「海のナタデココ」マンボウの皮と軟骨を食べてみた

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GWの合間の平日、野食会メンバーのレイナさんが江ノ島でマンボウの鰭をゲットしたという情報を入手。

瀬戸内の美味な魚と引き換えに塊をひとついただき、ついでにこちらも野食会メンバー・べーやんさんの釣りたてほやほやギスもいただいて、発泡スチロールのトロ箱とクーラーボックスを担いでラッシュの湘南新宿ラインで帰ってくるという迷惑行為を断行した。
汁漏れ、臭い漏れはなかったと思いますが、乗り合わせたビジネスマンの皆さん申し訳ありませんでした。

まあ、ラッシュの小田急でアカヤガラはみ出させて乗るよかいくぶんマシじゃろう。


帰宅し、袋を開けてみると
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鰭の一角だけだというのにこの存在感。
そして強烈なヌメリ。


マンボウを食べたことや調理したことは何度もあるが、どれも解体が済んだ肉や肝臓、そして腸といった部分だけだった。
大きくなれば胴体部分だけで2畳サイズにもなるような巨大魚なので当然であるが、個人的に非常に親しみのある魚であるにもかかわらず、その皮膚に触れたり、自らの手で下ろすという作業をしたりしたことが無いのを非常に残念に思っていた。

今回、ついにその機会にありつけたのは実にありがたいことだ。
レイナさんホントにありがとうございます。

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マンボウの鰭を解体する

マンボウという魚は通常、水揚げされた港ですぐに捌かれ、筋肉と肝臓、そして腸を抜き取られて残りは廃棄されてしまう。
ただこれだけ大きくてもフグに近い仲間、皮膚はゼラチン質で美味しいんじゃないだろうか、捨てるなんてもったいないとずっと思ってきた。

調べてみると、ぼうずコンニャクさんところで皮を食べており、やはりゼラチン質、むしろナタデココのような食味だということが書かれている。
こちらのサイトでは完全にデザート扱いだ。

これは…面白そうだ!
早速解体していこう。


まず、鰭の頂部から包丁を入れ、3枚下ろしにする気持ちで切り進めていく。
すると…
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厚さ2㎝ほどのゼラチン質の皮と、半透明の大きな軟骨が現れた。
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皮パーツの方は表皮が非常にざらつくので、すき取ってゼラチン層の部分だけにする。
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こちらはこれで良し。

軟骨は非常に大きく、一見すると非常に固そうだが、刃を入れてみると
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弾力に富むものの、まるで寒天のように柔らかく、簡単に削ぐことができる。
塊を切り出してみると
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これは立派だ…!

また、鰭の基部には
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こんなカンジの軟骨が入っている。
これも食べられそうだ。

マンボウの鰭を食べてみた

これらをすべて
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沸騰したお湯に入れて茹でる。
10分くらいで皮のゼラチン質は半透明になり、それから5分ほどで軟骨も同様になった。

ここで味見をしてみる。
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…(´・~・`)
うーん…結構生臭いかも…

これは鮮度のせいもあるかもしれない(漁師さんは廃棄しようとしていた部位だし)が、新鮮でもそれなりに魚臭さはあるんじゃないだろうかという印象を受けた。
黒蜜きな粉でデザート…という想像をしていたのだが、ちょっと厳しそうだ。
大丈夫な人なら大丈夫かもしれないが、僕はちょっと気になった。


まあ、魚臭いなら臭いでそれを活かせばいいさ。
というわけで…

味噌をみりんと砂糖で伸ばし、漬け床を作って
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全部ぶち込む。

1週間ほど寝かして
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取りだしてみる。
味噌と粘つきを洗い流し、

薄くスライスして
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マンボウの皮と軟骨の味噌漬け、完成!

いただきマース
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…(`・~・´*)
うん、これはなかなか乙なんではないでしょうか。


まず、味噌漬けとあってかなりしょっぱいはしょっぱいのだが、それがいい感じに臭みを活かしてくれている。
皮の方の食感はちょっとどぅるどぅるとして苦手な人は苦手だろうが、軟骨はナタデココをもっと歯切れよくしたようなカンジで実に食感がいい。

酒が進むぞぉ!!
山廃の純米酒か、あるいはどぶろく、ああ、芋焼酎なんてのも良いね。

味:★★★☆☆
価格:★★☆☆☆

いっぱい作ったからちびちびと食べつつ、野食会で出せるならそうしたいなぁ。
(出せるなら、というのは 自分1人で食べつくさなければ という意味です)

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