赤く熟したかぐらなんばんがこんなに美味しいなんて

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9/1 14:23 十日町市の名前が間違っていたので訂正しました。

○○野菜といえば「京野菜」とか「加賀野菜」などが有名だ。
しかし、当然ながらそれら以外にも全国津々浦々でユニークな野菜を作っているところはある。

アーティチョーク,鎌倉

鎌倉野菜とかね

まだブランド化の途上であるというものも多く、マニアックな食材好きの身としてはこういうところを積極的に応援していきたいと考えている。

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「中越野菜?」を買おう

さて、都下屈指の魚屋であるところの御徒町吉池だが、実は野菜の品ぞろえも相当のものだ。
全国から高品質でユニークな食材を仕入れて売っており、都内ではここと各県アンテナショップでしか購入できないんじゃないだろうか、と思うようなものも多い。


その中でも、新潟県十日町市松之山地区とは特に深いつながりを持っているようで、年間を通して当地で作られた野菜や山菜が売り場に並ぶ。
よく見るとフロアにほくほく線のポスターが貼ってあったりするので、自治体と何らかの協力関係を結んでいるのかもしれない。

十日町市は中越地区に入るようなので、あえて名をつけるとしたら「中越野菜」ということになろうか。

かぐらなんばんは野菜として美味しいトウガラシ

そんな松之山地区からの野菜の中で僕が一番好きなものの一つがかぐらなんばんだ。

長岡市HPより

長岡市HPより


トウガラシの一種で、原初的な形態を残しているとされている。
同じ中越地区の旧・山古志村周辺が原産地とされており、当地の気候がこの種の栽培に最も適していると言われるが、松之山産との味の違いについてはあまりよくわからない。


一見するとピーマンのような見た目をしているが、切るとはるかに肉厚で、青い匂いの中にトウガラシ特有の香りが混ざる。
緑色の状態で売られており、「当たり」のシシトウの半分くらいのさわやかな辛さがある。
そのまま炒め物やピーマンのように肉詰めにして食べられることが多い、という。


数年前の国王夫妻の来日から静かなブームになっている「ブータン料理」でトウガラシを野菜としてそのまま用いることはあるが、わが国の料理でそういう例はあまり多くないのではないかと思う。
でもこのかぐらなんばんは野菜としても十分に使うことができ、夏の食欲がないときなどは、ピーマンと混ぜつつ肉味噌炒めにすると実に元気が出る料理ができる。



しかし今回吉池で見つけたのは、なんと赤く完熟したものだった。
KIMG1513
実は中越地方では赤く熟したものも緑のものと同様に用いられているらしいのだが、知らなかったのでびっくりした。
トマトやナスの台木として知られるヒラナスにそっくりだったので、はじめはそっちかと思ってしまった。(ヒラナスは弱毒を持ち食べられない)

KIMG1515
持ってみると、緑のものと比べてもより持ち重りがして、肉厚であることが容易に推測される。


切ってみよう。
KIMG1517
……なんかアメリカのお菓子のキャラクターにこういうのいそう。。

ちなみにこの種と周囲の綿状の部分はしこたま辛いので、取った後の指で目や粘膜などを触らないように気を付けたし。

酒に漬けといてにゃごさんにあげようかな

酒に漬けといてにゃごさんにあげようかな


パプリカほどとまではいかないが肉厚で、ジューシーさもありとても美味しそうだ。

……ちょっと生で食べてみようか。

……(≧~≦)
ちょっと甘みがあり、なおかつピリッとした辛みもあってとても美味い。
赤パプリカにトウガラシの辛みが混ざった様な味で、これだけで完成度が高い。
KIMG1522
もうこのままでいいや。
味噌つけて食べちゃえ。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



パプリカの代わりにラタトゥイユに使ったら、なんかアラビア風味の逸品になりそう。
カポナータにしたらより南部イタリア風になるかな。

面白いし安いので、見かけたらピーマンの代わりにいろいろ使ってみると良いと思うよ!




おまけ

松 え 山

松 え 山

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野食ハンマープライス

コメント

  1. tyupo より:

    新潟県十日市市ではなく、十日町市では?

  2. nue より:

    うちのプランターで育てている「ぼたんこしょう」という長野(?)の唐辛子と似てますね。サイズは育て方が悪いせいか直径2-3cmですが。種の部分が辛い割に周りはそれほどは辛くないのもおなじです。一杯採れて困っているので唐辛子味噌かピクルスにしようと思っています。ラタトゥイユにするには小さくてめんどくさいかも。

  3. wacky より:

    調べてみましたが、似ているなんてレベルじゃないですねコレ。同一種か……?
    そのサイズだと種を取るのも面倒そうですが、激辛を前提に丸ごと料理すると見た目も可愛らしくなりそうですね。ピクルスにしてハラペーニョの代わりにサルサに使ったらすごい美味しそう

    • nue より:

      種類は同一かも…と言うか栽培方法とか栽培地方が合わなくて大きくならなかったのかも。ハラペーニョも同じプランターでバカスカ採れているので(こちらは普通の大きさ)とりあえずピクルス作ります。昨日はニンニクと一緒に中抜きしたぼたんこしょうをオリーブオイルで炒め、薄切りのナスとエリンギ、ソーセージを放り込んで醤油で味付けして食べました。まあまあの辛さでぼたんこしょう自体はむしろ甘い感じ。野菜の種類増やしてバルサミコで味付けすればラタトゥイユ風になるので今度は試してみます。

  4. M☆ より:

    人の辛いってどこまで本当なんでしょうね??
    自分も辛いのが大好きなんですけど、しばらく辛いのを食べなかったらバードアイ程の辛さで死にますwそれでも食べ続けて慣れるとデスソースでピザ食えますw肛門もいつしかなれますw良かったですね。

    • wacky より:

      肛門は慣れますが胃腸は終わっていきます。よかったですね。
      僕は最近ラーメンに一味唐辛子かけすぎたぐらいでも翌日トイレにお百度ですわ……

  5. 山林坊 より:

    吉池は創業者が松之山出身ですからね。
    松之山地区(旧松之山町、現十日町市)と公式に何らかの協力関係にあるのかもしれませんが、基本的には出身地の縁でしょう。
    私の父親が松之山のとなり町出身で特別な思い入れがあるみたいです。
    自分も改装前の宴会場で親戚集めて披露宴の真似事をしたのもいい思い出。

  6. wacky より:

    ああ、なるほどそういうことでしたか。故郷に錦を飾っているわけですね。
    まあいかな理由でも、地域のユニークな食材が東京で手に入るのはありがたいことです(`・ω・´)

  7. 西洋呑み屋 より:

    ちなみに、種の付いている部分を胎座と言いまして、そこと種が、どの唐辛子でも一番辛く、かつ、旨味のグルタミン酸含有も多い部分です。

    なお、同一野菜でも環境が違えば、浪速野菜の天王寺蕪と野沢菜が元が同じなのに、別物の野菜になるので、同じ唐辛子かもしれませんね。

    • nue より:

      貴重な情報ありがとうございます。苗が手に入れば来年、もう少し良く調べて大きくならないか試してみます。赤くなっても種の入りが良くないので、小さいのはやはり育て方のような気がしています。

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