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アナグマの肉が手に入ったと周囲に触れ回っていたら、宮さんから「グヤーシュ作りなよ!」というアドゥヴゥァイスをいただきました。
なんじゃいそれと思って調べたらいわゆるシチューみたいなやつなのね。
おしゃれだしなんかクリスマスっぽいし、やっていきますといったら、併せて秘密兵器も授けてくれました。
やはりキノコクラスタの互助精神、尊い。
やっていきましょう。
アナグマのグヤーシュを作ってみた
グヤーシュですが、簡単にいうと「ワインとトマトとパプリカでいろんな具を煮込む」というもので、シチューというよりはヨーロッパ風寄せ鍋といった感があります。
現にグヤーシュが一番有名なハンガリーでは、シチューというよりスープという扱いだそう。
そもそもは農作業期間中に、忙しいので料理に手間をかけられず、大量の具をいっしょくたに煮込んだ料理なのだとか。
じゃあなぜアナグマ肉をわざわざグヤーシュにする必要があるのか。
その理由としては
①赤ワインで煮るので肉の臭みを消せるのではないか
②クミンシードを入れるので肉の臭み(以下同上)
③パプリカの香りと苦みが肉のく(以下同上)
などがあげられます。
今回のアナグマはストロングな獣臭がある意味持ち味なので、これと香りの要素たちががっぷり4つに組んでくれることを期待しましょう。
まずスライスした玉ねぎを油でシゴき倒し、耐えきれなくなった玉ねぎが旨味と甘みを出してきたら、トマト缶と水を入れて沸かします。
そこにスライスしたアナグマ背肉、ワイン、ニンジン、ジャガイモ、
クミンシード、パプリカを入れて煮ますが……
ここで宮さんからもらった秘密兵器の出番。
それはこの
カンゾウタケ(冷凍)
梅雨前に、老木スダジイにたくさん発生する変なキノコです。
こいつは見た目がファンキーなだけでなく、強い色素と酸味を持っており、カレーにこのキノコを入れるとなぜか「ハヤシライスになってしまう」ほど。
このキノコと一緒に煮込めば、アナグマ肉のかほりと強い脂も抑え込めるかもしれないわけです。
スライスして投入しましょう。
ある程度煮詰まったら、ブイヨンと塩で味を調えて
完成!
いただきマース
……(`・〰・´;)
こ……これは……何とも。。
まずクミン、なんかあなた寝返ってない?
アナグマと合わさると獣臭を立ててるような気が……
カンゾウタケとパプリカ、ワインはまるで兄弟みたいなコンビネーションの良さで、アナグマの脂っぽさと香りを抑えようとしてくれているんだけど……
やっぱりちょっと、しんどいかも。
ということでワインをさらに1本追加し、さらにカルダモンとコリアンダーシードをブチ込んで3時間ぐらい追加で煮てみました。
……(≧〰≦)
はーよかった。やっと美味しくなった。
香りさえまろやかなら、アナグマは肉も脂も絶品なんだけどなぁ……
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
今回のアナグマ、いったい何食って育ってきたんだろう。
アナグマ肉を食べるのはこれが4度目の機会ですが、ここまでストロングスタイルなやつは初めてです。
でもジビエ肉の風味は、採って食べてみるまでは決して分からないもの。
アナグマに限らず、こういう匂いの強い個体をどう美味しく食べるかを研究し、よいレシピを見つけるというのはとても大事だし、また楽しいものです。
まだまだやっていきましょう、もう肉あんまりないけど……
コメント
工夫は大事・・
シカ肉でコンビーフ(コーンベニソン)を作った記事で、もっと臭い肉で作ってみたいと仰っていたのでやってみては?
今度は「タヌキ(アナグマじゃなくマジのタヌキ)」をチャレンジしてはいかがでしょうか。
次のエゾライチョウのページで紹介されてたサイトで「不味いというイメージが定着しているが、時期と個体を選べば実は美味」って紹介があったので。
ttp://taberunomuasobu.hatenablog.com/entry/2015/10/07/171219
ハズレだったら色々洒落にならないでしょうが…。