先日、唐津(呼子)にイカを食べに行ってきました。
呼子のイカ料理屋「萬坊」は海中に客席があり、イカを食べながらウミウシを観察できることで人気があります pic.twitter.com/8XNVACL71e
— 茸本 “味漫皇” 朗 「僕は君を太らせたい!」第1巻発売中! (@tetsuto_w) 2019年1月22日
呼子と言えばイカ、イカといえば呼子。
透明なままの活きイカ刺しはこの地が発祥だといわれており、美味いイカを食べるべく日本中から観光客が集まります。
ここでもっとも有名なのはケンサキイカ。
当地の人はむかしから「ヤリイカ」と呼んでいましたが、今回呼子に行くとどこでも「ケンサキイカ」として販売していました。まあ標準和名ヤリイカよりケンサキイカの方が味は上だからね、観光客対応のためにはやむなきことかと思います。
(話は変わりますが沼津界隈の知人の皆さん、おれにオカッパリのヤリイカ釣りを教えてください。お礼は弾みます)
シーズンによってはミズイカことアオリイカが出ることもありますが、まあともかく呼子のイカといえばケンサキイカなわけです。
ミミイカが手に入った
それはそれとして帰り道、唐津の魚市場をいくつか巡って帰ったのですが、そのうちのひとつで面白いものを見つけました。
こ、これは……ミッkミミイカ!
ミミイカは胴長5㎝程度しかない小型のイカで、ダンゴイカ科というグループに含まれます。
以前翔さんに送ってもらったボウズイカと近い仲間です。
瀬戸内や北九州では食用にされ、流通にも乗りますが、関東以東ではあまり見かけることなく、流通に乗ることはまずありません。
ぼくも見るのは福岡にいた時以来です。
一皿200gくらいで680円とそこそこ値は張りますが、せっかくの出会いを大事にすべく購入し持ち帰ってきました。
ミッキ……ミミイカを食べてみた
ミミイカの特徴といえば、その耳。
厳密には耳ではなくヒレ(エンペラ)で、ついている部分も頭ではなく胴ですが、まあどう見ても耳ですわね。
見た目から、釣り人は「ミッ(ピー)」とか「(ピー)キーマウス」とか呼んだりしますが、ぼくはそんな莫大な額を請求されそうな呼び方は怖くてできません。みんな勇気あるよねー。
今回購入したものは非常に鮮度がよく、川崎に持ち帰ってきてもまだ耳を触ると色が変わるほどだったので、まずは刺身にしてみることにしました。
墨袋を割らないように内臓を取り出します。
胴の皮を剥き、皿に並べていきます。
……ハッ!
な、なぜおれはこんな時に限ってミッキーマウスデザインの小皿に盛り付けてしまったんだ……!
これじゃまるでこのミミイカをみてミッキーを連想してしまったみたいじゃないか!
す、すみませんウォルトさん、他意はなかったんです!
気を取り直して食べてみましょう。
……(≧〰≦)ウマー
身の厚みがないにもかかわらず、ねっとりした歯ごたえと新鮮なイカの甘みを強く感じます。
ケンサキイカほどとは言えませんが、かなり美味しい。
耳もぱりぱりしていてたまらんです。
生がこれだけ美味しければ、お寿司もきっと美味しかろう。
ということで、酢飯を合わせてみました。
……ハッ‼‼
な、なぜおれはシャリを胴の中に詰めて立てて置いてしまったんだ……!
これじゃまるでディズニーストア内のミッキーマウスデザイン帽子売り場みたいじゃないか!
す、すみませんウォルトさん、他意はなかった……アッやめて、レンタカーの修理代のせいでいまヤバいんです、多額の損害賠償を請求するのはやめt
……試食してみます。
……(≧∀≦)ウマー!
酢飯に負けていないですねぇ。。歯切れと柔らかさが実にちょうどいい。
すごく鮮度のいいムギイカみたいで、刺身よりも寿司に合う味です。
皮は剥がなくても全然舌に障りませんでした。
残りはさっと塩ゆでして、スペイン風のマリネにしてみました。
加熱すると柔らかくサクサクした歯ごたえになるんだね。
肝がめちゃくちゃ美味しいです。小さいけど、エグみや外連味が皆無で味はスルメイカより上かも。
ただ、目が非常にウザいです。ホタルイカの湯引きも結構目が邪魔ですが、ミミイカはもっと邪魔です。
面倒でも食べる前に取った方がいいね。
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
兵庫県の島しょ部で、ミミイカをまるごと塩辛にする文化があるそうで、一度食べてみたいと思っています。
とはいえほとんど売られることはないみたいなので自作するしかないのかな、まずは鮮度のいいミミイカ(あるいはベイカ、ヒイカ)を手に入れるというところから始めないといけないですね。
翔さんもし入荷したら送ってください、いつでも大丈夫なので。
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