突然ですがこれはなんでしょうか?
イモムシみたいですねぇ……
虫のようですが、違います。
これは果物であり、調味料でもあるというタイの食材です。
タマリンドを食べてみた
きのう、ツイッターでこんな感じでクイズを出してみたのだが、何人かのフォロワーさんが正解してくれた。
タマリンド?
— reinazinha (@reinazinha) June 21, 2016
タマリンドはタイではメジャーな果物で、甘味のあるもの(スイートタマリンド)と酸味の強いものの2種がある。
後者は調味料に加工されることが多く、そのままの形で売られるものの多くはスイート種だ。
果物ではあるがマメ科に属しており、見た目も相まってちょっと変わった印象を受ける。
殻は簡単に手で割れる。
スイート種は甘みを増やすために樹上で実ったまま熟成させ、もとの嵩の20%まで水分を減らしているので、空洞が大きい。
中身はややべとつき、干し柿に似ている。
立派な筋があるので手で剥き取り、口に入れてみる。
…(・~・)
おお、これは……甘酸っぱい。
ねっとりとしており、後口にマメ科らしいホクホクした粉感が感じられる。
梅干しのはちみつ漬けをペーストにして練ったようで、なんだか疲れが取れそうな味わいだ。
嫌いじゃないが、人を選ぶかもしれない。
果肉の中に薄皮に包まれた種子があり、その皮の食感がもきゅもきゅしてやや不快なのはマイナス要素。
味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆
スイートタマリンドは梅干しの代わりになるか
可食部の少なさもあり、やはりペーストとしての需要が多いと思われるタマリンド。
クックパッドなどでレシピを調べてみると、タマリンドペーストを使ったエスニック料理が大量にヒットするのだが、その中のいくつかで
「タマリンドペーストが手に入らなければ梅干しで代用してもいい」
と書いてあった。
酸味とねっとり感が梅肉に似ているのだろう。
では逆に、タマリンドが梅干しの代わりになることは無いのだろうか。
今回のものはスイートタマリンドであるが酸味は強く、そのまま食べても梅干しのような風味が無いともいえない。
日本にいてこのような需要はまず皆無だと思うけど、どうしても梅を使いたいのに手元にない場合、タマリンドで代用できないか、トライしてみることにした。
用意したのは生のイワシ……が無かったのでサンマ。
頭としっぽを落として2つに切っておく。
鍋に酒と醤油、みりんを入れて沸かし、
剥いたタマリンドとサンマを入れてゆっくりと煮含める。
イワシの梅煮ならぬ、サンマのタマリンド煮、完成!!
……ちょっとタマリンドの見た目がアレ過ぎるけどキニシナーイ。
香りは梅煮そのものだが、味はどうか。
いただきマース
…(≧~≦)
うまーい!!
なにこのベストマッチ感、ちょっとびっくり。
タマリンドが煮汁にいいカンジの甘味と酸味を加えていて、さらには生臭さまでしっかり押さえ込んでくれている。
そもそも煮られたタマリンド自体が上品な甘さと酸味のバランスで抜群に美味しい。
あわせて食べると最強。
梅煮と比べるとよりフルーティーで、まるで和菓子のような計算されたバランスに収まったのには驚かされた。
連れは普通の梅煮よりも好きだと言っていたが、確かにこの味わいならさもありなん。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
タマリンド自体はそれほど高価ではなく(ペーストはそこそこするけど)アメ横などに行けば年中売られているので、気になったらぜひ試してみていただきたい。
コメント
これはスゴイ発見ですね!
サンマやイワシをこれで煮てみたいと思います。
人によっては本当に「梅干しよりこっちの方がいいわ」ってなる美味さだと思うので、ぜひやってみてください。。
タマリンド
イワシと煮たら
堪らんど
www
山田くーん、座布団全部持ってってー
こんにちは。最近出会いましてはまって拝見しています。
大変興味深い記事の数々ありがとうございます。
タマリンドこういう手があったんですね。
カサカサになってしまったので捨ててしまいました。
今度買ったら試してみたいです。
ありがとうございます! 頑張って更新してるみたいなので、読んであげてくださいませ。
あれはどうもカサカサになってからが本番というか、味が濃縮されて美味しいようですよ。