先日、勤務先の地方事務所で庭仕事を手伝っていると、お隣の農家さんから「これ持ってけぇ」とビニール袋を渡された。
中には細長い里芋のようなものがたくさん入っていた。
大きいもので長径5㎝程度。
これなんですか?と聞くと「うちでできたムカゴだぁ」とのこと。
どんなものでもありがたいので頂戴したのだが、見れば見るほど
これは…ムカゴじゃないな。
どう見ても芋系だ。だって土ついてるし。
持ち帰ってきてきれいに洗ってみると、
水を吸って少し膨らんだ。
ラグビーボールのような形をしていて、斑紋がぽつぽつとついている。
これを見て判った。
これはきっと、アピオスってやつだな。
新しい作物「アピオス」を食べてみた
アピオスは南米原産のマメ科の作物で、正式和名を「アメリカホドイモ」という。
アメリカとつくならば国産もあるのかというと、やはり日本の山野にもホドイモが自生している。
こちらも食べられるらしいのだが、作物として一般的に流通しているのはアメリカホドイモの方らしい。
最近、一部の高級スーパーを中心に店頭に登場し出しており「インディオ秘伝の栄養食品」的な売り出し方をされているようだ。
アトピー、肥満、高血圧、リウマチの改善効果なんてことも語られているらしい。
なんでもイモの中でも断トツでカルシウムが多く、またマメ科ということでイソフラボンも含まれているという。
イソフラボンって茎にもたまるのね…
そう、アピオスの可食部はジャガイモと同じく根茎。
加熱するとほくほくになり、皮ごと食べることができるというので、とりあえず茹でてみた。
…(・~・)
うーん、皮がしわいなぁ…
舌触りも良くないし、細かい凸凹に入り込んだ土が落とし切れていなくて少し気になる。
でも中身は評判通りにほくほくしていて、結構甘みがある!
サトイモ的なものを想像していたが、むしろサツマイモに近いかもしれない。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
皮を剥くとかなり小さくなってしまうので、皮ごと食べられる方法が無いかと探してみると、そのまま揚げても良いという記述を見つけた。
何度も水を替えてよく洗い、泥汚れをできる限り落として、
水気をよく切って揚げてみた。
加熱すると内部が水蒸気で膨らんでパンパンになるようだ。
…(・~・)
やっぱり皮かたいなぁ。。
茹でよりはましだけど。
でも油との相性はかなりいい感じ。
もともとの甘みが立つので、塩をかけるだけでかなり美味しくなる。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
少なくともイモの両端はかなりかたいので、切り落とすか皮を剥くかしたほうが良さそうだ。
しかし生の状態のイモは弾力があり、皮も分厚いので薄く剥こうとするとけっこう疲れる。
分厚く剥くと食べるところが無くなってしまうし…
なんとかかたいところだけ取り除いてみた。
これを、サトイモのイメージで煮物に使ってみよう。
ということでイイダコと甘辛く煮てみた。
(・~・*)
うん、美味しい!
タコの出汁のよく出た甘じょっぱい醤油がアピオスにも良く染み込んでいて、アピオス自体の甘みがより立って感じられる。
サツマイモほど主張のある甘みではなく、例えるならキクイモやヤーコンのような柔らかい甘みだ。
やっぱり皮はある程度剥いたほうが良さそうだなぁ…
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
国産のホドイモも栽培化しようぜ!
というわけで味は申し分ないが、皮がかたいことと、皮を剥くには小さすぎることがややネックに。
これでもう少し大きければ、せめてサトイモ程度の大きさがあればもっと魅力的なんだけどなぁ。
でも調べてみると在来のホドイモは根茎の数が少ない代わりにひとつひとつのイモが大きくなるらしい。
いいじゃないですかそれ!
それでアピオスくらい甘みがあればサイコーだよ!
どこか近くに生えてないかなぁ。。探してみようかしら。
コメント
アピオスですか(^-^)私は以前農家の方が売れ残ったから…と頂いた事があります、皮も程よい苦味と歯切れの良さで気にならなかった覚えがあります、野性と栽培で違いがあるのでしょうか。 確か、栽培していると仰ってたので、作っている方も居ると思いますよ。
皮が硬くて澱粉質でってくだりで菱を思い出しました