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今年もまた富山湾岸にホタルイカが接岸する時期がやってきました。
ホタルイカひらりひらり pic.twitter.com/i4eS72rOwJ
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「僕は君を太らせたい!」第2集発売中 (@tetsuto_w) 2019年4月5日
ふだんはやや深いところに棲息するホタルイカですが、富山湾ではこの時期、群れとなって接岸します。
動きがあまり早くないホタルイカはタモ網で捕まえることができ、また多いときは砂浜に打ち上げられたるもするので簡単に捕まえることができます。
詳しくは昨年ぼくが寄稿させていただいたこちらの記事をお読みいただければと思いますが、いまや富山を代表する観光資源と言っても過言ではないでしょう。
ぼくも昨年に引き続き現地に向かい、せつなさんの知見のバックアップをいただきつつ掬ってまいりました。
本当に楽しいイベントです。毎年の恒例にしたい。
とはいえ我々関東民にとって富山は決して近いところではなく、気軽にホイホイ行ける場所ではありません。(さかまきさん除く)
その一方で接岸のタイミングを読むのは非常に困難で、地元の人でも外してしまうほど。
2年連続で訪れて実感したのですが、条件がめちゃくちゃシビアなうえ、運の要素が非常にデカいです。
なので期待に胸を膨らませすぎると予後が非常に悪くなります。大した考えもなしにガイドなど仰せつかってしまったら人間関係の危機が訪れるかもしれません。
新幹線往復26000円は決して安くはないからね。
なんですけど、いろいろなメディアやガイドでは気軽に「浜辺が真っ青に輝くシーンを見に行きましょう!」なんて煽っちゃってますよね。
これはよくない。勝手に訪問された挙句「全然いねーじゃんクソが」と悪態をつかれる富山県の皆様のことを思うと涙が止まりません。
というわけで不肖茸本、おせっかいとは知りつつも、我々遠隔地から富山にホタルイカ掬いに行かんとする人々がどういう態度でいるべきか、私見をまとめてアドバイスさせていただきたく思います。
大事なのは心にバッファを持つことです……
①「身投げ」は基本的には見れないものと心得よ
のっけからこんなこと言っちゃって身もふたもないですけど、基本的に関東民が身投げ(ホタルイカが打ち上げられてしまうこと)に遭遇できる可能性はめっちゃ低いです。
なぜなら平日休日問わず、チャンスデーにはあまたのホタルイカ掬いマンが海岸に集っており、身投げする前に掬っちゃうからです。
先ほど「タイミングを読むのは非常にシビア」という話をしましたが、ホタルイカが接岸しやすい条件というものはあります。
一般的には「大潮周りで夜中に満潮になるとき」が良いとされ、新月であればなおよいとも。
しかしこのあたりは残念ながら現地のひとには「常識」なので、こういう日にはたくさんの人が押し寄せてしまうわけです。
身投げすら難しいのに、大量のホタルイカが打ち上げられて浜辺が青く光るようなシーンに遭遇するのは、毎日欠かさず浜辺を訪れるような人でない限りはまず無理です。
運ゲージがフル満タンになっている人以外は期待するだけ無駄です。
別にいいじゃん、1匹でも見られたらさ。
自然環境下で見られるホタルイカは信じられないほどに綺麗で神秘的です。しかも見られるのは世界中でここだけなんだから。足るを知るのが肝要です。
とはいえネガティブ情報だけだとあれなんで、できるだけたくさんのホタルイカを見る&捕まえるための必勝メソッドをお教えします。
それは「接岸条件を満たしていて、かつ天気が悪くなる予報の平日に突撃し、風がやむよう天に祈る」というもの。
ホタルイカと出会うためには、実は潮よりも天候が大事。
まず、北風が吹きつけて海が荒れてしまうと接岸そのものが行われず、浜に行っても無駄足になります。
じゃあ南風ならいいのかというと、接岸自体はするけれどさざ波で海中が見えなくなるのでやっぱり出会いにくくなります。
雨ももってのほかね。鏡のような海じゃないとダメです、基本的には。なんやねんこの無理ゲーは……
現地の人が我々関東民に対して持ちうる最強のアドバンテージは「ぎりぎりまで好天を待つことができる」というもの。
なので裏を返せば、荒天予測がされている日は現地の人は浜にあまり来ないです。我々が現地民の裏をかくには、そういう日に突撃して風がやむのを待つしかない。
幸いにして富山の人はある程度ホタルイカを見慣れており、ちょっとでも負の条件があると容易にやる気をなくします。
現地の人は匹数ではなく「○㎏」「〇ℓクーラー□杯分」というカウントをするので、数十~百匹程度では捕れたうちに入らないっぽい。
なので「潮はいいんだけど、ちょっとだけ天候悪い」みたいな日に浜辺に行けばがらんどうです。
そういうときでも一晩いれば何回かは接岸があり、なんだかんだ出会えるものです。
ぼくは今回ぎりぎり3桁捕まえることができました。せつなさんはあまりの少なさにげんなりしてたけど、ぼくはマジで心から満足しています。たぶん皆さんも余裕で満足できる。
大事なのは最初の1匹、ホタルイカ童貞を捨てたら勝ち、いいね?
長くなるので続きは明日……
コメント
ここ数年で捕るのを始めた県民ですが、完全な車社会なので車必須なのもキツイ部分じゃないでしょうか
また鮮度のキープも難しいので近くに拠点がない場合、うっかり爆上げに当たって大漁すると処理に確実に困ることになります
取れたその晩に釜揚げで食べると牡蠣のようなボイル冷蔵したものと一味違う風味を感じることができますが、深夜に胸近くまで浸かって海を徘徊した後は正直へとへとで、そう多くは食べられませんし、茹でるだけでも大変です。
また沖漬けですが、取れてから調味液を作るのも手間、取れるかどうか分からないのに液を用意するのも大博打、せっかく準備したのに坊主だった時の虚しさといったらありません。
富山県・石川県に泊めてもらえるくらいの仲の人がいればこれらの問題はかなり緩和されます。富山県人の友人を持つ数少ない中の大きなメリットじゃないでしょうか 笑