タマゴタケの人気はひとえにその「見分けやすさ・間違えにくさ」にあるのであって、味としてはそこまでもてはやすものでもない、と思っていた時期がある。
風味や香りが独特で、バターの風味で上書きしてナンボ、という風に決めつけてしまっていた。
しかし実際はそんなことはなく、ただ焼いただけや生でも美味しく食べられ、むしろその方が旨味を強く感じられる。
大人になってからようやくその魅力に気づいたのだった。
タマゴタケの旨味は和食にも合うよ
最近のお気に入りが「焼きタマゴ丼」である。
作り方は非常にシンプル。
まず、できるだけ傘の開き切っていないタマゴタケのツボの部分を取り去り、軽く水洗いして
焼く。
本来は炭火が一番いいのだが、フライパンで焼くと旨味のエキスが落ちずに再びキノコにしみこむので、僕はそのようにしている。
それをご飯に乗せて、醤油を軽く回しかける。
以上!
シンプルすぎてびっくり。
でもこれがめちゃめちゃ美味しい。
タマゴタケの旨味はシイタケのうま味成分「グアニル酸」とは明らかに異なっていて、舌の上にぺっとりと貼りつくような強みがあり、それでいて下品ではなくさわやかに消えていくような上品なコクがある。
むかし初めて見たキノコ図鑑で「こっくりとした旨味」と表現されていたが、まさにその通りだ。
単体で食べるとやや旨味が勝ちすぎるきらいがあるが、これが白いご飯と合わさると、何とも表現しようがない荘厳なマリアージュを見せるのである。
思い出すだけで口中によだれがあふれそうだ。
タマゴタケを乗せていた部分はご飯が黄色く染まり、まるで着色料たっぷりのタクアンを髣髴とさせるのだが、この色素が旨味成分をたっぷりと含んでいる。
白飯が真っ黄色になるほど大量のタマゴタケを乗せるのは、至上の贅沢と言えるだろう。
ヤマビルに負けずに大菌輪を探し当てたものだけがそれを許される…
味:★★★★★
価格:★★★★★
幼菌なら「殻」も美味しい
さて昨日の記事で、幼菌を使った「生タマゴタケの時計風サラダ」をご紹介したが、調理時に取り去った卵の表皮、いわば「殻」の部分を敢えて捨てないでとっておいた。
この部分は子実体が成長すると柄の根元に白い容器状になって残るため「つぼ」と呼ばれており、テングタケ科のキノコを同定するために大切な要素の1つとなる。
しかし「つぼ」は歯触りが悪く味もなく、加熱するとドロドロになって見た目にも良くないので、通常は調理前に捨てられてしまうのだ。
今回もはじめは捨ててしまおうと思っていたのだが、その手触りの良さと、意外なほどの弾力を見て「ひょっとして食べられるんじゃないの?」と思ったのだ。
表面の薄皮をぺろりと剥ぎ、油を引いたフライパンの上で焦げないようにじっくりと火を通す。
すぐにしんなりとするので、本体と同様ご飯の上に乗せて、完了。
食べてみると…
(・~・)…
イケんじゃん!
ちゃんと歯ごたえがあって、ぷるぷるとコリコリの中間のような、例えると茹で卵の白身の食感を持ったエリンギのような感じで悪くない。
何よりちゃんと旨味もある!(本体よりは薄いけど)
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
卵との相性も抜群
というわけで和食が最強だと思うけど、タマゴタケと言えば通常はオムレツにされることが多いと思う。
卵との相性は抜群!
今回はスペイン風オムレツにしてみたけど、抜群に美味しかった。
ちょっと傘が開きすぎているものや、持ち帰る途中でばらばらに崩れてしまったものも、溶きタマゴに入れてしまえば全く問題なし。
薫り高い上等なオムレットに仕上がります。
味:★★★★☆
価格:★★★★☆
あー、いっぱいあったのに食べきっちゃった。
また採りに行きたいけど、我が家周辺の里山の、タマゴタケ発生のピークはもう過ぎてしまったのではないかと思う。
里山のタマゴタケよりさらに数段美味い、亜高山タマゴタケの発生まではあと1ヶ月ほど。
待ちきれないぜ…
コメント
はじめまして。
タマゴタケを狩って食べるのが夢です。
ホントにかわいくて、おいしそうです。
いつかきっと叶えたいです。
それまでこちらのサイトを拝見しながら
悶々とさせていただきます。