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この時期は美味しい貝がいっぱい獲れて楽しい時期なのですが、その中にはめちゃくちゃ美味しいにもかかわらず、知名度がとても低いものもたくさんあります。
その中のひとつがこの
イガイ。
磯の隙間にカメノテなどと混ざってくっついていることが多いです。
いやいや知ってるよ、岸壁にめちゃくちゃいっぱい貼りついてるやつでしょ? というあなた、それはたぶんムラサキイガイです。
通称ムール貝と呼ばれるこの貝、パエリアに乗っていたりするので若ぇもんでもよくご存知なのですが、日本の環境においては厄介な外来種のひとつ。
名前からも分かる通りイガイとは近縁種で、似たような場所に棲息しているうえ見た目も似ているので、知らなければ間違うのもやむなしとは思いますが……
ムラサキイガイはここまでは大きくならないので、知っていれば間違うことはないでしょう。
あと殻も硬く、蝶番や足糸(岩に貼りつくための糸)もいちいち丈夫なので、持ってみるとかなり持ち重りします。
ムラサキイガイは殻が薄くて指でも割れるくらいだから、見た目よりだいぶ軽いんだよね。。まあその方が歩留まり良くて食材には好適なんですけど……
美味しい貝なんだけど見た目がアレ
さてこのイガイ、地方名にちょっと変わったものが多いです。
いくつか列記してみましょう。
・トウカイフジン(東海婦人)
・ソックリガイ
・ニガイ(似貝)
・ニタリガイ(似たり貝)
……なんか怪しい空気がしますね。
この由来は、説明するより見てもらった方が早いな。
何故かところどころ薄消しが入るな…… pic.twitter.com/xENFMFK7ln
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) May 17, 2019
はい、そう、似てるんですね。
上記以外にもっと直接的な地方名もあります。
・オマンコガイ
・オメコガイ
・ボボガイ
・ヨシワラガイ
……あれですね、漁師さんというのは本当に口が悪い。
びらびらに色素が沈着しちゃってるねとか、豆が硬くなってるじゃんとか、意外と毛深いタイプなんだねとかそういうことを言ってはいけない。仮に思っても口に出してはいけない。
ぼくらは互いにリスペクトが必要です。そんな言葉は貝に対してもセクハラになりますよ。
……しかしまあ、似ているんだよねマジで……もっと上手に剥き身にしたらホント、笑っちゃうくらいそっくりなんだ。なににとは言わないけどさ。
で、こんな見た目なんですけどこのイガイ、ともかく味がいいことでも知られています。
ムール貝と比べると歩留まりこそ悪いですが、それでも最大で殻長25㎝に及ぶという大型の二枚貝。
可食部も少なくなく、またムール貝よりも数段上の素晴らしい出汁が出ます。
酒蒸しでも美味しいし、大型のものは殻ごと焼いて醤油をかけて食べても絶品。
しかしなかでも最も美味しい調理法だと個人的に思うのが、炊き込みご飯。
磯の香りがとても強いので、山の香りの強いものと合わせるのが吉です。
今回はShigeさんに送っていただいたウドを合わせてみました。
酒蒸しにしたイガイの剥き身を、皮を剥いて水にさらしたウドと一緒にシンプルに炊き込みます。
……(≧〰≦)うんみゃー
このコンビはまさに出色の出会いものです。太く硬くたくましいウドと、たおやかでなまめかしくビラビラの黒いイガイ……
……ダメだな、AGAの薬飲んで寝よう。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
※イガイも場所によっては漁業権が指定されている貝なので、採取前に確認しましょう。。
あと生でイってはダメよ、とっても苦いから……
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