先日またも福岡に行きまして、姪浜の朝市で生きたシャコを買ったんです。
あまり知られていませんが福岡と神奈川はビザなし協定を結んでいまして、福岡への入国・出国はビザが不要なので出入国は意外と楽なのです。
江戸前ではもはや幻に近い活けのシャコですが、福岡ではかなり容易に手に入ります。
見事にわしゃわしゃと動き、鋏脚に指を挟まれようものなら爪がバッキバキに砕け散りかねないほど。
これは活きているうちにさっと茹でて剥き身にしたら絶品やろなぁ……
というわけで沖漬けにしました。
だって食べたかったんだもん!
いやね、前に作ってみたシャコの沖漬けがすごく旨くてね、次また福岡に行ったら仕込もうと心に決めてたんですよ。。
しかも最近わかったんですけど、福岡で売られている
こちらのブランドの薄口醤油、みりんやだしの調合が実にちょうどよくて、これににんにく、しょうが、鷹の爪と一緒に活けのシャコをぶちこむだけで簡単に沖漬けになります。ちょっとしょっぱいと感じたら少し水足せばいい感じ。
というわけで今後は福岡にいくたびに沖漬けを量産し、タッパーに積めて自宅に送ろうと思っています。
沖漬けを放置したらすげぇいいケジャンになった
さてそんな沖漬けですが、ちびちび大切に食べていたら
数日でへにょっとなってしまいました。慌てて半分にきってみると
中身がどろどろに……!
腐らせちゃったかと一瞬焦りましたが、匂いを嗅ぐと腐敗臭も生臭みもなく、とても美味しそうな香りがしました。
なるほど、これは自己消化ですね。。
みなさまにおかれましては、活きのいいカニを買ったのに、いざ調理してみると中身が空っぽだったという悲しい経験をしたことがあると思います。
実はカニやシャコはミソ(中腸腺)に強い消化酵素を持っており、鮮度が落ちるとすぐに自己消化が始まってしまいます。鮮度はいいのにペラッペラの身のカニがいるのはそのせいで、他の魚介類よりも目利きが大切になるわけです。
一方でこの自己消化能力の高さを生かした料理がケジャン。生のカニを醤油やヤンニョムに漬けておくと、腐敗はせずに自己消化が進み、筋肉が分解されてチロシンという旨味アミノ酸に変わります。これが美味しさのもと。
シャコの自己消化能力はカニよりも更に上をいくもので、釣りで狙うときも、釣れたらすぐに茹でられるようにあらかじめ湯を沸かしながら釣りをするほど。生のまま漬けておけばやがてどろどろになるのは当然なわけです。
ということで恐れず食べてみましょう。
いただきまーす
……(≧~≦)うまいっ!
溶けかけた身は旨味が具現化したかのごとく、舌の上で広がります。ややしょっぱいですがこれがお酒とバキバキに合います。日本酒でもマッコリでもいい感じ。
特に旨いのは爪肉。食感を残しながらもトロリと溶けて、他の部位よりも甘味が強いです。ここだけ集めてヤンニョムに漬け直してもいいなぁ……
味:★★★★☆
価格:★★★☆☆
コメント
臭くなるのでシャコは持ち帰れないんですが、これは持ち帰る方法としても良いですね
ですね! すぐに加熱調理ができない場合もありますからね