最近何人かに「わっきー『仕込んだ食材を忘れる』ってネタやり過ぎ」と言われた茸本です。
違うんよこれホントに忘れてるんよ、ちょっとでも付き合いある人なら解ってもらえると思うんだけど(;´д`)
ただ我ながら偉いなと思うのは、仕込みだけはちゃんとやってから忘れるので、微生物がちゃんと仕事してくれて美味しいものができるんだよね。あ、これ偉いのは彼らのほうか。
なにが言いたいのかというと、ご家庭でも簡単にできる発酵というのはたくさんあって、もっとみんな気軽にトライしてもいいんじゃないかってことです。
有用な微生物(EM菌の話ぢゃないぞ)は目には見えないけれど、温度と湿度、生やしたい菌の生える環境を丁寧に整えてあげて、信じておけば、発酵というのはだいたいなんとかなります。
あとはできたブツをしっかり確認して、もし予定とまったく異なる状況になってたら、残念だけど廃棄したらいいのです。
アボカドヨーグルトとか赤ちゃんの手ヨーグルトとか、キチ○イ発酵食品作っちゃう人はだいたい「○○菌に働いてほしい」っていう具体的な意志がないんだよね。「アボカドと豆乳でヨーグルト作りたい」とか「うちの赤たんのお手ての菌でヨーグルト作りたい♥️」とか、自分のやりたいように環境を作って、出来もしない目標を菌に押し付けてるだけですね。こういう人はブラック企業の社長みたいなもんだからね、付き合わないようにするのが吉ですよ。
「○○菌、僕は君に働いてもらいたい。だから君の働きやすい環境を作るよ。」っていう感覚がないといけません。
コイのハムがハムユイなのでチャーハン作ってみた
閑話休題。
先日作ったコイのハムですが、美味いんだけどやっぱりちょっと、生だと臭いんだよね……
全体的にナンプラー様の匂いがありまして、そのまま食べるにはややしんどさがあります。
考えると塩漬け発酵→干す、の手順を踏んだ魚って要はハムユイなんですよね。
だもんでこれはもうコイのハムユイと言ってしまってもいいはず。となればこの風味を生かした調理をするべきです。
というわけでやってみました。
コイのハムユイを細かく刻みます。それから鶏肉と
多摩川産カラシナを一口大に刻んでおきます。
チューブにんにくと生姜を油でじりじりと炒め、
コイを投入し、しっかりと炒めてから取り出します。
炒り卵を作り、
ご飯を炒め、各種具材を投入して強火でちゃっちゃと炒めます。火が弱いとカラシナの苦味が残るのでお気をつけあそばせ。
お皿に盛り付けて
できた! 鶏とハムユイのチャーハン(鹹魚鶏粒炒飯)!
いただきまーす!
……(≧~≦)うまぁぁぁーい!
味めっちゃ濃いし、旨味が弾けてる。ハムユイの匂いは高温加熱で穏やかになって、アミノ酸と塩味のふりかけみたいな感じで全体に広がっています。鶏肉との相性は抜群!
前にハムユイ作ったときも不思議だったんだけど、なんでこんなに発酵魚と肉が合うんでしょうねぇ。。広東料理の粋という感じがします。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
ハムユイって淡水魚でも作ることがあるのかな? 広東料理だから基本は海水魚だと思うけど、中国広いから淡水魚の発酵食品も絶対にありそうだよね。。
コメント
中国の淡水魚を使った発酵食品については、小泉武夫先生がNHK番組で
広西チワン族自治区の鯉の熟鮓を紹介していました。
なんでも子供誕生に合わせて作って保存しておくそうで、39年ものが登場してましたね。
他にも牛、豚、犬、山羊、羊、兎、野鳥も熟鮓にするそうです。
なれずしは淡水魚のほうがむしろ多そうですね。。生まれ年のなれずし、ワインみたいで素敵ですね。でも39年ものとか原型とどめてなさそう