河川敷のカラスムギを摘んでオーツミルクを自作してみた

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ここのところ各種メディアで「オーツミルク」のCMをよく見かけます。

オーツミルクは名前の通り「オーツ麦で作ったミルク」で、乳製品や大豆製品にアレルギーがある人でも飲用できることから近年人気となっているようです。

ぼくも先日たまたまカフェで飲む機会があり、さっぱりした飲み口の良さがなかなかよいなと思いました。


しかし、店頭に並んでいるオーツミルクを見てみると、なかなか高い。、まあ今はオーガニックとかSDGsバブルでこういうものの価値が上がってるからね。
しょうがないのでゼロから自分で作ってみることにしました。

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オーツ麦の野生種「カラスムギ」はどこにでも生えている


オーツ麦は「オートミール」の原料となるもので、ヨーロッパではごく一般的な「えん麦」という穀物です。
このえん麦、「カラスムギ」という雑草を品種改良したもの(というか、畑で育てたもの)だと言われていますが、実はカラスムギ自体は身近にいくらでも生えています。

とくに多いのが河川敷。多摩川はもちろん、荒川だろうが淀川だろうがともかく見ない場所はないです。日当たりがよくカラッとした斜面であれば良いようで、コンクリの法面の隙間からもよく生えています。

草丈が高く、穂の一粒一粒が独立しているように見える(実際は数粒が一緒になっている)ため遠目からも判別しやすいのが特徴。種子も大きく、大きなものはタイ米に匹敵するほどのサイズがあります。栽培穀物になったのもさもありなんですね。

カラスムギを摘んでオーツミルクを作ってみた

カラスムギは多くの麦類同様、初夏に熟します。熟した端から落下してしまうのが難点ですが、それを逆手に取って、完熟した穂を袋に入れてバサバサ降ると容易に脱穀することができます。
ただ今回「オーツミルク作ろう」と思ったのが先週だったため、多摩川のカラスムギの多くは種子が落下してしまっていました。

落ち穂をなんとか拾い集め、ジップロック1杯程度を収穫。これでやっていきましょう。


脱穀したカラスムギをさらに脱稃(もみを除去すること)すれば可食部位だけになるのですが……これがなかなか厄介。

手でひと粒ずつ剥いていくのはとても効率が悪く、少量とはいえやってられません。なので昔に習いすり鉢とすりこ木でやってみましたが

多少はできるけど、あんま上手く行かないや。すりこ木が小さすぎますね。愛用の木製バットでやろうかと思ったけどやめた。
昔は軟式野球ボールを使うと簡単に脱稃できましたが、最近の軟式球はディンプルが浅くなってしまったのでうまくできません。


困っていたとき、いつもお世話になっているHI-Dさんの↓のツイートを発見。


なるほどこりゃあいいや、でもうちミキサーねぇんだよな。
フープロで行けるだろうか?

いけねぇ(´・ω・`)威力が足りんな
しょうがないから製粉機を使おう


やりすぎた。。加減が難しい

何度かやって「多少粒が砕けるけど、おおむね残る」程度の回転時間を発見。オートミールにするには困るけど、今回はどうせ粉砕して絞るんだからいいやと、これで行くことにしました。

出てきたものを水につけて、よく混ぜてから浮いたものだけを流すと、籾殻が全部流れて脱稃されたカラスムギだけが残るはず。


……なんか混ざってますね。
のぎ(麦類の穂に見られる棘みたいにとんがった部分)はどうやら水より比重が大きく、沈んじゃうみたい。まあ濾すからいいや(適当)


脱稃したカラスムギを3~4倍の量の水につけて、しっかり浸水させます。

これを製粉機にかけて、粉砕!

更にネットで漉して、よく絞ります。


「野生カラスムギで作るオーツミルク」完成!
見た目は牛乳そっくりですが、味はどうか。いただきま~す

……(`・ω・´)うん、これは……オーツミルクだ!
さっぱりと爽やかであとを引かない、夏場にピッタリの美味しい飲料ですね。

ただ、そのままだとごく僅かに、モワッとした湿っぽい香りがあるな……オーツミルクを作るときにバニラエッセンスやらメープルシロップ、デーツなんかを入れる例もあるみたいだけど、そうした方が飲みやすそう。あと水は水道水じゃなくてミネラルウォーターを使ったほうがいいね。

味:★★★☆☆ 
入手難易度:★☆☆☆☆



ひとつだけ注意をば。
麦類には「麦角」や「赤カビ病」などといった強い毒性を持つ病害が存在します。カラスムギにも稀に発生することがあるようなので、自分で摘んだものを食べる場合は脱稃後にざっと粒をチェックして、形状や色が明らかに変なものははじいちゃったほうが良いでしょう。まあまず心配する必要はないと思うけど、念には念をね。。

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