先日の野食会にタカラガイを持ってきてくれた方がいました。
しかもたくさん!
南に行けばいくほど棲息量が多くなるタカラガイですが、関東周辺ではなかなか簡単には拾えません。
これだけまとまれば試食用の食材としても十分。ありがとうございます!
しかし、タカラガイに混ざってひとつ、気になる貝影が。
これって、もしかして……
「イモガイですね」
やっぱり!
南の海の殺人貝・イモガイを食べてみた
イモガイは南のサンゴ礁海域に多い肉食性の貝で、毒銛を打ち込んで獲物を麻痺させ、捕獲するという習性で知られています。
毒銛にはコノトキシンという毒が含まれており、これは人間をはじめとした哺乳類にも強い毒性を持ちます。
有名なアンボイナ、タガヤサンミナシなどは、南洋海域では毎年のように死者を出しているほど。
今回のものはなんという種類でしょうか、もし虫食性(ゴカイとか食うやつ)だったら毒性はあまり強くないですが、それでも刺されたら大変。
手の上において撮影する時も、殻口が掌に触れないよう注意しながら行います。
ところでイモガイって、食えるんでしょうかね?
「コノトキシンはペプチドなので加熱すると変質するはずです」
……野食クラスタの知識量はバケモノか?
まあ、それなら一安心。
さっさと蒸して食べてしまいましょう。
オレ、イモガイ、クウ
イモガイノチカラ、テニイレル
日本酒をバシャッと掛けて、さっと蒸しあげます。
むむ、身が引っ込んでしまいましたね。
イモガイの仲間は沖縄ではみなし貝(身無し貝)と呼ばれていますが、ご覧のとおり殻口が狭く、身が見えないことからそのように呼ばれたそう。
殻の形状が似ていて、食用貝として人気のあるマガキガイは加熱しても蓋が外に飛び出しているので、それを引っ張って身を抜くことができるのですが、イモガイはそうはいかなさそうです。
やむを得ず、ドライバーと金づちで殻を割り、
取り出してみました。
身の様子はマガキガイそっくりで、薄い膜上の身が殻の形状通りのらせん形になっています。
よく見ると蓋がありますが、小さいですね。
いただきまーす
……(≧〰≦)
コリコリよりもムチムチとした身は、それこそマガキガイにそっくりです。あとナガラミにも似てるかも。
身は小さいですが甘みがあってとても美味しいです。
もっと大きければいいんだけどなー。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
いつかアンボイナも食べてみたいな-。。でもあいつらの毒銛、ウェットスーツ位ならぶち抜くらしいし、沖合のリーフで刺されたら浜に戻る前に息絶えるとかいうし、パネェよな……
コメント