ネズミモチという木がある。
黒い豆のような果実をたわわに生らせる常緑樹だ。
あ、街路樹で多いやつでしょ?というあなた、惜しい。
街路樹に使われているのはトウネズミモチという移入種が殆どのようで、ネズミモチは森林に行かないとなかなか見ることができない。
ネズミモチの代用コーヒー?
さてこのネズミモチ、ネットで調べるとしばしば「コーヒーの代用品に利用した」という記述を見かける。
果実を乾燥させて煎り、煮出すとコーヒーのように飲め、また各種の有効成分を含んでいるので健康にもよいのだという。
トウネズミモチは「女貞子(おんなさだこ、ではなくニョテイシと読む)」という生薬にもなるそうだ。
通勤路に生えているネズミモチがたわわに実を生らせていたのを見て、ちょっと試してみることにした。
ネズミモチコーヒー 製作過程
まず、採取した果実を水洗いし、電子レンジで乾燥させる。
この時点ではほんのりと甘い、ブルーベリーのような香りがしている。
一粒かじってみたが、少しだけ甘いが後味が渋く、全く美味しいものではない。
乾燥した果実。
ネットの資料だとこのまま煎っているようだが、果肉が乾燥してパリパリと剥がれ始めており、このまま煎っても美味しく無さそうなので、果皮と果肉を取り去って種子だけにすることにした。
しかし果実が小さいので、予想以上に面倒くさい。
種子の皮も剥ごうとすると気が遠くなる。
イライラして、流水にさらしながらザルにこすりつけたら簡単に種皮まで剥がれてくれた。
自分でもやってみたいという奇特な人がいるなら、ぜひこの方法をオススメしたい。
キレイに皮がむけたネズミモチの種皮。
実はネズミモチとは「ネズミの糞に似た果実をつけるモチノキ」という意味なのだが、この種子などはまさに昔飼っていたハムスターの糞そのものである。
ただあまりそのことを考えると、只でさえニュートラルな食欲がよりダウンしてしまうので程々でやめるようにしたい。
これをフライパンで煎ると
この通り、ハムスターの糞度もあがったが、見た目にもコーヒーに近づいた。
ネズミモチコーヒーの味は…
見た目は麦茶とコーヒーの中間くらいで、香りは少し甘さがあり、こういうコーヒーが有るよといわれたら信じなくもない、といった感じ。
これはなかなか期待できそうだ。
さて一口すすってみうわあまずい(泣)
なんていうか、出涸らしのコーヒーを無理矢理絞って苦みとエグ味を抽出したような…
これは厳しい。昔食べたミドリニガイグチ(毒キノコ)を思い出す。
いくらモノがなくったって、これ飲むくらいならコーヒー我慢しますわ…
もしかすると煎りすぎたのでは?という説、やはり果肉付きでないとダメなのでは?という説も自分の中で無いわけではないけど、たぶん二度と試さねえわ。
味:★☆☆☆☆
価格:★★☆☆☆ 薬としてなら…
ちなみにこれを飲んだあと強烈な胸焼けに襲われ、翌日まで不快感が続きました。
オススメしません。
コメント
目がテンでよくやってたなぁ、、、
色んなのをやって「こんなモン飲めん」って、、、
物が何だったか忘れたけどひとつは成功して、
その時はちょっと面白かったケドw