誰でも採れるのにめちゃ美味い「シラタエビ」をとっつかまえて食べる

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ちょっと前の話なんですけど、うちの近所でまた素晴らしい野食材に出会ってしまいまして。
シラタエビ、って言うんですけど、みなさま御存知ですか?

こんな感じのエビです。最大でも7cmくらいの小型(小さいということもないけど)のエビの一種で、東京湾や大阪湾、有明海のような内湾の汽水域に多く生息しています。うちの近所ではとりあえず、多摩川の河口にはいっぱいいました。

内湾の浅瀬が好きだけど泥底にいるというわけではなく、河口のゴロタ岩の隙間とか、石畳の間とかにたくさんいるみたいです。夜行性のようで夜にライトで照らすとモサモサっと群れが動きます。

今回このエビと出会ったのは、多摩川河口周辺で「ボサエビ」と呼ばれて食用にされているエビを探しに行ったのがきっかけです。
ボサエビがいるはずだろうと思ってタモを振り回したら、このシラタエビがいっぱい入ったんですね。

よく調べてみたところ、ボサエビは河口に生息するエビのざっくりとした呼び方で、例えば浦安周辺では主に「ユビナガスジエビ」というエビをそう呼ぶそうなのですが、羽田ではこのシラタエビもボサエビと呼ぶそうです(むしろこれだけがボサエビですよという意見もいただきました)。

ボサエビは羽田では古くから「美味なエビ」として親しまれており、漁業権などはないものの今でも好事家が採取し、料理店などに卸しているそうです。羽田の飲食店では「ボサエビのかき揚げ」を名物としているところもあります。

見た目はちょっと大きくて透明な川エビという感じですが、そんなに美味しいと言われるなら味はきっと川エビとは違うのでしょう(川エビも美味しいですが)。試してみることにしました。

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シラタエビ、抜群じゃん

つかまえてきたシラタエビですが、とりあえず一部を

紹興酒にぶっこんでみました。いわゆる「酔っぱらいエビ」というやつです。

河口のような塩分濃度の低い場所に生息する生き物は腸炎ビブリオ菌などを持っていることがあり、生で食べるのは推奨されませんが、それはそれとしてとりあえず食べてみます。
いただきま~す

……(`・~・’)オッこれは……エビ🍤!

いやまあエビなんだからエビの味がするのは当たり前なんですが、こんな小さな肉片から濃厚なエビの味がすると割と感動します。それだけじゃなく、ぷりっとした質感や強い甘みなど、エビという食材に求めたいものが全て入っています。マイナス点はその小ささだけ。

 

試しに軽く油通しした上でエビチリにしてみましたが、これがまた予想の5倍くらい美味かった……こんな小さなエビなのに、クッ○ドゥのエビチリの素に全く風味が負けてないんですよ。これにご飯と中華スープ、ザーサイ、杏仁豆腐つけて定食にしたら1500円くらい取っていいと思う。

これは最初の紹興酒漬けを蒸したものですが、これもまた満足の行く味わい。惜しむらくは小さいのでタレを吸いすぎてしまうことですね。醤油の量は少なくして、20分くらい漬けたら取り出して蒸しちゃえば良いと思います。

そして、一番感動したのがこの「釜揚げ」。塩水でさっと茹でてみただけなのですが……

……(≧~≦)美味いッ!!
これは素晴らしいです。
上品さをたたえた薄ピンクの殻は非常に薄く、これより小さいテナガエビや川エビ(スジエビ)と比べてもずっと舌に障りません。トゲトゲしそうな頭部の殻もなんの抵抗もなく食べられます。
そして、噛みしめると広がるのは非常に強いエビの香りと甘み。味わいの上ではクルマエビにも引けを取らないように感じます。

これを干したものもまた素晴らしいです。あまりの旨味の強さについ一気食いしてしまいました。大根おろしとか添えたら日本酒1升なくなるやつです。

はー美味しかった。

ちなみに生のまま干したやつ(というか下処理中に飛び出してそのまま干からびたやつ)を食べたら甘みが限界突破しててつい声が漏れてしまいましたが、寄生虫や食中毒菌が怖いのでオススメはしません。

 

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魚介その2(魚以外)
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野食ハンマープライス

コメント

  1. 稲葉歩太 より:

    いつも楽しい記事をありがとうございます。
    バイト帰りのバスでこのブログを読む事が生活の楽しみの一つとなっていますm(_ _)m
    本当はYouTubeのみでも良いところを記事にして、更新して頂けること、感謝しております。
    このブログがきっかけで魚を食べる頻度がグンっと増しました。
    さらには普段目にしない様な名前の魚は取り敢えず買う、食べる、が癖となり楽しみのひとつともなりました笑
    最近“ハチビキ”と言う魚を唐揚げにして食べてみたところ本当に美味で、鳥の唐揚げを凌ぐ味わいで感動しました。
    こんな魚の可能性に気付かせてくれたのもこのブログ、ひとえに茸本さんのライフスタイルのおかげです。これはある意味茸本さんからのお裾分けと言っても過言ではないと思います。
    これからもお身体に気をつけて(食中毒、寄生虫、アナフィラキシーetc…)活動なさって下さい。
    楽しみにしております( ^ω^ )

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