グルミアたんで低温調理②:ワニガメの強靭な肉は低温調理で美味しく食べられるのか

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「野食のススメ」第8回の記事が公開されました。
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年末の大掃除の際に、冷凍庫の肥しを処分しようとごそごそ漁っていたら、ワニガメ肉が出てきた。
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もちろん、以前みんなで捌いて調理したときのものだ。

あの後、野食会でふるまったりしながら消費していき、無事完食したと思っていたのだが、あれだけの量の肉塊である。
鮮度が落ちないようていねいに真空パックされた状態の、全く手を付けられていない首肉(一番美味しいところ)が、知らないうちに一番奥に転がり落ちてしまっていたようだ。



今月の野食会でふるまおうかとも考えたが、それにはちと量が足りない。
申し訳ないが僕だけで美味しく食べてしまうことにした。

しかし、せつなさんのところの記事にもあるように、ワニガメの肉は非常に強靭で、かんたんな調理法ではあまり美味しく食べることができない。
煮込めば柔らかくなるのでそうしようかとも思ったが、味が想像できるものをやっても面白くない。
旨味も逃げ出してしまうしね。


とここでふと「低温調理どうかしら」という考えが頭をよぎった。

低温調理にすると、硬い肉も柔らかく食べやすくなるうえ、エキスが逃げないのでジューシーに仕上がる。
カメの肉の調理には最適ではないかと思ったのだ。

というわけでやってみることにした。

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ワニガメ肉を低温調理してみた

低温調理のデメリットは時間がかかることだが、グルミアのおかげで「ただ待つだけ」で済むようになったのでほとんど苦痛はない。
今回もやることはシンプル。

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ワニガメ肉に軽く塩コショウをし、

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ジップロックに入れて低温調理にかける。
あまり高温にはしたくなかったが、野生肉でもあり、安全性を鑑みて63℃で8時間ほど加熱してみた。

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……実は豚肩肉を利用した柔らかチャーシューも一緒に仕込んでおり、そちらの温度・時間に合わせたかったという事情もある。


できた。
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火はしっかりと通っているようだが、ドリップにまみれておりやや匂いが気になりそうだ。
それに、念のため表面は高温で処理しておきたい。

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いろいろ考えた結果、原産地がアメリカということもあり、バーボンでフランベしてあげることにした。

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香ばしさに加え甘い香りも付き、とても美味しそうだ。


さっそく試食してみる。

まずは肩に近い部分の赤身肉。
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……(`・~・´)
うん、ちょっと硬いけど、なかなかよい。
カミツキガメ程度の柔らかさになり、旨味も強い。
宮崎名物もも焼きの一番硬い部分を頑張って噛みながら味わっているときと同じ気持ちになる。
オレンジ色の皮下脂肪も、フランベのおかげか甘い香りがあり、鶏皮のような脂の美味さが感じられる。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆



続けて足に近い部分。
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……(≧~≦)
これも美味い!
肩肉と比べるともう少しやわらかく、かしわ肉くらいの弾力だ。
ゼラチン質が多い部分なのだが、低温調理によって柔らかくなりジューシーさが強い。

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断面はまさに鶏もも肉のようだ。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



そして本命、首から背筋にかけての白い筋肉。
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……(´・~・`)
かってぇ……というか強烈にしわい。
これは歯の力だけじゃ切れないなぁ……
この部分は純粋に筋繊維! ってカンジなので、低温調理が得意とする「ゼラチン質を柔らかく」という条件に当てはまらなかったのかもしれない。

包丁で細かく切ったら、多少は食べやすくなるけれども。。

味:★★☆☆☆
価格:★★★☆☆



ジビエの低温調理は野食会でもたびたび行なわれてきたけど、爬虫類の低温調理はまだまだ先例が少ないと思うので、グルミアやアノーバをお持ちの皆さま、チャンスがありましたらぜひトライしてみてください。
(安全には十分配慮してね)

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肉・シビエ
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