「広瀬貝」ギンタカハマを食べてみた

スポンサーリンク

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
「野食のススメ -東京自給自足生活-」の本がでます!!
購入へのリンクはこちらの画像をクリック!

現在大絶賛予約受付中です!

あと野食会もやります。詳しくはこちら
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

先日、ツイッターで「ルアー釣りがヘタクソ、弓角でしか釣れないマンなので誰かハードなルアーのフィッシングを教えてン♥」とツイートしたところ、前に野食会に参加されたwakiyakuさんがガイドして下さることになり、伊豆西部方面へ遠征してまいりました。


結果としては青く輝く(そして鮮血をシャツにまき散らす)マルソウダさんが遊んでくれ、非常に楽しい釣りとなりました。


「弓角は使わない」なんて誰も言っていなかった、いいね?


でも本題はそこではなくて、その後移動した先の堤防の際で見つけたきれいな貝についてです。

水深があることで有名な某港の、捨石の周りを眺めてカサゴを探していると、非常にきれいな三角形のシルエットが目に入りました。
どうも巻貝であるようす。
一見するとシッタカ(バテイラ、基本的に採っちゃダメなやつ)みたいなんだけど、殻高が8㎝位あります。圧倒的デカさ。


とりあえず、採ってみました。


これは……ギンタカハマ!?

太平洋側の暖かい海にいる貝ですが、やや深いところに多いようで、関東周辺ではあまり見かけません。
水深のある港だからよかったのかな?

ぼうずコンニャクさんところでは食味評価★4つとかなりの高評価。
前々から採ってみたかった貝だったので非常に嬉しいです。
これもお土産に追加することにしました。

※東京都では漁業権が指定されているようなので、伊豆・小笠原諸島で見かけた際には手を出さないほうがいいかもです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
 

ギンタカハマを食べてみた


しかし、採取後すぐに殻をひっくり返してみると、あるのは殻口ばかりで足や蓋がありません。
やばい、これは間違えて空の貝を拾ってきてしまったかしら……? と思いましたが、3分ほど待っているとゆっくりと足が出てきました。
ギンタカハマは固い蓋を持つサザエ科に所属しているにもかかわらず、薄いフィルム状の蓋しか持っていないようです。

そのため蓋ごと殻の奥まで引っ込むことができるんですね。

殻もかなり丈夫で、防御力特化タイプの巻貝だと思われます。(トコブシのように移動力特化タイプの巻貝もいる)


とりあえず、刺身でいってみたい。
しかしこういう構造なので、身を取り出すのはかなり難しいでしょう。
というか殻を粉砕するしかない。

せっかくの美しい殻ですが、ハンマー!!!



断面めっちゃ綺麗……!
芸術的ですね。空間の遊びがほとんどないんだな。。


取り出された身はこちら。
塩水でしゃばしゃばと洗っていただきマース

……(`・〰・´)
かなり歯応えしっかりしてるね……!
サザエよりもコリコリ感が強く、擬音的にはゴリッゴリッといった感じ。
甘みがそれなりにあり、また磯の香りは比較的穏やかなので刺身用の食材としても向いています。
似た形のシッタカは刺身で食うとめちゃくちゃ生臭いのですが、こっちはそんなこともないです。
サザエ科とニシキウズガイ科の違いなんだろうか。。


大きいのは塩茹でにして食べてみます。
加熱すると多少は身を抜き出しやすくなるといいますが、なんにしても足が殻の奥に引っ込んでしまっています。


やむを得ず、殻口の対角線上にハンマーと金串で穴をあけ、


そこから目打ちを差し込み、身をグルんと引き抜きます。
それでも内臓まではなかなか上手に取り出せない……

小さいのはあきらめてハンマーで粉砕しました。

……(≧〰≦)
ウマーイ!!
加熱すると弾力が出て、非常にムチムチ感が出てきました。
刺身では感じられなかった旨味も、しっかりとあるのが分かります。
シッタカと比べると身が大きくて、弾力が楽しめるのもいいですね。
この貝は加熱したほうがいいな。

内臓も苦み臭みが全くなく、巻貝のワタ特有のトロっとした食感とうま味が楽しめます。
これは確かにかなりレベルの高い貝。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



さて、このギンタカハマ、「広瀬貝」という名前で各地で親しまれているそうです。
一方でこのギンタカハマとよく似て、より大きくなるサラサバテイという貝があるのですが、こちらは「高瀬貝」と呼ばれているのだそう。
由来がめっちゃ気になるのですが、軽くググってみてもいまいち分かりませんでした。ご存知の方いたら教えてくださいませ。。

因みにサラサバテイはギンタカハマよりもっと深いところにいて、南の島のダイビングなんかでたまに見ますが、潜って貝類を採取するのはだいたいどの地域でも禁止されているのでお気を付け下さい。。

スポンサーリンク
 
スポンサーリンク
魚介その2(魚以外)
スポンサーリンク
茸本 朗をフォローする
野食ハンマープライス

コメント

  1. 白龍 より:

    こんにちは。いつも大変楽しく拝見しております。
    サラサバテイという名前を聞いてふと思ったのは、弁才天のサンスクリット語名・サラスヴァティー(水を持つもの)によく似ているな、ということです。ただあまりに結びつく要素や過程が思いつかないので偶然の可能性も高いのですが、ひとまずご報告まで。

  2. やなぎ より:

    はじめまして。前からちょくちょくブログ拝見して楽しませてもらっています。
    高瀬貝は沖縄の石垣島・西表島では一般食材として食べられています。味はサザエよりは肉厚で甘みがあって美味しいです。塩ゆでにしてわさび醤油にするかバター炒めが定番です。貝殻は大きいものでは拳ほどあります。貝装飾の材料として重宝されていて貝ボタンなどにも加工されています。個人的には水字貝やクモ貝のほうが甘みが強くて野趣があるので好きですけどね。ちなみに、殻はめちゃ硬いですよ。

  3. リム より:

    こんにちは。
    私の行く沼津ではバテイラ類は漁業権対象外なので、前まではよく採集していました。
    磯焼けした岩場でも、2~5mも潜るとたくさんいるので採集欲を満たすには最適ですね。
    ゆでてから身を出す穴のあけ方は、同じ貝の殻頂でたたくと道具も要りません。あとは爪楊枝でぐるっと。貝同士でコンコンやっているとラッコみたいで面白いです(笑)
    歩留まりが悪いので最近は取っていませんが、
    中心の芯が綺麗なのでいつか大きい個体をとってアクセサリーでも作ろうかなと思っています。

  4. びょうこ より:

    はじめましてこんにちは。
    ギンタカハマは八丈島ではメットウと言って、人気がある貝ですが、伊豆半島では全く顧みられてないように思います。ふつうに採れます。
    茹でる場合は、海水を張った鍋に入れ、しばらく放置。油断してびろーんと伸びたところでそっと鍋を弱火にかけて加熱すると、殻から出たままの形で茹りますのでおためしあれ。ニシキウズ科は美味しいのが多いですな。

タイトルとURLをコピーしました