先日釣りに行った際に、タイドプールの岩陰にもぞもぞと動く影を発見した。
こっそり近づいてみてみると、くるぶしまでしか無いような浅瀬に、10㎝ほどのカタクチイワシの群れが入り込んで、行くあてなくぐるぐると円を描くように泳いでいた。
MOL003
この浅瀬は大きな岩にさえぎられており、干潮になると外海に出ることが難しくなる。
せつなさんによれば、満潮時にヒラフッコ(ヒラスズキの子供)に追い立てられてここまで入り込んでしまったのではないか、とのこと。
進退窮まった空間で、誰かがリーダーシップを取るでもなく、他人に責任を負わせるかのように前の魚の尻を追う姿は、見ている僕に言い知れぬ不安を与えた。
試しに水路を掘削して、外とつなげてみたり、網を入れてかき回したりしてみたが、それでも最後まで出ていこうとする者はいなかった。
彼らの姿が、ぼくらの社会の未来を暗示しているのではないといいのだが。。
コメント