クライムを開始して5km、まずは奥多摩湖。
ものすごくきれいに晴れていた。
この信号に到着すると、「ああ、遠くに来たな」と思う。
左折して小菅村に行き、上野原から甲州街道をたどったことも何度かあるが、今日は直進して丹波山村へと向かう。
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僕はこの2つの村を、「僕の選ぶ日本の秘境100選」に勝手に入れている。
都心から3時間もかからずに来られるのに、小菅村は800人弱、丹波山村に至っては600人ちょっとしか人口がいない。離島の村を除いた場合、丹波山村がワースト9位、小菅村が10位となる。
公共交通機関はバスのみ、東京側の奥多摩からしかなく、村役場まで行くバスは1日に4本だけだ。山梨県なのに、車がないと甲府にも大月にもいけないのだ。
村にはものすごいきれいな自然が残っている。東京都が保全する水源地域なので、下水道普及率がとても高い。
ど田舎で、過疎地域だけど悲壮感がない。登山客だっていっぱい来るし、立派な道の駅もある。僕は海がないと生きていけないので住みたいとは思わないが、別荘を作るなら最高だ。浴びるようにキノコと山菜を採って暮らしたい。
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ここまでは奥多摩湖に並走してきたが、ここからは湖とは呼べない川幅になる。多摩川の上流、丹波川だ。
渓谷が美しいということは、キノコ狩りストにとっては良い点と悪い点がある。
良い点は、植林されていない天然の林なので、出るキノコの種類がとても多いということ。
悪い点は、断崖絶壁や急斜面が多く、キノコ狩りで難儀すること。
特に後者は、これまで富士山や丹沢などの緩やかな斜面で、ハイキングがてらキノコを採ってきた僕にはかなりの壁となる。
しかし、滑落しそうな急斜面にとりついて、道なき道を進まないといつまでたってもマイタケやマツタケに出会えないのだ。
今日は「本格派キノコ狩りスト」へ生まれ変わるチャンスだ。
ヒルクライムの後にやらなきゃいけない、というのが唯一にして最大のネックなのだが…
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山梨に入ると急に高度があがる。体重が増え気味の体にはとてもきつい。背筋、腹筋、頭の筋肉までも総動員してペダルを回し、ケイデンスを保つ。
激坂とは言えないが、このぐらいでだらだらと登りつづけるのも結構きつい。
でも、原生林ばかりでうれしくなる。
30kmほど来たところで、分岐する林道に進行方向を定める。
ここからは真正の激坂が続く。平均速度は10km/hを切る。ひどいものだ。
ベスト体重+3kgぐらいあるもんな…
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登山道には見えないので、おそらく林業の業者が入るための道だろう。
ありがたく、利用させていただく。
さて、これでヒルクライムは終了。ここからはトレランだ。
今日に備え、トレッキングポールを購入した。
靴もランニング用のものに履き替える。
いよいよ、入山だ。
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