昨日のつづき。
無事、マテバシイを糖化、発酵させて酛を作ることに成功したので、これであるものを作ってみたい。
それはクワスだ。
クワスとは東欧で伝統的に作られてきた微アルコール飲料で、良く焼いたライ麦パンを果物や砂糖、蜂蜜とともに酛(ほとんどの場合パンのイーストで作った酒母)で発酵させて作る。
冷やして清涼飲料にしたり、アクロシュカと呼ばれるスープの材料になるという。
先日ドングリパンを食べた際、ライ麦パンっぽいなぁと思ったのだが、その時に「これを醸したらクワスっぽい飲み物ができるんではなかろうか」と考えたのが作ろうとしたきっかけだ。
とはいえ、アルコール発酵を行う飲み物なので、酒税法の規定(許可なくアルコール度1%を越える飲み物を醸造してはいけない)には引っかからないように気をつけたい。
自信が無い場合、このようなサイトが参考になるだろう。
ドングリクワスを作ろう
まず、先日マテバシイ粉を練って焼いたドングリパンを割り、オーブンで表面が焦げるまでよく焼く。
これを器に入れて、
風味つけにリンゴやレーズンを入れる……のだが無いので、キッチンに転がっていたカキを投入。
さらに砂糖を入れるが、多すぎると発酵後にアルコール度数が1%を超えてしまうので量には注意したい。
ここに熱湯を注ぎ、40℃くらいまで冷ます。
そして先ほど作ったドングリ酛をドバッと入れて
しばらくすると発酵が始まる。
……なんかハンバーグ入ってるみたい(´・ω・`)
40℃のオーブンで90分、じっくりと発酵させると
やる気を出しまくってくれるので、そのまま暖かいところに一晩置く。
発砲が落ち着いてきたら、
ザルにガーゼやペーパータオルを載せて濾すと
完成!
実にいい色のクワスに仕上がった!
うーん美しい……まるで南アフリカの樽熟をかけすぎたシャルドネのようだ。
飲んでみよう。
……(`・~・´)
うーん独特。。
アタックは強く、シャンパーニュ様のイースティーな風味と、カキ由来とは思えないほどのトロピカルな果実味がある。
ドングリの風味はほとんど残っていないが、舌の端に残るわずかなえぐ味と渋味が、力強さとアイデンティティーをもたらしている。
甘味はほぼなく、わずかにアルコールらしさも感じられるが度数的には許容範囲のはず。
パン由来の塩気と上記のえぐ味でかなり個性が強く、本物のクワスのようにごくごくと飲む、というわけにはいかないが、ちびちびなめるように飲むにはちょうどいい。
アクロシュカに用いても美味しくなるだろう。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
ドングリでクワスが造られたことが過去にあったかはわからないが、実験としては非常に面白く、味もユニークで満足のいくものができた。
今夜辺り、もうひとつ新しいおもちゃが届くので、それと消化酵素、イーストの組み合わせでこの冬は色々遊び倒してみたいと考えている。
コメント
これブログでやるとさすがに国税局が飛んできねませんって^^;;
度数1%未満だってことを証明できないとどう文句をつけられるかわからないですよ
うーん、それはどうでしょう。
これが目を付けられる行為だとすると、東急ハンズとかでごく普通に市販されているビール製造キットを買う人間は全員、国税庁に目を付けられることになると思います。もしやそうお考えで?
そして、国税局は税をとるためにいらっしゃるわけですけど、今回の飲み物にそれだけの価値(人件費とか)があるとは到底思えません。別に酒精度を測りたいとおっしゃるならいつでも提示させていただきますけども。
ご心配頂けるのは、ありがたいですけどね。今回については全くの見当はずれであると申し上げておきます。
wackyさんのバイタリティには毎度関心します。
醗酵食品は温度管理が大変そうですね。
私のような怠け者にはとうてい真似できませんが読むのは楽しいですのでこれからも色々やって下さい。
応援しています。