ヤドリギの実を食べてレンジャクの気分になってみようと思った

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レンジャク(連雀)という鳥をご存知でしょうか。

カッチョいいでしょ(`・ω・´)この子はキレンジャクで、ほかにヒレンジャク、ヒメレンジャクがいます。
日本では、キレンジャクとヒレンジャクが冬になると北の国から渡ってきます。


レンジャク類は都内ではあまり見かけることのない鳥ですが、観察ポイントとして知られる場所がいくつかあります。
その中でも皇居・北桔橋門のたもとは有名で、冬の間はいつでも野鳥マニアのみなさまが望遠レンズを構えています。

なぜこのポイントにレンジャクが集まるのかというと、橋のたもとにあるエノキの木の上に、見事なヤドリギが生えているから。
レンジャクはなぜかヤドリギの実が大好きで、これを食べに集まるのだそうです。


ヤドリギについては、もしかしたらレンジャクよりもご存知の方が多いかもしれません。
「ヤドリギの木の下でキスをお願いされたら断ってはいけない」という言い伝えがキリスト教徒の間では知られており、ハリーポッターの作中でも紹介されていましたよね。
確かに、真冬でも肉厚の葉が青々としているヤドリギはまるで生命力の塊であり、神秘的なものに見えるのも当然のことかもしれない。

逆光ですみません


しかし、実はこのヤドリギ、寄生植物なんです。
大木の枝に付着したヤドリギの種はすぐに寄生のための根を出し、それを哀れな宿主の樹皮に突き立てます。
その後はその根を用いて栄養を盗み取りながら、宿主が葉を落とす真冬の間でも青々と茂り続け、そして実を成らせるのです。
めっちゃ怖いよね。ホントにカップルを幸せにさせる力があるのか……? 
それともあれか、ゆくゆくはあなたのヒモになりますよって宣言かな?


冗談はおいておいて、なぜレンジャクがこのヤドリギの実を好んで食べるのか。
その理由を知るべく食べてみたいと思っていましたが、当然ながら皇居周辺の植物は採取・収集禁止。
どこかほかにないものかと思っていたところ、関東北部の某県で落ちたての実を拾うことができました。
さっそくいただいてみようと思います。

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ヤドリギの実を食べてみた


ヤドリギには身の黄色いものと赤いもの(アカミヤドリギ)があります。
こちらはどうやらノーマルタイプのもの。

やや未熟で小粒ではあるものの見た目は透明感があり、肉質で美味しそうです。
いただいてみましょう……

……(・〰・)ウーム

果肉が結構プルっとしていて歯ざわりよく、触感は悪くないのですが、「ここから甘みがブワって広がってほしいぞ」って期待が膨らんだところで何も起こらず、そのままフェードアウトしていくような感じ……

しかも、味わっていると徐々に口の中に違和感が広がっていきます。
まるでこれは……茹でジョロウグモを食べているときのような……


種を吐き出して観察してみると、めちゃめちゃ糸を引いています。
種子の周囲の果肉が非常にねばねばしており、この粘り気は空気に触れると糸になるようです。

じつは、ヤドリギが寄生植物として進化できたのはこれが理由。
この粘り気のある果肉で、他の木の樹皮にへばりつき、根を生やすことができるのです。
この粘り気は非常に安定的で、胃腸で消化されることがありません。
そのためヤドリギを食べたレンジャクの糞もたいへん粘性があり、樹上で糞をするとそれが落下中に樹皮にくっつき、そこからまた根を生やすことができるのです。


口の中も、種子を触った手も不快なほどにべとべとです。
時にレンジャクの嘴に種子がへばりついてしまうことがあるようで、その時は彼らは嘴を木の肌にこすりつけて種子を落とします。
そこからもまたヤドリギが生えてくるのは言うまでもありません。恐るべしヤドリギ。

そしてこんなことになる。宿主枯れないのかこれ……?

味:★★☆☆☆
価格:★☆☆☆☆


この種子の粘性、我々ヒトも何かに活用できないものだろうか。
例えば便秘薬とか、よさげな気がするんですけどね……メーカーさんいかがでしょう??

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コメント

  1. 波賀 より:

    昔はとりもちの材料のひとつだったみたいですねヤドリギの種
    大量のヤドリギが付いてるように見えるのは樹木は
    てんぐ巣病に掛かったものと間違えることがありますがこの距離の写真だと良くわからないですね

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