☆★☆★☆
「僕は君を太らせたい!」
★☆★☆★
ギギを釣り、アリアケギバチをガサった後で向かったのはお待ちかね、有明海干潟某所。
今回、福岡入りする前に小宮さんに今おススメのターゲットをお伺いしていたのですが、返ってきたのは「ワラスボならまだ採れますけど……」という返事でした。
なんでも9月中旬というのは、福岡では夏のターゲットと秋のそれの端境期にあたるのだそうで、おススメはこれっ! というものがなかなか紹介できないそうなのです。
ワラスボ……有明海でしか出会えない珍魚でレア度は大変高いですが、昨年冬の初邂逅からすでに数回、釣りで出会っています。
正直、そこまでグッとくるものではありません。
でもまあしょうがないかと思い、どこで釣るんですか? と小宮さんに聞いてみたところ、
「いえ、潮干狩りで採ります」
という返事が。
潮干狩り? 掘るの?
ワラスボ掘りめっちゃ楽しい
詳しく聞いてみると、この時期は干上がった干潟を掘ることで、釣るよりも簡単にワラスボを手に入れることができるそうなのです。
先日の野食会でたくさん供されたワラスボたちもすべて小宮さん一人で掘り採ったものなのだとか。。
なにそれめっちゃ楽しそうじゃん! やりますやります!
ということで水族館のウェーダーを借り、干潟に繰り出します。
ポイントとなるのは、岸壁沿いの干潟で、泥が厚めに堆積している場所。
そこに縦横無尽に空いた穴のほとんどが、ワラスボの巣穴なのだそうです。
これをゴリゴリ掘ると、奴らがにゅるっと出てくるというのですが……
まずは小宮さんのお手本を見てみましょう。
ここで小宮師匠のスピーディーかつプロフェッショナルなハントシーンをご覧に入れましょう pic.twitter.com/RoFu1jSt4W
— 茸本朗(野食ハンマープライス) (@tetsuto_w) 2018年9月16日
はっやwwwwwあっちゅう間やんけwwwww
なるほど、これは特に難しいこともないし、脳筋パワーでゴリゴリ掘っちゃえばいいんやね!
さっそくトライだー!!
へ☆っ★ぴ☆り★腰 pic.twitter.com/ocRbPA1lqi
— 茸本朗(野食ハンマープライス) (@tetsuto_w) 2018年9月16日
……ダメだこれ、簡単とか難しいとか言う前に、クッソ疲れる。
地面を掘ると言う行為は重心が常に前後に動くものなわけですが、そうすると体がずぶずぶと干潟に埋まっていきます。それこそ、恐怖を感じるレベルで。
慌てて足を引き抜こうとするも、ウェーダーごと埋まった下半身はなかなかずぼっと抜けてはくれません。
そうやってあたふたしているうちに、体力がガンガン失われて行きます。
1㎡ほど掘れれば2~3匹は容易に採れるのですが、あっという間にへとへとに……
それでも、掘り上げた穴の端に、奴らのしっぽがちゅるんと見えた瞬間の脳汁の出方と言ったら半端ないです。
これは貝類の潮干狩りよりも興奮度はずっと高い! やり始めたらハマります。。
ふと小宮さんを見ると、スコップがなくて手持ちぶさたかと思いきや、己の腕を肘の上まで干潟に突き刺しています。
これは、北斗神拳奥義がひとつ、伝衝烈波!
ではなく、巣穴をゴリゴリ素手で掘っていって、主を手づかみするというダイナミックな技のようです。
すぐにずぼっと1匹抜き出しました。
なにそれ面白そう! おれもやってみます!
目の前にあった、大きめの巣穴に貫手を差し込んでみると……
……なにこれ、この泥の手触り、気持ちいい……!
なんていうかこう、ヌルっとして滑らかの極み、それでいて中がくにゅっとして適度な締めつけもあるといった感じで、半端ない質感の良さです。
これ、この手触りを楽しむためだけに有明海に来るってのもアリだと思います。とくにきれいどころの皆様、強くおススメします(W&M好き並の感想)。
そうやって手の出し入れを楽しんでいると、不意に指先に衝撃が!
ヘアークリップの金属部分でぎゅっと挟まれたような感触で、思わずうおっと声が出ます。
これ、ワラスボに噛まれたってことか!
慌てて手をより深く差し入れていくと、もう一度噛みつかれます。
そこにカウンター気味に親指を差し込み、バス持ちにしてズルっと引き抜くと……
採れた! しかもでけぇ!!
35㎝ほどもありそうな大物です。これは嬉しい。
掘るのよりも一本抜きの方が満足度高いかもしれません。もっとヌキヌキさせろ!
寝起きを襲われたワラスボさんと犯人 pic.twitter.com/QYY8MbGDbp
— 茸本朗(野食ハンマープライス) (@tetsuto_w) 2018年9月16日
というわけで、ものの30分で20匹ほどのワラスボを仕留め、潮が満ちてきたのを受けて終了としました。
これはめっちゃ楽しい! 来年の夏も是非やりたいところです。
有明海の泥は非常に粒子が細かく、水をかけるとさらっと落ちます。また匂いもスイカのようなさわやかで青い香りで、汚いという印象は全く受けません。
ムツゴロウもメナダも、この泥をむさぼっているからあんなにいい香りがするんだなぁと納得。
いつまでもこのワラスボ掘りを楽しめるよう、環境を守っていかないといけないなぁと強く思いました。
コメント
伝衝烈破は南斗紅鶴拳、妖星のユダ様の奥義だと強く訴えたい。
ワラスボヌードリング楽しそうですね。いつか有明海で採取したい。