯖にできないのが残念です。
うらやましいです。
九州のアニサキスは筋肉への移行率が低いので安全性がたかいと聞いたことがありますよ(`・ω・´)あくまで伝聞ですが……
前回の野食のススメの締めが、
>東京湾奥まで入ってきている気まぐれなサバは、取材当日まで残っていてくれるのか……。
>読者の皆様、よろしければぜひ一緒に祈っておいてください。
で、今回の更新…。めっちゃネタバレじゃないですか(笑
個人的に野食のススメの見所は「当初のターゲットが空振りに終わった茸本さんが、記事を成立させるべく四苦八苦して別の食材を集めて何とか形にしようと頑張る所」と思っています(鬼畜)ので、いきなり成功してしまうと…(他人事と思って好き放題な発言)。
とりあえずは週明けの更新、楽しみにしています。くれぐれもお体には気を付けて、頑張ってください。
ホントは本記事の公開後にアップしようと思ってたのでw
いやー、実は僕自身も結構それを楽しんでたんですけど、平林さんが「いい加減狙い通りの魚を釣れ(憤怒)」というもので……
私は釣りをしないので見聞きするにも目新しく楽しめるのですが、
野食の記事としては釣りは少なめの方が差別化が図れるのかもしれませんね。
釣りは雑誌もWEB記事もブログもいっぱいありそうですし。
その点ウオノコバンの記事なんかは、やはりさすが先生という気持ちで拝見しました。
塩をしっかり利かせてもやはり臭いますか?
生で臭みを低減するには、油でマスキングする方向で、マリネとかの方が食べやすいかもですね。
そうなんですよね……釣りの記事、書いてる方は楽しいんですけど、読んでる方はそんなでもないとよく聞きますからね……
ともかく脂が臭うようなので、塩はあまり効きませんでした。おっしゃる通りマスキングが正しい対応でしょう。